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オルサポルタから始まった  作者: 泰藤
寄宿学校生活の始まり

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魔法少女の絵本と成長


五歳の誕生日の朝、サンルームに差し込む柔らかな光の中で両親から私が主人公になっている絵本を受け取った。


楽しくポーズをとっていた姿そのままに描かれた絵本に驚く私に、お父様は領内の書店やキラキラマジカルスティックを取り扱っている「ソナーシャ」での販売について話し始めた。

いずれ、図書館でも読めるようにする予定であると話し始めたことで、私の顔は真っ赤になり目は潤みはじめた。



勿論、嬉しさではなく、恥ずかしさである。

ちょっと調子に乗りすぎた。お淑やかなお嬢様とは程遠い内容が絵本には描かれていた。


嬉し恥ずかしその絵本は、キラキラマジカルスティックを持つ子供にとても良く売れた。

一種の子供達のバイブルになってしまったのである。


一緒にポージングをしていた子供達にも絵本がプレゼントされ、皆はぴょんぴょん跳ねて大喜びだった。

自分が絵本の登場人物になれることなんて普通ないもんね。







あれから、初夏の木々が鮮やかな緑を茂らせるのを四度見送った。

そう、気が付けば9歳の終わりまで、あと僅か。

近頃、日差しも温かくなりつつあった。

あの時の絵本を見た私は少しだけ反省をして、お(しと)やかで(うるわ)しい少女へと成長したのであった。


えぇ、誰がなんと言おうと、前世比5倍でお淑やかで麗しいの。

たとえ、皆から見ればちょっぴりお淑やかで麗しくなった程度と思われていても。






気が付けば絵本は領内を飛び越え、全国に広がり、国外へも翻訳されて販売されている。


おかげさまで、その絵本の印税の一部は私の口座にチャリン、チャリンと入金され、子供ながらにセレブの子供はセレブという生活を送っている。



ちょっとキラキラ光る棒を振り回し、ポーズを決めて魔法使いごっこを飽きずにしているうちに。


新しいデザインのキラキラマジカルスティックも定期的に販売して売り上げもウハウハで、調子にのって店舗を広げ、気が付けば全国展開どころか海外にも支店を持つ人気ショップになっていたけれど。



ねぇ、知っている?

新作の開発に新店舗や店長の選定や従業員教育等に関する手配。とっても大変なんだよ!


いや、大変で、苦労していたのはドナとコンラッドだった。


私、特に何もしていない。

セレブのお嬢様よろしく、好き勝手に言って遊んでいただけ。

本当に申し訳ない。

せめてもの救いは二人とも草臥(くたびれ)てないことだ。元気そうなので良しとしよう。

そして、二人には特別報奨金も渡されているので安心した。



ソナーシャの売り上げも私の口座にガッポ、ガッポと入ってきている。

ありがとう両親!悪い大人に騙されないように生きていきたいと思います。












そうして、10歳になると入学するオルサポルタの中央中等学院という寄宿学校への入学準備についての話し合いが行われた。


通える距離なのに寄宿学校。これいかに。




(実在しない)姉さま!事件です!!(某宿泊施設の男性従業員の口癖風)

おっと、つい前世の記憶が(よみがえ)ってしまった。あぶない。あぶない。




ちょっと楽しく遊んでお子様時代を満喫している間に、なんということでしょう。

楽しい時間はあっという間。始まったと思ったらもう終わり。


んな!バカな!そう叫びたい。


これからは学校に通わないとダメだなんて!




家庭教師カヴァネスのマッケンジー夫人と仲良くお勉強をこなし、時にはピピロッテ達の勉強会?に参加しているうちに初等教育は完了していたらしい。





中央中等学院では、侍従、侍女は付くけど最終的には次の進学先で困らないように一人で着替えたり、自分の事は自分で出来るようになりましょう!と貴族の子息、子女の甘やかされた生活をビシバシ正すことが目的らしい。


今まで洋服も貴族らしく着せてもらっていたアナスタシアに自分で服を着ましょうですって?


大丈夫問題ない。アナスタシアとして生まれる前に経験済だ。



荷物を自分で持ちましょう?


凄い!先見の明があるのかしら、私『いっぱい入る不思議ポシェット』の発案者なの。


開発?それは、ドナが頑張った。

どんとこい!大荷物!え?ポシェットは要相談?






グダグダと言っているが要はたくさんの学生がいる場所で学ぶのに怖気(おじけ)づいているだけなのです。


新しい環境怖いよ!

最近まで、世界の中心にいるような甘やかされた楽しい時間を過ごしていたの。







でも、遂に魔法が学べる!!10歳で魔法解禁なのです!


キタコレ!魔法少女ごっこ長かったね!

これからは本当の魔法少女になるよ。



問題は希少性について。

残念ながらこの世界では皆何かしら魔法使えるんだよね。


魔道具とか魔力が少なくても使えるの多いしね……。


魔法少女珍しくない。世界も救わない。

まぁ、世界救う気は一切ないのでいっか。


今生はのんべんだらりと生きるのを目標にしていく所存です。






とはいえ、魔法が使えるようになるのはとても嬉しい。


学校の制服も用意して荷物も準備万端。



雪で領地が閉ざされる冬の間、一箇所に集まって学ぶために、秋の終わりから雪解けの春までの期間子供達は寄宿学校で過ごす。


長期休みは雪の降らない期間にまとめて一回。


遠い地域からも子供が集まるのでとても合理的なシステムである。

里帰りで片道一カ月とかかかる子も昔はいたのでそのようになったらしい。

現在は列車が通ってかなり移動時間が短縮されたとは言え、この学校へ通う事になった魔力の高い子供達にとっては大変なことには変わりない。









ここからは第2章となります。


更新が遅くなりがちですが、これからも頑張って進めていきたいと思います。

今後ともお付き合いいただけますと嬉しいです。



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