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オルサポルタから始まった  作者: 泰藤
新しい人生は突然に
21/40

いざ、豪華列車で王都へ


色とりどりの紙吹雪を(なび)かせながら、ジェイブルーエクスプレスがゆっくりのレールの上を走りだした。

駅に今回入れなかった人達も遠くから眺めているのがよく見える。


さて!パーティ!パーティ!と張り切って見せたのだが、残念ながらお子様は大人の社交には参加させてもらえなかった。


そんなことだろうと思ったよ!とちょっと頬を膨らませ案内された1等車両のグランスイートの部屋を探索する事にした。


両親とも生まれた頃から別室で、今回も私の為に1等車両のグランスイートを一室用意してくれた、とってもスイートな両親には本当に感謝しかない。


今、乗り込んだ大人達は先ほどの私達のように豪華列車の見学と複数あるレストランやバーなどで立食パーティーを楽しんでいる真っ最中である。

残念ながら、マッケンジー夫人も今日はパーティーやディナーに忙しいので私の相手をしてくれるのはこの部屋付きの客室乗務員(スチュワード)である。



「アナスタシア様、本日からアトレータまでのお世話をさせて頂きます、 エイダン・ブレイクと申します。どうぞエイダンとお呼びください。」


「エイダン、よろしくね」



「はい、これからウエルカムドリンクのお飲み物とお菓子のご用意がございますがリクエストはございますか?」



「ミルクティーがいいわ」



「かしこまりました」



エイダンが部屋から出たあと、早速部屋の探検である。


今、いるリビングエリアはアールデコ調の豪華な内装で、寄木細工や豪華な装飾が施されていてとても心躍る仕様である。


二人席のテーブルとソファが置かれゆっくり景色を楽しんだり食事が出来るよう演出が施されている。

部屋の奥には、豪華なベッドルーム、出入り口のドア側にはバスルームが備え付けられていた。



ベッドルームはジェイブルーエクスプレスのイメージカラーに合わせてコバルトブルーと白と黒の色で統一されている。

白いシルクのシーツと、コバルトブルーのベッドカバーに黒いふかふかのクッションと真っ白な枕で飾られ、まるで高級ホテルの寝室のようだった。ベッドに触れてみると、柔らかく、体を優しく包み込むような感触が伝わってくる。



ふかふかのベッドにとりあえずダイブしたい衝動を抑え、次の探索へと向かう。



バスルームは、大理石の床と、金色の蛇口で飾られた白い猫足の浴槽で海外映画で見るようなおしゃれな浴室のようだった。蛇口をひねると、温かいお湯が勢いよく流れ出し、湯気と共に、心地よい香りが部屋中に広がった。

海外のバスルームらしくトイレ洗面台も同じところにあるがこれまたおしゃれで素敵。

洗面台には子供用の台も置いてあり至れり尽くせりである。


子供用のバスローブ、フカフカのタオル地のスリッパ、各種アメニティも発見し、テンションアゲアゲである。

アメニティとか可愛くて持って帰りたいと庶民の心が疼くがここはセレブ、私はセレブと心を落ち着ける。



グランスイートは、ジェイブルーエクスプレスの最上級の客室であり、その豪華さは、まさに「移動する最高級ホテル」と呼ぶにふさわしいものだった。


大人だったらウエルカムドリンクもシャンパンとかなんだろうな。羨ましい。と思ってしまう。


一先ずの探検が終了してソファに戻ったところで、飲み物の準備から戻ってきたエイダンがミルクティーとクッキーをサーブしてくれたのでありがたく頂く。


アナスタシアが一人でも寂しくないように心を尽くしてくれているのが良くわかる、可愛い花形クッキーに丸く赤いジャムがのせてありとても嬉しい。


皆の心遣いを感じながら、流れる景色を車窓から眺めるのであった。



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