放課後Lover
なんかドタバタしてますが、楽しんで下さると嬉しいです☆
「雪乃、俺のこと好きでしょ。」
いきなりなにを言うんだこいつは。
幸い教室には誰もいない。聞かれてないにしろ、何故にこうも堂々とそんな事が言えるのか、不思議で仕方ない。
「なに言ってんの?もしかして、クスリでもやっちゃった?てかここ、マイナスだよ。」
軽く受け流して間違いを指摘する。司はうげぇっと呻くと消しゴムをとった。
相当集中力が切れているのだろう。+を消して、また+を書いている。
「いやいや、先生。クスリなんかやってませんよ。」先生いうな気色わるい。と頭を叩くと、お前はMか、とでも言いたくなるいい笑顔で笑い、言った。
「リアルに。俺のこと好きでしょ。」
それは疑問形では無くて。確信をもった言い方で。
「・・・あんた、やっぱ馬鹿でしょ・・・」
「馬鹿じゃなかったら、わざわざ雪乃に放課後授業なんかしてもらわないし。」言ってる事は自虐的なのに、なんと呑気な口調。
「ふざけてると、あたし帰るから・・・。」
席を立とうとすると、腕を掴まれ引き戻された。
「まぁまぁ落ち着きたまえ雪乃くん。」
ストン、と言われるままに座り込むと、腕を掴んでいた腕が一気に引かれる。
「ひゃっ!」
ポスッと司の腕の中へ。
「ちょっ・・・!司!離してよ!」
その時、たしかに耳元に気配が。
「俺は好きだな。雪乃のこと。」
ぱっと手を離すと、司はニカッと笑う。
「じゃあねん!」奇妙なオネェ言葉と、
本当に触れるだけのキスを残して、司は行ってしまった。
イヤじゃ、無かった。
自分のこの気持ちが何を意味しているのか、
分かった瞬間、馬鹿みたいに笑うしかなかった。
司の言ってた通りだよ。
あたしは司が好きみたい。