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蛙提督の記憶日記  作者: ケロケロフロッピー
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第7話 神に抗う人類 後編

四階から勢い良くジャンプしたナカちゃんは

地面に両足で着地すると敵に向けて牽制の一発をすぐに放った。


「おい!建物の外に出たらオヤツ抜きって言ったろ!?」


「何だそれ!?寝てたから知らん!!」


ショウコさんはやれやれと言わんばかりに頭を掻いた。

並び立った二人に敵は容赦なく襲いかかる。

しかし今度はショウコさんが攻撃を受け止めナカちゃんが矢を放ち敵に一秒の隙も与えない。

明らかに有利に思える状況だが敵は矢が刺さろうが斬り付けようが勢い衰える事無く傷が再生して次の攻撃を仕掛けてくる。


「くそ…どうなってやがんだ!!」


窓から見ていて僕はある物が目に入った。

二人の正面の海に恐ろしい程に巨大な影が映っていたのだ。

それに気付いた僕は窓から二人に叫んだ。


「ナカちゃん!ショウコさん!足元を見て!」


足元を見ると確かにそこには巨大な影があった。

それは巨大過ぎて正面の敵と交戦する二人は到底気付く様な物では無かった。

四階から海上を見ていた僕だったからこそ気付く事が出来たのだ。


「そうと決まれば!!」


ショウコさんが敵の攻撃を受けている間に

海上へと飛んだナカちゃんが爆雷を無差別に投下する。


「これで良いのか!?」


水面下に潜む影が本体だったのだろう。

ショウコさんと打ち合う敵は後ろに飛び退くと頭を抱え大きく叫び声を上げ水飴の様にドロドロと溶けて消えた。


「やったのか!?」


安心した瞬間、水面下から高速で現れたヒレが二人を吹き飛ばした。

全身を現したそれは巨大な鯨の様な姿をした異形の怪物だった。


「いてて…」


全てを飲み込む様な大きな口を開けた怪物は

水面に叩きつけられ動けない二人に迫る。


「うぉりゃぁぁぁぁ!!」


誰もがもうダメだと思った瞬間、僕の体は動いていた。

目の前で誰かが死んでしまう。

考える間も無く四階から飛んだ僕はそのまま二人の体を思いっきり突き飛ばす


「ケロケロ!?」


ナカちゃんの叫び声と鈍い僕の体が潰れる音がした。

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