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蛙提督の記憶日記  作者: ケロケロフロッピー
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第3話 夕暮れの共同戦線 前編

「ひぇ!?」


耳を引き裂く様な轟音と凄まじい爆風が僕の体を吹き飛ばした。


「くそ!ついに直接撃って来やがった!」


海に落ちそうになった僕をキャッチし地面に置くとナカさんはそのまま海に向かって跳んだ。


「待って!!」


勢い余って彼女の肩に飛びついた僕は目の前に広がる大海原に反射的に目を瞑った。

しかし数分後、実に奇妙な事に僕らは沈む事なく海上を滑る様に走っていた。

正面から吹く風に少しでも気を抜くと吹き飛ばされそうになる。

どういう原理で人間が海の上を走っているのだろうか

よくよく見るとナカさんの手足からは光の翼の様な物が生えていた。


「出やがったな!!」


そんな事を考える僕の目の前に突如としてそれは現れた。

白く長い胴体に目のない顔

手足には鋭い爪を持った化物としか表現のしようのない存在


「ナカさん…さっきの爆風…そしてこの怪物…何がどうなってるの?」


「え!?お前ついてきたのかよ!?」


彼女は肩の僕の存在に気付いて無かった様だ。


「遅い!!」


こちらに対して攻撃を仕掛ける素振りを見せた化物にナカさんはピストルでも構える様な体勢を取ると翼から放たれた光の矢が素早くそれを撃ち抜いた。

想像を超える展開に僕の頭は着いていけなかった。


「えっと…本当に何から聞けば良いのかな?」


「喋ってる暇はないみたいよ?」


僕らを囲むようにブクブクと泡が立ちさっきの怪物が更に8体水面下から顔を出し包囲されてしまった。


「何体だろうがアタシの敵じゃないけどな!」


額に汗を浮かべたナカさんは敵に向かって次の一撃を放った。


それから大体20分が経った。


「流石にちょっと疲れたな」


ナカさんは左手を負傷し息も上がって来ている上に敵は陣形を取りつつ的確に背後からも突撃してくる。

ハッキリ言ってこちらに勝機は無かった。


「ナカさん!ちょっと考えがあるんだけど」


絶望的な状況の中で僕はある事に気が付いた。

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