それは世界のどこかで
新作、始めます!
リズミカル&コミカルな感じでお送りしたいと思いますので、お付き合いのほど、よろしくお願いします♪
世界のどこか。
暗い地の底。
むせ返る様な濃密な魔素に満たされた、真の強者のみが立ち入ることを許される魔境の最奥で、新たな力が生まれようとしていた。
ーコトッ
ーコトコトッ
ーカツッ
ーピシッ
ーピシピシッ
ーパキッ
「クゥ〜!」
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
初めて自覚したのは空腹だった。
すぐ側に美味しそうな気配のするものがあったので、ためらう事なく食べた。
それでも空腹が収まらなかったので、周りにあった何かを吸い込んだ。
そうすることでようやく腹が満たされた。
そうして満足したところで睡魔が襲ってきたので、逆らうことなく眠りに落ちた。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
ードンッ
気持ちよく微睡んでいると、突然、体を襲った衝撃で起こされた。
大して痛くもなかったが、眠りを妨げられたことに苛立った。
襲撃してきたのが何なのかを確かめると、自分より遥かに大きな質量を誇る何かであることが分かった。
だが、自分の敵ではない、あれは餌であると告げる本能に従い、難なく襲撃してきた何かを倒して自分の糧とした。
そうして、周りが静かになったことに満足して、再び睡魔に従い眠りについた。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
さて、これで何度目だろうか。
何度も眠りを妨げられて苛立つ気持ちのままで考えた。
今は静かに眠りたいのだが、ここにはそれを邪魔するものが多いらしいと理解した。
ならば、それらを全て排除してしまえば静かに眠れるはずだ。
その考えに基づいて、寝床の周囲の掃除をした。
何度も見回り、ようやく静かになったと納得できたので寝床に帰った。
掃除のついでに腹も膨れたので、これでゆっくり眠れるだろう。
そうして、自分の呼吸音だけが響く闇の中、今までよりも深い眠りに意識を沈めていった。
『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』に変えてくれても、、、良いんですよ?(。・ω・。)