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第七話 星条旗と国家と大統領と企業

先日ユニークアクセスが1000件突破しました!

今まで読んでいただいた皆様ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

キティの歓迎会から三日経ったある日、翌日には硫黄島へ向かい艦載機部隊の夜間訓練を行う予定となっておりキティは勿論、彼女を護衛するカーティスとライエンは準備で大急がしだった。


「カーティス、ライアン準備はできた?」


「私は終わりました。」


「私は……」


ライアンは顔を下げてしまった。彼女は料理などの自分の得意分野では効率よく動くのだがそれ以外のこととなると苦手なようであった。


「仕方ないわね、カーティス後でライアンを手伝ってあげて。」


「司令はよろしいのですか?」


「私はあと少しだけだから一人でできるわ。」


「そうですかでは……」


カーティスは時間を確認しようと時計を見た。


「司令そろそろ……。」


キティも時間を確認するとうなずき三人はブルーリッジに転移した。



今日は一九九八年八月一五日。第二次世界大戦が終わって五三年が経った日だった。キティたちはブルーリッジの中にある特別室へと向かった。

特別室には椅子が並べられておりその前には巨大なモニターがあった。


「皆揃ったな……これより戦勝記念会を始める。始めに元帥による挨拶だ。」


ブルーは今日参加できる全員がいることを確認するとモニターに向きなおると電源を入れた。するとそこに一人の少女が映し出された。


「元帥に敬礼!」


ブルーがそういうとその場の全員が敬礼した。そしてモニターの彼女も答礼する。

この少女こそ現在、すべてのアメリカの艦魂がしたう『コンスティチューション』その人でまばゆいまでの金髪とすべてを見透かすような鋭いブルーの瞳をもっていた。


「皆、楽にしろ。」


威厳のある声に皆従う。


「今日はわが祖国が53年前に貴官らがいる日本に勝利した日だ。現在、貴官らがその場にいられるのは先の大戦を戦い、勝利へ導いた者たちがいたこと、そしてそれを得るまでに我々は少なくはない同朋を失ったということ、その彼女らのためにも今日という日をきちんと心にとどめてほしい。そして……」


艦魂たちは聞き入っていたがほとんどの者は内心、毎年コンスティチューションが言っていることばかりだったので飽き飽きしていた。どうせ最後はそれらをまとめ『誇りある合衆国海軍に名を恥じないよう精進せよ。』というのだろうとしかし今年は違った。


「そして誇りある合衆国海軍の者として、無いとは思うがけして無礼のないよう注意せよ。」


その言葉に皆は驚いた。コンシティチューションは自分たちのしていることを言外に指摘したのだ。


「以上で今年の戦勝記念会の挨拶とする。皆、今後も頑張ってくれ。」


モニターが切れしばらくするとざわめきが起きた。元帥は自分らのしているのに気付いている。しかし、それを問題にはしなかったのだ。いつもなら烈火の如く怒るあの元帥が。


「静かにせんか!」


ブルーの怒号が飛んだ。


「なぜ騒ぐ必要がある!」


その声に皆が鎮まる。


「先ほどの元帥のお言葉……皆、心当たりがあると思うがあれは私に対してのものだよって気にすることはない。」


その言葉に皆、安堵するが……


「しかし!かといって許されることではない!心当たりのあるものは今後気をつけるように!」


その言葉で再び場の雰囲気は凍りついた。


「私からは以上だ。しかし先の言葉にあったように気をつけよ、先日キティ司令と話し合ったのだが今日は自衛隊の艦魂と無用な接触は避けるように。もし何らかの問題があった場合元帥に報告することになるので心せよ。」


なぜ普段から避けている自衛隊の艦魂との接触について言及したのかというと毎年この日にアメリカの艦魂たちは日本の艦魂にあたり散らしていたのである。どちらが上であって誰に従っているのかを分からせるために……


「はい。暗い話はここまでにして始めましょ、自衛隊の子たちには悪いけど私たちも先の大戦を戦い抜いた先輩たちを敬ないといけないのだから。」


「そういうことだ!みんな飲むぞ!」


「料理もたくさん用意しましたよ。」


雰囲気を盛り上げようとキティやヴィルそしてライエンが発破を掛け徐々に盛り上がり始めるのであった。




そして日がすっかり暮れた頃……


「キティ司令〜!助けてくださ〜い。」


そういいながらキティに泣きついてきたのはブルーだった。


「ブルーまた飲んだのね……で何があったの?」


「ヴィルが私の眼鏡を取ったんです〜。」


相変わらずの豹変ぶりにカーティスは驚きキティはあきれていた。


「ヴィル返してやりなさい。」


「え〜。い〜や〜だ〜よ〜。」


ヴィルもまた前回よりも見事に出来上がっていた。


「はぁ……カーティス。」


「はい。」


カーティスはそういうとヴィルの後ろへ回り込み気絶させた。


「御苦労さま。はい、ブルー眼鏡よ。」


「ありがとうございますキティ司令〜。」


その様子に呆れつつ周りを見渡すとだいぶ人数は減っていた。おそらく自分の艦か姉妹の艦に行ったのだろう何せ今日は戦勝記念日以外の月に一度の特別な日だ。


「じゃあブルー私は明日のこともあるからお先に失礼するわね。」


「でも〜。」


「わかりました。カーティス、ヴィルを戻したらあなたも戻りなさいケインも一緒なんでしょ?」


そういうとカーティスは微笑みながらうなずいた。


「では失礼します。」


そういうとカーティスは自分より大きなヴィルを何とか支えると転移した。


「じゃあねブルー今日こそちゃんとホイットと話しなさいよ。」


そういうとキティは自艦へ転移した。

今日は月に一度の『姉妹の日』なのだ。『姉妹の日』とは毎月15日に自分の姉妹たちと2時間ほど映像通信ができる日のことである。

現在アメリカは全世界に艦隊を派遣しているため姉妹同士、特に空母などの数の少ない姉妹はほとんど会えないのだ。そこでコンスティチューションは現在発達した通信技術を使い月に一度姉妹同士での通信を許可したのである。東部アメリカ時間の12時から2時間だけという規則以外には特に枷はないのでみな楽しみにしている。

キティも予定時間より早く席に着くと時間を心待ちにした。


そして日本時間8月16日午前2時


「姉貴久しぶりっす!」


「お姉ちゃん!さみしかったよ〜。」


「……久し振り。」


「コニー、アミー、ケティみんな元気そうね。」


キティが呼んだ三人は順に次女『コンステレーション』、三女『アメリカ』、四女『ジョン・F・ケネディ』である。

次女のコニーは見た目が16歳ほどで身長はキティと同じくらい、肩までの茶髪を三つ編みにして前髪を星のついたヘアピンでとめている。

三女のアミーは見た目が13歳程度、身長は140センチぐらいで腰まであるブロンドヘアーを幾つものリボンでまとめていた。

四女のケティは見た目が15歳ほどで身長は150前半髪はグリーン系で短く青い淵の眼鏡をしていた。


「あれエンターは?」


「そういえば……また遅れているんすかね?」


「す、すみませ〜ん。キティお姉さま!コニーお姉さま!アミーちゃん!ケティちゃん!」


アミーとコニーが話しているときにいきなり出てきたのは『エンタープライズ』である。

容姿はアミーそっくりだが髪の色が光の具合で大きく変わるのが特徴だ。

なぜ原子力空母の彼女がここにいるのかというと彼女がキティホーク級の船体を元に作られているからである。そのため姉妹のいないエンターはキティのところに来るのだ。


「エンター何があったの?」


「キティお姉さま、実は仕事が終わらなくて……。」


「……のろま。」


「ケティちゃん酷いっ!」


就役順からいえばエンターのほうが年上になるのだがケティはそれが気に食わないのだ。ケティこと『ジョン・F・ケネディ』は本来『エンタープライズ』に次ぐ世界で2番目の原子力空母になるはずだったのだが予算の問題で結局、通常動力艦となったのだそして本人としてはそれが気に食わないらしい。


「はい、二人ともそこまで。せっかくの時間がもったいないわ。」


「そうっすよ二人とも、姉貴の言うとうりっす!」


「エンターお姉ちゃんもケティも仲良くしようね〜。」


姉と妹に言われてしまっては二人は黙るしかなかった。


「そういえばアミー、姉さんたちは元気?」


「みんな元気だよ!フォルお姉ちゃんとサラお姉ちゃんはいつも連絡くれるしレンお姉ちゃんもたまに連絡してくれるもん!」


アミーは姉妹の中で有一すでに退役しており現在はフロリダにいる。退役した艦魂たちは『姉妹の日』に関係なく連絡を取り合うことができるのである。


「そういえばインディの姉貴はレンの姉貴と所に行くんすかね?」


「たぶんね……。」


ここでキティたちが姉と言っているのはフォレスタル級の4姉妹のことである。キティたちキティホーク級は改フォレスタル級と呼ばれているためキティたちはフォルたちのことを姉と認識しているのである。


「……キティ姉さん日本はどう?」


「えっ?」


「そういえば今月からキティお姉さまは横須賀に配備されたんですよね……大丈夫ですか?」


キティのことを聞くエンターの顔は暗かった、というのも彼女が初めて日本に来た時に日本ではものすごい反発が起こり彼女が寄港した佐世保では警官隊とデモ隊が衝突したのだ。それ以来エンターは日本という国が苦手になってしまったのだ。


「大丈夫よ、だからエンターそんな顔をしないで。」


「エンターお姉ちゃんには原子力機関があるけどがキティお姉ちゃんにはないから問題ないよ。」


「そうっすね!問題ないっすよ!」


「本当?」


エンターを励ます三人の言葉にエンターは徐々に明るさを取り戻してきた。


「……確かにそう。でもそういうことならエンターには問題があるということになる。」


「「「「…………」」」」


ケティの言葉に全員、絶句した。


「わ、私って……」


目を真っ赤にしながら今にも泣きそうなエンターに姉三人はあわてた。


「そんなことはないわよエンター。あなたは頑張っているわ。」


「そうっすよ!エンターにはなにも問題はないっす!元気だすっす!」


「そ、そうだよ……そうだ今度会ったらお菓子食べよう!エンターお姉ちゃんの大好きな激辛クッキー!」


「……でもそれは辛すぎてだれも食べられないのが問題。」


ケティの“問題”を強調した発言にエンターは完全に落ち込んでしまった。


「ケティ!少しはエンターのことも考えて発言するっす!」


「そうだよ!エンターお姉ちゃんがかわいそうだよ!」


「エンターだいじょう……ってエンター何にしてるの!」


キティが見た光景それは天井からつるされた輪に首を通そうとするエンターであった。


「エンターお姉ちゃん!早まっちゃだめだよ!」


「やめるっす!」


「……すぐにこのような行動に走るのが問題。」


「ケティそんなこと言わないの!」


ついにエンターは首に輪を通してしまった。


「今エンターお姉ちゃんの近くにいるの誰なの早く止めないと!」


「えっと確か側近にアーレイバーク級2番艦の『バリー』ってのがいた様な……」


「カーティスのお姉さんね!ちょっと待って今、カーティスのところに行ってくるから!」


「……みんなに迷惑をかける時点で大問題。」


その後キティがカーティスのところへ行きカーティスと話していたバリーに連絡し危機一髪のところでエンターは止められた。

その後ケティはキティ、コニー姉二人からこってり絞られ、アミーが急遽エンターのところへ飛んでなだめるなどして結局、今月の『姉妹の日』はそれで終わってしまった。


第7回 後書き大会!(大会じゃ無いじゃん!)

キティ「さて第7回の今回ですがついに私の妹たちが出ました。ではどうぞ!」


コニー「初めましてっす!」


アミー「こんにちわ!」


ケティ「……よろしく。」


エンター「は、はじめまして!」


キティ「では連続して順にプロフィール紹介です。コニーからはじめて。」


コニー「了解っす!」


コンステレーション

身長:160センチ半ば

体重:秘密っす!

見た目年齢:16歳ぐらい

家族構成:姉1人、妹2人

好き:姉妹、アメリカ、射撃

嫌い:アメリカと敵対する国

特徴:肩までの茶髪の三つ編みと星のついたヘアピン


アメリカ

身長:140センチくらい

体重:秘密だよ!

見た目年齢:14歳くらい

家族構成:姉2人、妹1人

好き:姉妹、アメリカ、エンター

嫌い:怒られること

特徴:腰まであるブロンドヘアーをいくつものリボンでまとめている。


ジョン・F・ケネディ

身長:150センチ前半

体重:厳重機密

見た目年齢:15

家族構成:姉3人

好き:姉3人、アメリカ、ジョン・F・ケネディ(大統領)

嫌い:エンター、給油作業

特徴:短めのグリーン系の髪と青い縁の眼鏡


エンタープライズ

身長:140センチくらい

体重:見ちゃダメです。

見た目年齢:13歳くらい

家族構成:姉妹なし(義理の姉妹としてキティ4姉妹)

好き:キティ、コニー、アミー、先代のエンタープライズ、ほかの原子力艦たち

嫌い:ケティ、日本

特徴:光によって色が変わる髪


キティ「以上です。」


コニー「そう言えば元帥がいないっすね。」


エンター「どうしてですか?」


キティ「作者さんによるとまた今度だそうです。」


ケティ「……その作者は?」


キティ「何でも今回ここに出れない方たちを説得しているそうです。」


アミー「多いもんね。でもそれって……」


ケティ「……自殺行為という問題。」


エンター「かわいそうですね。」


コニー「姉貴、次回のことは何か言ってなかったすか?」


キティ「残念ながら何も……。」


コニー「じゃあ、しゃーないっす!今回はここら辺にして遊ぶっす!」


エンター「遊びましょう!」


ケティ「……発言に問題あり。」


アミー「でもいいじゃん遊ぼう!キティお姉ちゃんも!」


キティ「仕方無いわね。ではみなさんまた次回をお楽しみに。それと意見や感想があればどうぞよろしくお願いします。」

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