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第四話 横須賀基地

今回は少し長いですがどうぞ。


ブルーやジャックと一悶着あった翌日、キティはいつもどうりに定時前に起床して身なりを整えると部屋を出た。


「やっぱり朝は気持ちいわね。」


背伸びをしながらそういうキティがいるのは甲板で、彼女は朝の日課としていつも甲板を散歩するのである。


「司令、おはようございます。」


キティが振り返るとそこにはカーティスがいた。


「おはようカーティス……その格好は?」


キティが思わず聞いたカーティスの格好とは道着と袴の姿で腰に日本刀を差していた。

言われて気づいたカーティスは若干顔を赤くしながら謝罪した。


「これは失礼しました。朝の訓練をしていた時に司令を見かけたのでつい……。」


「気にしなくていいわよ。でもその格好で今までみんなから何も言われなかった?」


「……言われても気にしませんそれが武士を目指す者の心だと思います。」


「そう……。」


微笑むキティは内心、心配していた。昨日の一件からもわかるようにはっきり言ってアメリカと日本の艦魂の仲はそれほど良くない。むしろアメリカの艦魂が日本の艦魂を見下す姿勢がある。

有事の際のことを考えるととてもではないが黙って見過ごせるわけにはいかなかった。


「ねぇ、カーティス。」


「はい。」


「今夜の歓迎会……自衛隊の子、何人か呼べないかしら?」


「今夜……ですか。」


カーティスは困った、彼女としては問題はなく料理のほうも大丈夫だろう。しかし、問題は他の艦魂だった。


「ヴィルさんが何と言うか……。」


カーティスが言っているヴィルとはタイデコロンガ級ミサイル巡洋艦『チャンセラーズ・ヴィル』のことである。


「ヴィルさんは総司令よりも彼女たち自衛隊のことを嫌っています。特に同じイージスシテムを持つ『きりしま』のこととなると……。」


「ではまずそのヴィルに会いに行きましょうか、ブルーならきっと昨日のこともあるからそうあからさまには反対しないでしょう。」


「わかりましたでは……司令?」


「静かにして!」


キティが急に耳をそばだてる。


「第三エレベーターのほうね。」


そう呟くとキティは転移し、カーティスもそれに倣った。




キティホーク第三エレベーター

場所は艦橋のちょうど後方の位置にあり、今回はたまたまエレベーターは下がっていた。


「司令どうしたのですか?」


「何か言われたような気がしたんだけど……あっ!」


キティの視線の先には何人かの日本人の技師がいた。

なぜアメリカ軍の敷地内に日本人技師がいるかというとそれは横須賀という特別な場所だからである。

現在アメリカは世界中に艦隊を出しているが当然、定期的にメンテナンスを行う必要がある。その場合大抵の艦は近くの基地でできるが300メートルを超える空母となると勝手が違ってくる。現在、アメリカの空母が入れるドックはアメリカ本土以外ではハワイか横須賀だけである。

なぜ横須賀でこのようなことができるかというとまず一つは空母が入るドックあるということ、もう一つはメンテナンスを行える技師がいるからである。

一応、第七艦隊のもう一つの拠点としてグアムがあるがそこにはドックはなく作ったとしても技師がいないためどのみち使えないと言われている。

逆を言えばそれだけ日本の技術力が高いということなのだが……


「先輩!やっぱり空母は大きいですね!」


「だな、こいつなんてあの信濃よりでかいからな。」


「そうなんですか?」


「ああ、アメリカは原子力を積む前から出かかったんだよ。」


どうやら先輩技師が後輩を連れて自慢話をしているようだった。


「なんかむかつくわね。」


「司令?」


「なんで私の体重を……」


どうやらキティは自分の体重(排水量)について話されているのが嫌なようだった。


「第一、私は信濃よりも……」


「鈴木、それは違うぞ。」


キティとカーティスが振り返ると別の日本人技師がいた。


「何が違うんだよ本間!」


鈴木と呼ばれた先ほどまで自慢していた技師は本間に食いかかっていた。


「鈴木の言っていることは間違ってはいないがそれは満載排水量の話だ。信濃の満載排水量が71.890トンなのに対しキティホークは83.690トンだからな確かにでかい。ちなみに前級のフォレスタル級で79.250トンな。でも、基準排水量でみるとフォレスタル級は59.060トン、キティホークは60.100トン、信濃は62.000トンだから信濃のほうがでかいんだ。一般的には基準排水量で比べるはずなんだが……。」


本間に言われ鈴木は後ずさりを始めた。


「しょせん親のコネを使った誰かさんの来るところではないんだよ。」


最後の一言で鈴木はついに逃げ出してしまった。


「まったく……お前も戻れ、今度、別なやつを紹介するからな。」


取り残された後輩に声をかけ、声をかけられた後輩は礼を言い去って行った。


「さてと……すまなかったな騒がせてしまって。」


そう言いながら本間がキティたちの方に振り向いたので驚いた。


「私たちがわかるんですか?」


思わず聞いてしまったキティに本間は答えた。


「ああ、君たちが『艦魂』という存在であることもな、えっと君たちはキティホークの艦魂とそれから……」


「カーティス・ウィルバーです。」


「そうか……それにしてもすまなかった。レディの前であんな話をして。」


「い、いや……。」


「むしろ身の潔白をしてくれたし……。」


謝る本間に二人は戸惑った。


「今後は気をつけるよ、じゃあな!」


そういうと本間は去って行った。


「優しい人でしたね。」


「ええ、そういえば名前を聞くのを忘れましたね。」


「あの人はここの技師の人ですからまた会えるのではないでしょうか?」


「それもそうね、じゃあヴィルのところに行きましょう。」


「はい。案内します。」


そして二人は転移した。


第四回 後書き大会!(大会じゃ無いじゃん!)

キティ「今回は四回目ですね。」


カーティス「新しい艦魂は出てませんがどうします?」


作者「とりあえず排水量について……だからみなさん武器を向けないで!」


ブルー「女の体重を聞くなどとは許せん!」


しらね「そうです!」


作者「二人ともここでは仲が良いな……って、そういう意味でなく基準と満載の問題だから!」


キティ「どういう意味ですか?」


作者「今回、基準の場合だと信濃が大きいとしていたけど満載でみた方がいいのかなって?」


ブルー「一慨には言えないな……。」


カーティス「そうですね。」


作者「ということで読者の方々に基準でみるべきか、満載でみるべきか、もしよかったら感想に書いてほしいなと……。」


キティ「なるほど。」


作者「普通の感想でもいいのでどうぞよろしくお願いします。」


ブルー「次回は?」


作者「ヴィルについてです。」


キティ「次回もよろしくお願いします!」


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