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第四十話 40年の区切り

約6年ぶりの更新!どう書いていたのかが思い出せない……

あとがきでも触れますが更新は不定期のままになります。

2000年5月21日、キティホークは約一年ぶりに南シナ海のタイランド湾にいた。

4月中旬に横須賀を出てグアム、サイパンとまわり今回の航海の目的の一つであるタイとの軍事演習であるコブラゴールドへ参加するためであった。

1981年から行われているアメリカとタイの二国間の軍事演習であるが今年はその様相が少し違った。

第三国としてシンガポールが初参加していたのである。

更にオブザーバとしてインドネシア、フィリピン、マレーシアが参加していた。

そして、演習の一通りが終わったころ、1人の艦魂がキティのもとを訪れていた。


「失礼します」


「司令、大丈夫ですか?」


いつものように部屋をノックして入ってきたのはいつもいるカーティスではなく、ライエンであったがにキティもいつものように言葉を返す。

今回のコブラゴールドには『キティホーク』のほかに『チャンセラーズ・ヴィル』と『オブライエン』、『フォート・マクヘンリー』と去年から佐世保にやってきたドック型輸送艦LPD-10『ジュノー』が参加しており、カーティスの行っている仕事はライエンがやっていた。

今、行っているのはここ数日の分の資料のまとめで、キティはすでにそのほとんどを終わらせていたのである。

そう、キティの分はである……


「ええ……ヴィルの方は?」


「……全然ですね所々で助け船は出してますがなんとも言えません」


ついさっきの現状を思いだしたのかライエンの表情が若干曇る。


「そう」


ライエンの様子と話に聞いたヴィルの様子を思い浮かべながらキティは、少し思案しライエンに指示を出すことにした。

とりあえずヴィルが纏められない資料をライエンが確認し、姉のヴェイの名を使ってあーだのこーだの言いながら丁寧にまとまるように指導するように提案する。

それにライエンは納得したようで、準備に取りかかろうとした時、思い出したかのようにように質問をした。


「司令、本日の夜は大丈夫でしょうか?」


「そうね、一区切りはついたから大丈夫よ」


ライエンの問に机の脇につまれた書類の束に視線を移し、すぐに視線を戻して大丈夫とうなずいた。


「フォートさんが本日の1900に来てほしいと言伝を頼まれまして」


「あら、何かあったのかしら」


「私も特には……」


ライエンに内容を知らさずに呼び出しをしたということは、少なくともあまりいい話ではないだろう。

しかし、とキティは天井を仰ぎ、おおよそのフォートからの呼び出し内容を頭でまとめるが思い当たらず、仕方なくライエンに視線を戻した


「ありがとう、フォートの元へ1900に向かえばいいのね」


「はい、失礼しました」


ライエンは礼をするとそのまま部屋を出て行った。

部屋に一人残ったキティは再び天井を仰ぎ思案する。


「一体何かしら?」


今日の訓練で特に目立った問題はなかったはずだ。

それとは別にキティホークではあることが行われたが、それに関してフォートが何か言ってくるような訳はない。

しかし、総司令であるブルーの代行もそつなく行うフォートが呼んでいるのであれば何かしらあったのだろう。

しばらく考えはしたものの、結局『とりあえず実際に行けばわかるだろう』と、キティは再び書類の整理を再開した、




そして、時刻は1900ちょうど、キティはフォート・マクヘンリーにあるフォートの部屋の前まで転移してきた。

一呼吸置き、ノックをしてフォートの部屋へと入っていく。


「失礼します」


礼とともに入ってみればフォートはいまだに仕事中のようで、資料が山のように積み上がってた。

フォートはキティの存在をちらりと確認すると、そのまま作業に戻りながら口を開いた。


「呼び出しておきながらすみません、少し待っていてください」


フォートはキティの存在をちらりと確認すると、そのまま作業に戻りながら口を開いた。


「あなたなら仕方ないわ」


キティはそう言いながら応接用の椅子へと向かいそっと腰を掛けた。

そしてしばらくするとひと段落したのか、何かを机から取り出すと資料の山をよけるように移動し、フォートはキティの向かいの椅子に座った。


「で、用事って何かしら」


「先ずはこちらを」


キティの言葉にそこそこ厚い紙の束を取り出した。


「これは……」


「今日の昼間のアレに関する皆からのお祝いのメッセージです。本当は昼間に渡せればよかったのですが昼は乗員含め、皆そろって浮かれてましたので」


そう言ってフォートはキティへと手渡す。

見ればみんな少しづつ個性の違う封書であることが見て取れた


「あら、ありがとう」


素直に礼を述べるキティにフォートはホッとするが、すぐに微妙な表情へと変え懐に手を伸ばした。


「それと……」


そう言ってフォートは懐から同じような封書を取り出した


「ブルーリッジ総司令より、預かりものです」


「ブルーから?」


「はい、正式には総司令を投資てのものでして、差出人が……その……」


言いよどむフォートの様子にキティは何となく差出人の予想ができた。

総司令であるブルーを伝達役として使える艦魂などまず限られてくる、そしてフォートが困る相手となれば……。


「横須賀のあの人ね」


「はい」


キティの指摘にフォートはうなずき同じように封書を手渡した。

受け取ると、軽く訓練内容に関する話をしてキティは席を立った。


「ごめんなさいねフォート、迷惑をかけちゃって」


「いえ、キティ司令が謝ることではありません」


「迷惑をかけたことには変わりないわ、それじゃ私は帰るわね」


そう言ってキティが席を立ちかけた時、慌てた様子でフォートがキティを呼び止めた。


「待ってください!」


「え?」


意外なフォートの行動にキティは驚き振り返る。

そこには少し戸惑った様子の珍しいフォートの姿があった。


「えっと………もう少し、お話をしていきませんか?」


「したいのはやまやまだけど明日も演習でしょ?」


「確かにそうなのですが……」


何かあるのかとキティが訝しむと、ちょうど扉のノックの音が聞こえた。


「フォートさんライエンです」


意外な人物の来客にキティは驚くが、フォートは待っていたとばかりに入室の許可を出した。

そして、ライエンが入ってきたのだがその後ろにはやや、やつれたようなヴィルと左右に分けた三つ編みが目立つキティと同年代に見える艦魂であるとジュノーがいた。

ちなみにジュノーは非常に無口であまり喋らないため、存在感が薄いと言われたりする。


「フォートさん遅くなり申し訳ありません」


そう言ってライエンは頭を下げると、後ろにいるヴィルをちらりと見る。

視線を感じたのかヴィルはバツの悪そうに視線を逸らす。

一方、キティは一気に人が増え少々困惑していた。


「みんな揃ってどうしたの?」


「実は……ヴィル、ジュノー」


フォートの合図でキティの視線から極力の隠していたものを、二人はキティの目の前に出した。

それは直径が10センチほどの一つのケーキであり、そこに書かれた文字にキティは目を丸くした。


「これは……」


驚くキティにライエンとヴィルが声をかける


「昼も盛大に乗組員たちがやってましたが、私たち艦魂も楽しもうということで」


「ちゃんと総司令からも許可は得ているからな」


「そう」


ケーキに書かれた文字それは『CV-63キティ―ホーク、進水40周年おめでとう』。

そう、今日は艦魂であるキティにとっていわば誕生日であり、昼間にはそれを祝したセレモニーが艦内で行われていたのである。


「本当はフォレスタル元帥達も来たがっていたみたいのですが……」


いつの間にかライエン達側にフォトートは回り、話を続ける。


「ブルー総司令が止めていました。ただ、条件付きのようだったのであの人たちのことだ横須賀に戻ったら何かしら理由付けしてくると思います」


フォートの説明の間位にヴィルはケーキを部屋の応接用の机に置き、ジュノーはとりわけ用のナイフとフォークを、ライエンはロウソクを取り出した。


「さて、人数もこれだけだし、仕事終わりも兼ねて早速切るか」


そう言ってヴィルは別のカット用のナイフを手元にだすが、ライエンが素早く待ったをかけた。


「今回の主役は司令ですよ」


そう言って4本のロウソクを取り出す。

流石に40本ものロウソクを立てるのは無理なので、1本10年として用意したものである。

ライエンは文字の邪魔にならないように、しかしバランスよくもロウソクを立ててゆく。

その様子にキティは先ほどまでの考えも何処かに行ったように見守ることにした。


「さて、準備はこれでOKだな」


「流石に私達でも火は危ないので形だけですいません」


「用意してくれた分だけで十分よ」


「まさか、姉さん達以外こらこんなサプライズがあるとは思ってなかったし」


「みんなこれからもよろしくね」


そう言ってキティは火を消すようにケーキ全体に息を吹き掛ける。

そして、その場で全員が、拍手をおくった。


「じゃ、切るぞー」


「それも司令が……」


「構わないわライエン、ただ単純に5等分はダメよ、いくら何でも5人でこのサイズは大きすぎるわ」


「流石、キティ司令。先まで考えていますねヴィルももう少し先見を持って欲しいものです」


ため息をつくライエンの言葉にヴィルは何も言えずナイフを持ったまま手を下した。


「うっ……」


「じゃあ、ジュノー頼めるかしら?」


キティからの要請にジュノーはコクリとうなずくと先ほど並べたナイフを使いケーキを器用に切ってゆく。

その様子にふとキティは言葉を漏らした。


「ヴィルもジュノーほどではないけど少しは静かにならないかしらね」


キティの言葉にジュノーはビクッと手を止めヴィルがいやそうな顔をする。

その様子にキティ、ライエン、フォートが笑い、艦魂5人だけのパーティは進んでいったのだった。

たのだった。

第二十六回 アメリカ合衆国海軍特別広報放送局~略してたまテレ


キティ「どうも、皆様覚えていらっしゃいますでしょうか?キティホーク久一番艦『キティホーク』です。」


カーティス「今回本編では出番のなかった、アーレイ・バーク級4番艦『カーティス・ウィルバー』です。」


キティ「残念ながら今回はゲストなしで進めていくことになるわ」


カーティス「前回の魂テレから大体あと1月でちょうど6年ですからね、呼んでいる余裕なんてありません」


キティ「ちなみにこの話と次の話の下書き、もといワードの作成日は2013年になってたらしいわ」


カーティス「下書きからして6年ものですか、次回に至ってはそれ以上が確定ですか」


キティ「流石にみんな輪っかがつき始めちゃって、私も頭の上に輪っかが浮き始めちゃったわね」


カーティス「司令、事実ですがそんな笑顔でネタにしていいのですか?」


キティ「投稿してから気づいたミスに比べればまだ軽いほうじゃないかしら?」


カーティス「あー、危うく私や総司令、ヴェイさんも出しかけたことですか?」


キティ「久しぶりだからって参加鑑定の確認を怠っていつものメンバーでやろうとしたツケね」


カーティス「一応、急遽修正はしたみたいですが大丈夫ですかね?」


キティ「問題があったら順次修正するしかないわね。あと、今後同じようなことが起きたら『事実を元にしたフィクション』と言うことで押し通すことにしたらしいわ」


カーティス「そうですか・・・・・・読者の皆様、今後もこのようなことがあると思いますがお許しください」


カーティス「フォートさん、危うく26話以来の登場がなくなるところでしたね……」


キティ「内心焦ってたみたいね、ジュノーに至っては急遽の参加で無口キャラ設定になったみたい」


カーティス「今回、艦魂紹介もないので一番かわいそうかもしれませんね」


キティ「もし来たらちゃんとフォローしてもらいましょうね」


カーティス「それは作者さんにですか?」


キティ「ええ、今回の件を他のみんなに知らせることと一緒に作者さんに伝えといたわ」


カーティス「来ていない皆さん今頃何しているんでしょう?」


キティ「この6年でいろいろ、あったからそこまでひどくはしないと思うわ」


カーティス「まぁ、『小説書いている暇があるなら……』の状況になってましたからね」


キティ「今回のは『小説を書ける状態』にするための練習のようなものだったのよね」


カーティス「そのため前書きでも触れましたが空白期間が約6年というのもあって、文体やキャラの性格が怪しいものとなっております」


キティ「そのあたりはやさしく指摘してもらえればありがたいわね」


カーティス「さて、今回は司令の誕生40周年がメインでしたが次回はどうなるのでしょうか?」


キティ「一応、作中の時間が99年内でしばらく飛ぶことになる予定だったのだけれど、修正したら抜けちゃった部分があるのよ」


カーティス「次の話は覚悟してたのですが、そちらの話になるのですか?」


キティ「今のところは不明ね、作者自身抜いた後にその部分を今後、生かせるかわからないみたいだし、この先の話がつらいならこのまま更新止めてもらう?」


カーティス「更新停止はいろいろな意味でご勘弁を。仕方ありません、で片付けられるものではないですが頑張ります」


キティ「とりあえず無茶だけはしないようにね」


カーティス「はい」


キティ「では、次回更新がいつになるかわかりませんが、またここで会えることを願ってお別れです」


カーティス「では、いつになるかわかりませんが次回も会えることを願い失礼します」

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