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第九弾 川
川に着くまでに、何度か戦闘になったが、しっかり引き付けてから銃を撃った為、弾を無駄にせず損害は軽微だ。
一度だけ不意を突かれ、背後からダブルスターに襲われるものの、すぐさま反撃に出て消滅させたが、説明に書いてあった通り麻痺毒を持っていた為、時間にして三十秒程、動けなくなってしまった。
もしも、倒しきれていなかったらと、想像するだけで嫌な気分になる。
体の自由を奪われているのだから、きっとアイツにとって、お手頃なエサになるだろう。
そんなこんなで、苦労して川辺に辿り着く。
喉を潤そうと、辺りを警戒しながらも、口に水を含んでみる。
「うまい!」
毒も無いようだし、それでいて軟水なのもグットだ。
「ゴクゴク」と難なく飲める。
喉を潤った所でマップを見ると、一キロメートル南に、一軒の建物が映し出されていた。
他に行く当てが無いので、その建物に向かって歩き出すが、「ゴロゴロ」と雷の音が聞こえた直後、突然雨が土砂降りになり、俺の衣服をビショビショにした。