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第八十七弾 血清?
「とりあえず、レオナさんを担いで移動しよう。いつ、もう一匹のオークが戻って来るか分からない」
「そうだね。レオ姉は赤で目立つから、隠れないと」
オークが来る前に茂みに隠れ、レオナさんの容態を観察しながら、周囲を警戒する。
数分後。
毒が抜けきったのか、ゆっくりと上半身を起こし、驚愕の表情を浮かべるレオナさん。
が、すぐに凛とした表情に戻す。
「私は……生きてるんですね…………本当にキッドさんには、頭が上がりませんね。助けて頂き、本当にありがとうございます。ところで疑問なんですが、どこでバイパーの血清を入手したんですか?」
「材料があったので、自分で作ったんですよ。ハァ~、ほんとうに毒が治ってよかった。もしも治らなかったら、リーネが大泣きする場面が頭に浮かんでましたから」
「そ、そんな事は、ないんだからな! もう! キッドにぃのバカぁ~」
小さい頬を膨らませ、まるでリスみたいなリーネ。
小動物の面持ちを見せつけられ、場がほっこりする。




