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第百九弾 どこから出した!
「お、おい! お前! どこから、これだけの物を取り出した! 言え!」
やはり、強行したのは不味かったかも知れない。
だが、気にしない事にする。
今は、悠長な事を言っている場合ではない。
「絶対、誰にも言わないと約束できますか? できるなら……」
「あったりめぇだ! 商人は信頼が第一なんだよ! 信用が無くなれば、俺みたいな弱小の店は、あっという間に潰れちまう」
カウンターの机を両手で「バンバン」叩き、熱弁を振るう店主。
俺は真剣な表情で、親父みたいな仕草をする黒人男性に好感が持てた。
俺は親父に、口酸っぱく言われた言葉を、一瞬思い出す。
「信頼を失うような真似は、絶対にするな!」と。
「分かりました。話しますから、色を付けて下さいよ?」
「ああ、いいだろう!」
そして、俺の異次元袋の力を語り、店主を驚きの坩堝に招き入れた。




