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第百六弾 単独行動
「兄様! どこに行くの!?」
「ちょっと、その辺まで散歩をするだけさ」
俺の行動を不審と捉えたのか、リーネは体重を掛けて両手で左肩に触れる。
そこから、俺の思考が読み取られていく。
こうなってしまっては、内緒にする事は不可能だ。
「キッドにぃ……一人で村の外に、外出する気なんだね」
「……」
「うん。分かった。それなら、コレを持って行って」
リーネは腰の後ろに装着していた、短剣を取り外して、俺に差し出す。
「兄様。戻ってきたら、それを僕に返しに来てね。大切な物だから、無くしたら承知しないぞぉ~」
「ああ! 必ず返すから心配するな」
手渡された短剣を腰に差し、リーネに背中を見送られながら、外の日光を浴びる。




