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社会の歩き方  作者: 万吉
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自分がこれ以上伸びないと思うから、人に教えない

2.自分がこれ以上伸びないと思うから、人に教えない


 一人の30過ぎのサラリーマンがいた。


 その男は、幸いにも大学をでていたので、若輩の身でありながら、現場担当の係長の身分だった。

 男の担当する現場には、定年前の熟練工が数人いた。


 あるとき、男はその現場の新入社員と話す機会があった。

 いろいろと話をしているうちに、

「先輩が仕事を教えてくれない」という事実が分かった。


 そこで、男は現場に出向き、熟練の先輩に「後輩に仕事を教えてほし

 い」と頼み込んだ。


すぐに先輩から答えが返ってきた。

「何で、俺が苦労して得たものを教えなあかんのや」



 よくあることだ。


 男はそのとき熟練の先輩にいった。

 

「先輩が努力を続ける限り、教えたからといって追い越されることは

 ないはずです。スタート地点が違うのですから」

「まさか先輩は、今のところに立ち止まっているつもりではないです

 よね」

「どうか、若者を育ててやってください」

 と。




──────────────────────────────

 自分がこれ以上伸びないと思うから、人に教えない

──────────────────────────────


 人に教えるということは、自分を伸ばすためにもいいことなのです。

 

 でも、自分がこれ以上伸びないと思っている人は、他人に仕事を教

 えません。

 

教えると、自分が追い越されると思うからです。

 

 他人に物事を教えようとすると、一度自分の知っていることをまと

 め直さなければなりません。

 

 全て完全に理解できてこそ、人に教えることができるからです。


 「君の得意分野だから皆に教えてやってほしい」と講義を頼まれた

 ことのある人は分かると思いますが、必ず自分の知識を再確認して、

 

 完全に理解できていないことは、もう一度勉強します。


 このことだけでも、以前より伸びているのです。

 そして、相手は今から、教えられたことを吸収していくのです。


 努力を続ける限り、自分はもっと先に進むのですから、追い越され

 ることはありません。


 おまけに、若い人の役にたちます。


 でも、現状で満足している人はやがて、追い越されます。

 ですからそのような人は、他人に教えません。


 人に教えるということは、自分を伸ばすエネルギーなのです。


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