魔法の杖
遅くなりました。総合評価下がってしまい、少々落ち込み気味ですが、読んで下さる方がいる間は頑張って続きを書こうと思いますので、よろしくお願いします。
様々なショップが建ち並ぶ。どの店もやたらお洒落で高級そうだ。
辺りを走るのは、美優達同様高級リムジンばかりで、通りを歩いている人は殆どいない。
エミリ達は不慣れな場所に不安顔でキョロキョロと辺りを見渡している。
「この辺りは高級店が建ち並ぶ区域です。もう少し先に行けばリーズナブルのお店があります」
バックミラー越しに三人が戸惑っている事に気が付いた孝典が説明する。
「美優様は、勿論此方を御覧になられますよね?」
まるで、それが当然と言わんばかりの口調だ。
その言葉にエミリ達三人は揃って嫌々をするように大きくかぶりを振った。さすがのエミリも場違いな場所に尻込みしているようだ。美優は、どう答えて良いものか分からず、柊哉の顔を伺う。柊哉は美優の好きにして良いとばかりに、黙って頷いて見せる。
「いえ、此方は結構です。リーズナブルなお店が有る方へお願い致します」
「えっ、御覧にならないのですか?」
思わぬ返答に焦ったように再度尋ねる。
「えぇ?」
長い髪を揺らし、迷いなくコクリと頷いた。
「……湊さん、本当に宜しいのでしょうか?」
納得がいかないのか、今度は柊哉にまで確認を取る。
「はい、構いません。本来ならば高価な物の方が良い品が多いと思います。しかし、今回必要なのは杖です。勿論、材質やデザインも大切ですが、一番大事なのは、それを使う者にどれくらい適合するかです。杖に値段は関係ありません」
「そ、それは分かっております……しかし、如月家のお嬢様が安価な物を使用されるのは体面的に悪いのでは……?」
しつこく食い下がる孝典に少し違和感を覚えつつ柊哉は述べた。
「孝典さんも聞いていらっしゃいましたよね。今一番最優先すべき事は何かを。外見をあつらえる事ではありません。だからこそ如月さんも直接購入するように指示されたのではないでしょうか?」
苦渋の表情で、ほんのわずかチラリと寄る予定だった店舗へと目線を送った。
「……そうですね……わかりました」
納得いかない様子だが、仕方なく了承しアクセルを踏み込む。
柊哉は先程、孝典が目線を向けた場所へと鋭い視線を送っていた。
滑るように車はスピードをあげ、高級店が立ち並ぶ区域を抜け、今度は若者が行き交う通りへと入り、やがて路地で車を止めた。
「此処から先は歩行者天国になります」
日曜日という事もあるのか、通りは人で溢れかえっていた。中でも美優達位の若者が多い。先程の場所と違い小さな店舗がいくつも肩を寄せ合い並んでいる。
人の集団に入学式での出来事が美優の頭をよぎる。
「美優、スマホは持って来てますよね?」
美優の不安が伝わったのか、保健士に貰ったスマホケースを思い出させるように声を掛ける。柊哉自身それが何の効力もない事を知っている。しかし、美優にとって、それは大きな意味を持つ。
美優自身が魔力の干渉を防ぐと信じている間は――
「はい、持って来てます」
(大丈夫よね、ストラップがあるし。あの時以来倒れた事がないわけだし)
不安を紛らわすかのように、携帯の入ったバッグを膝上へ手繰り寄せながら応えた。
車のドアが開かれる。いつの間にか孝典は運転席から降り立ち、後部座席のドアを開けてくれていた。明るい春の日射しが開け放たれたドアより車内に入り込み、美優は眩しさに目を細めながら、車を降りる。
ずっと車に乗っていたせいか足下が雲の上を歩くようにフワフワする。
美優に続くように柊哉達も車から降り、おもいおもいに体を伸ばす。エミリなんか両腕を空に突き上げ、大きく伸びをしている。ポニーテールが背中でユラユラと揺れ、金色に輝くその姿は正に外人。
「あの、私もご一緒して宜しいでしょうか?」
恐縮しながら、孝典が尋ねて来る。如月家の人間を無闇に野放しにするのは危険、まして美優は魔法を使えないのだから、護衛は必要と考えたのだろうか。
「そうですね、ここで一人待つのは難儀でしょう」
穏やかな微笑みで、柊哉は了承する。
「ありがとうございます」
お礼を述べると白い手袋を外し、どこからともなく杖を取り出す。瞳を閉じて数十秒何かを念じ、リムジンに向けてそれを振る。光の粒子が杖より放たれ一本の線を紡ぎながらリムジンに向かって飛んでいく。みるみる粒子がリムジンを包み込むように舞い散ると今度はリムジンが見る見る間に縮んでいく。不思議な光景だ。
魔法を見慣れていない美優はその様を、目を丸くして凝視する。
ミニカーサイズになったリムジンが広い道路にちんまりと鎮座する。まるで、おもちゃのようだ。
孝典はヒョイと指でつまみ上げボケットに放り込んだ。その手にはいつの間にか杖は握っていない。
「では、行きましょう」
地理に明るい孝典が先頭切って歩きだした。
が、すぐにその歩を止める。
「で、何処に最初に行きますか?」
そして、恥かしそうに照れ笑いを浮かべた。目的地が決まっているかのような足取りだっただけに一同は呆れ顔。少々おっちょこちょいな所があるようだ。最初の印象とのブレを感じるが、此方が本来の彼の姿なのかもしれない。精一杯、今まで取り繕っていたのだろう。
「じゃあ、とりあえず何か食おうぜ。腹減ったぁ〜」
和人が大袈裟に真紫の派手なTシャツの上から、お腹を擦るジェスチャーしながら提案した。美優はお腹が空き過ぎて、鳴りそうだったのでその言葉にホッとした。
「すみません、こんな事になってしまって」
眉尻を下げ申し訳なさそうに謝る孝典。
何処のお店も昼時で満員。結局、店内に入れずに軽い物を食べながら、歩く形になってしまったのだ。
「普通、執事って先手を打って予約とかしておくものじゃないの?」
容赦なく責め立てるエミリの袖を真生が「エミリちゃん」と突き咎める。
「そ、そうですね。爪が甘いとよく祖父や父に怒られていました」
しょんぼりする孝典に真生が「色々な事を経験すれば、いずれは出来るようになります」と必死で慰めている。柊哉はその様子を黙って見つめていた。
「一生執事見習いだったりして」
エミリの一言にガックリと肩を落としてうなだれた。「エミリちゃん」と眉を吊り上げ叱るように語気を強める真生と「遠慮なしだな」と呆れたように両手を広げて肩をすくめて呟く和人。
孝典の手が白くなり、爪が食い込む程強く握り締められていた事に誰も気付いてない。
そんな四人のやり取りも美優の耳には入っていなかった。食べ歩きという初めての体験にドキドキしていた。しかし、美優がドキドキする理由は、それだけではなかった。
(な、なんか注目を浴びてる気がする)
興味深そうな周りの視線に目を伏せる。当然といえば当然で執事にお嬢様、チャラ男に外人というちぐはぐな組み合わせ、その上人並みならぬ魔力を持つ良い所のお嬢様がホットドッグ片手に食べ歩きとあっては、そちらに視線が向くのが道理というものだ。
「やけに注目されていますね」
今初めて気が付いたのか孝典は辺りに目を配り、何故か焦りの表情を垣間見せている。
「チッチッチッ」
舌を鳴らし気障な男が人差し指を動かすのをエミリが真似て、指の代わりに右手に持つホットドッグを左右に動かす。
「そんなの決まってるじゃない」
「どうしてですか?」
「こんな美人が三人もいるのよ。当然じゃない」
エミリが誇らしげに言い切り、アメリカンドッグをパクりと一口頬張った。
「はぁ……」
思いもよらぬ回答に間の抜けた返事をする孝典だが、気もそぞろで、エミリの冗談も通じていないようだ。
「これだけ注目を浴びていれば下手に手出しは出来ませんね」
柊哉が孝典に近づき、彼にしか聞こえない程の小さな小さな声で囁き掛けた。
「えっ!!」
驚愕の表情で振り返り、身体をブルブルと震わせ、ダラダラと冷や汗を掻き出す。
「手の平は大丈夫ですか?」
優しい言葉とは裏腹に、その声は冷ややかだ。柊哉の言葉に思わず自分の手を開き見つめる。皮が向けてじんわりと血が滲んでいた。手を強く握り締めていた事を見逃さなかったのだ。
「祖父や父親への復讐に、魔法を使えない美優を巻き込むのは止めていただきたい」
青ざめた顔で、はっと顔を上げ柊哉を見つめる。なんて、正直な男だと、この時柊哉は思った。尚も、孝典に近づき耳元に囁く。
「もしも、貴方が美優を誘拐などすれば、貴方が捕まり祖父や父が如月家を首になるくらいではすまない。十二名家はそんなに甘くはない。室戸家イヤ親戚一同迄、この世から抹殺されるだろう」
呪いの言葉を聞かされたかごとく、弾かれたように一メートル程横に飛びのいた。突如、奇妙な行動を取る孝典に注目が集まる。
「どうかしましたか?」
何も知らない美優が心配そうに尋ねた。
顔面蒼白で冷や汗を流し、ブルブルと震えるその様は誰が見ても異常だ。
「気分が悪いようです」
シレッとした顔で孝典の変わりに柊哉が答える。
「車で休んでいた方が宜しいのでは?」
キラリと眼鏡を光らせ、提案した。孝典は黙ってコクコクと頷く。
「孝典さんが居なくなると帰りが困ってしまいますからね」
「でも、具合が悪いのなら帰った方が宜しいのでは?」
何も知らない美優が心配そうに言った。
「い、いえ……す、少し休めばよくなると思います」
柊哉の顔色を伺いながら、答える様子は演技ではなく、本当に気分が悪そうだ。
「そうですか、でももし良くならないようでしたら、本当に帰って構いません。後は、此方で何とか致します。勿論、貴方のお祖父様やお父様にはきちんと送っていただいたと報告しておきます」
孝典は美優の言葉に驚いて目を瞠る。
「車が止められる場所まで送りましょう」
優しい言葉を囁かれ戸惑ったように、孝典は頭を振る。
「先程は、もしもの話をした迄の事。忘れて下さい」
一メートルの間隔を詰め寄り、ヒソヒソと早口で耳打ちした。
「ひぃ~、ひ、一人で行けます。入り口側の駐車場で休んでいます。み、美優様の側に居て下さい」
ろれつの回らない口調でそう言い残し、ペコリと美優達に頭を下げるともと来た道を一人でフラフラした足取りで戻って行く。
「一人で大丈夫かしら?」
「大丈夫、彼も執事です。主人に迷惑をかけるのは避けたいはずです。分かってあげて下さい」
「分かりました」
柊哉の言いたい事はよく分かる。主人を頼っているのではいつまでたっても見習いから抜け出せない。彼だって早く一人前になりたいだろう。
美優には、彼の気持ちが良く分かり、その姿が見えなくなるまでそっと見送った。
「そろそろ行きましょうか。このまま、ここにいたら通行の邪魔になります」
柊哉の言葉に周囲に気を配ると、確かに人の流れを堰止めていた。
興味本位な視線ばかりではなく、迷惑そうに横目で此方を睨み付け、避けながら通り過ぎて行く人達も目に入る。
「そ、そうね!! 行こうか」
流石のエミリも突き刺さる視線に居心地の悪さを感じたのか、逃げるように足早に歩き出す。
「あっ、待って」
美優達も慌てて後を追い、その場を後にした。
徐々に歩くスピードが落ちて行く。かなり離れたので、冷たい視線を向ける者はもういない。しかし、その足を止める事はせず、後ろを振り返り必然的に後ろ歩きしながら言った。
「杖の専門店を探せばいいのよね?」
「ええ、そうしてもらえれば助かります」
間髪入れずに、柊哉が頷く。四人は通りを右に左にと見渡しながら、杖の専門店らしき店舗を探す。ポップな看板を掲げる雑貨屋やアクセサリーショップ、洋服屋などもあり、店内を若者が群がっているのが見える。
「なぁ、あれ、そうじゃねぇ? ピンクの?」
和人が人の合間から、少し離れた右通りを指差した。和人の指先を目で追うとピンクのペンキを塗られたペンション風の木造の建物が見えた。柊哉が目を細め看板を見る。
「遠くてよく見えないが、多分そうでしょう。行ってみましょう」
お店の前に着くとステッキ−ズとかかれた真っ白な看板が入口に掲げられていた。
「どうやら、間違いないようですね」
窓ガラス越しに中を覗くと、中学生位の髪をおさげにした女の子と若い女性店員の姿があり、棚に陳列された杖を一本一本手に取って見せている。
扉を開けて店内へと足を進めた。J-POPが流れ明るい店内は、なんだか軽快な気分になる。
黒や白、赤、青、緑といった具合に様々な色で、長さも太さも様々な杖が、棚の上にズラリと並んでいる。この沢山ある中から選ぶのは大変そうだ。
目の前に陳列されている茶色の杖に何気なく手を伸ばしてみる。木の風合いを残しているので触り心地は良い。だが、それだけだ。自分に合った物とは、一体どういう事なのかよく分からない。
「美優、どう?」
エミリがキラキラした目で美優が持つ杖と美優の顔を見比べる。
「どうって?」
答えに困り、手に持つ杖をじっと見つめる。ただの木の棒以外に答えは見付からない。
(皆はどうやって決めているのかしら?デザイン? それとも手に馴染むかとかかしら?)
「あの、皆さんは何で杖を選ぶんでしょうか?」
質問に質問で返す美優にエミリは戸惑いの表情を見せた。深く考えた事がないらしい。
「な、何って……使い易さかなぁ……」
「えっ、そーなんですか? 私は杖の特質かな。一本一本違うし」
「俺はデザイン重視だな」そう言って「柊哉は?」と言う顔で黙って柊哉の顔を見た。つられるように三人も振り向いた。
「どれも間違ってはいないと思いますよ。自分に合うデザインで合ったり、性能や機能性で合ったり。何より自分が気に入る事が重要です。僕自身は直感で選びますが」
「直感!!」
四人が思わず口を揃える。女性店員と中学生がその声の大きさに此方を見た。
美優は口元を押さえる。
(直感……柊哉さんには一番似合わないフレーズ)
「フィーリングが合う、それも重要ですから」
口角をあげ、にっこりと笑うが、直ぐにその顔を引き締める。
「そういえば、ある杖屋に聞いた事があります。この世の中に必ず一つは自分に適合した杖があると。それは、我々が杖を選ぶのではなく、杖が我々を選ぶのだとも。もし、杖に出会えたなら十二名家の頭主に筆頭するくらいの魔法使いになれるそうです。自分の中に眠る力を、最大限に杖が引き出してくれると言われている。あの有名な魔法使い大蔵吉之助がそうだったらしい。まぁ、杖に出会うのは殆ど皆無に等しいでしょうね。この世界には膨大な数の杖があり、今現在も生まれ続けている。それにもう誰かの手に渡っている可能性もありますしね」
「あの、大蔵吉之助が……」
「大蔵吉之助?」
美優は、その名に聞き覚えが無かったが、中学生と店員には合ったらしくピクリと肩が揺れた。どうやら、こちらの話に興味を持ったのか聞き耳を立てているようだ。
「大蔵吉之助は、千年位前の人で十二名家の頭主と対等に渡りあった魔法使いよ。私達みたいな平凡な魔法使いにとって、彼は憧れの的。知らない人はいない」
胸の前で両手を組み、うっとりした表情でエミリが語る。
「逆を言えば、魔法使いのエリートとなる十二名家にとっては汚点。美優が知らないのは当然という所です。その名を十二名家で口にする者はいないでしょう」
千年経つ今でも彼に代わる者はいない。それだけ十二名家は別格という事、そして適合する杖に出会うのが難しいという証拠なのだ。
店内の端にある棚から、ゆっくりと眺めて行く。
(私に合う杖か)
誰の意見を参考にすれば良いのか、正直よく分からない。何本か手に取って見るが、しっくりくるものもない。柊哉は店内の片隅により、何かを探るように目を閉じている。エミリ達もおもいおもいに杖を見ている。
(あらっ……)
ある一画に来た時、美優の足が止まった。そこだけは、何故かガラスケースに商品が並べられていた。
そして、そこに並べられている商品はアクセサリー類だった。
(可愛いい……)
その中の一つに美優は目を奪われた。
シルバーに緑の四つ葉のクローバーをあしらった可愛らしいリング。ライトの光がキラキラと反射している。
「此方、お気に入り召しました? お客様なら、サイズも合うと思いますよ。着けてみますか?」
先程まで、中学生の対応をしていた店員がいつの間にかすぐ横に来ていた。美優が指輪を気に入った事を察知したのだろう。
「あっ、いえ……」
手を後ろに隠しながら、ぎこちなく数歩後退る。
そして「いいです」と断りながら、店舗を飛び出す。すぐ横を逃げるように走り去る美優に気が付いたエミリ達が慌てて後を追って来た。
「美優、待ってよ」
「美優ちゃん、どうしたんだよ、急に」
「何かあったの?」
驚いた三人が後ろから呼びながら声をかける。
クルリと美優は勢い良く向きを変える。ワンピースの裾が遠心力で花が咲いたように広がり、形の良い膝をチラリと覗かせる。
「お店の人が来たから、驚いちゃって」
「あぁ、あれは苦手な人は苦手だよね。なんだか断れきれなくて、買わされちゃうんだよね」
「えっ、何で? いらない物はいらないって言えばいいじゃん」
(それが簡単に出来るのはエミリちゃんだけ)
美優は心の中で思った。真生も苦笑いを浮かべているので同じように思ったのだろう。
「あれっ? 柊哉は?」
和人が辺りを見回しながら言った。店舗の前に柊哉の姿は無い。
「そういえば、まだ出てきてないみたいね」
エミリの一言で店のドアに視線が集中した時、ドアの窓ガラスに人影が映し出され、柊哉が上着の左ポケットに手をいれながら出て来た。
「すみません、皆が店を出たのに気付かなくて」
店の片隅で何かに集中力を費やしている感じだった事を美優は思い出し、素直に謝った。
「ごめんなさい、勝手に店を飛び出して」
「いえ、いいんです。その様子だと気に入った杖は無かったようですね」
「えぇ、ごめんなさい」
「謝る必要はありませんよ。美優に合う杖を購入するのが目的なのですから。次の店を探しましょうか」
「次の店か……でも、此処からはそれっぽい店見えないぜ」
やはり、道案内がいないのは時間がかかると思った時、柊哉が此処で一つ提案する。
「悪いんですが、此処から別々に杖の専門店を探しませんか? その方が四倍早く店を探せます」
「四倍?」
「えぇ、流石に美優を一人で歩かせる訳には行きませんので僕が一緒に行動します」
万一、何かあった時他の者には責任なんて取れる訳もない。此処は学校内とは違うのだから。
「そうね、それが一番いいわね」
「では、お願いします」
その言葉で三人は思い思いの方角へと散って行った。
読んでいただき有難うございます。一人でも多くの方に読んでいただけるよう今後も頑張ります。




