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すれ違う想い~百三十六話~

静が暗い顔をしていた。


「どうした?」



「うん……。なんだかおじの会社の経営がうまくいってないみたい。」



「え~~~そうなのか。堅実な会社なのに…。」



「よくわからないけれど…心配だな。」



静と圭を自分の子供のように 可愛がってくれるおば夫婦。

ここで暮らすようになって特に静は 生活環境が一変して 毎日が

幸せそうに感じる。



「何かできること探さなくちゃ。」


静の一生懸命さが愛おしくなる。

思わず抱きしめると 静も体を預けてきた。



「もう…ずいぶん……してないな……。」思わずの本音。



「壮介…私を欲しいって思ってる?」



「思ってるよ。今の家じゃ…なかなか……。」



「よかった。だって全然いつも通りだから 私魅力なかったのかなって心配だった。」



「なことないよ。俺の頭の中半分以上悶々としてる。」



「うふふ・・・・。」




「明日…学校さぼっちゃうか。」



「え?」



「午前中にお手伝いさんが買い出しに出るからさ その間に一緒に

戻って……部屋には絶対来ないから入るのと出るのを気をつければ……

なんとかなる……。」


壮介の頭の中はもう爆発しそうだった。



「うん。さぼる。」静は笑顔でそう言った。



 

  静を抱ける……。



壮介はその喜びでその日一日顔が 緩みそうだった。



「おまえさ…今日なんかニヤニヤしてないか?」洋一が近づいてきた。



「そうか?別に何も?」口元を閉める。



「気持ち悪いな。頭おかしんじゃね?」



第三者から見られてもわかる自分を想像して 恥ずかしくなった。

黒板に立って 静が問題を問いでいる。



明日は静を・・・・



そう思うとまた口元が緩みだした。

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