表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

顔。

いつもと変わらない学校の通学路。

変わらないけど、やっぱりいつもと違う。

変化は無いけど、違和感がある。

何回も同じことを思っても何も変わらない。

頭の中にあるのは朝の[ツノ]のこと。

やっぱり、あれは夢じゃない。

夢であったても私は認めない。

あれは、現実。

私の中の現実。

私はその中の現実の全てを知りたい。







「じゃぁねー亜和ちゃーん」

「ばいばーい」


友達と別れる普通の光景。

でも私は、普通にやっぱり思えない。

下校中、私はそんなことを思った。

でも、今目の前にある光景はそんな考えを吹き飛ばすように違く、驚くほど平和なんだろう。

≪真夜ちゃん、秋元、佑太君、兎雫丸君、秋元のクローン≫

どれも私には夢とは思えないほどの体験をした。

そして、今の記憶は何なんだろう。

昔の私の嫌いな過去とはまったく違う。

お母さんは淫乱な下衆女ではなく、どこか気品のある優しいお母さんになっている。

クラスメイトは私を淫乱とは言わなくなったし、逆に今日男子に告白された。

先生も、男ではなく女の先生で、「前からそうだよ?」と言われ、記憶の内容とは違う。

そして、唯一変わらない存在。

≪お父さん≫だ。

お父さんは今も変わらず優しくて、好きだ。

けど、一番怪しくもある。

お父さんだけ変わって無い。

ある意味変だ。

家に帰り、迎えてくれたのはお母さんだ。


「おかえりー」


優しく声をかけてくれた。


「ただいま」


優しく声を返す。

きょうは、頭の整理で疲れたので部屋へ戻ろうとした時、


「今日ね、お父さん徹夜で研究所でお仕事するから、お弁当届けてくれない?お母さんね、ちょっと今日調子悪いの」


調子が悪いと言われちゃ、断れもしないので私は研究所へお弁当を届けに行った。

お父さんのいる研究所までは電車を二駅乗った先の、1㎞先にある。

結構行くまでに疲れる。

学校の帰り道だからよく寄っていた記憶がある。

電車を降り、駅を出ると新聞を配っている人がいた。


「号外号外号外!!!号外でーす!!!」


どうやらとびきりの内容なのだろう。

私も気になったので受け取り、読んでみた。

内容は、誘拐事件だ。

被害者が公開されたようだ。

新聞にも顔写真が出ていたので見てみた。


一人は、短髪・鼻が高く・つり目だが、大きい目・ホッソリとした顔つき

一人は、髪が首につくかつかないかぐらい・鼻は低く、眼鏡をかけている・これもまた痩せている

一人は、小さい子供・髪はブロンド・目が大きくてクリクリしている・少しぽっちゃり系だ


「・・・・っう!?おえぇっ!!」


公衆の面前で吐いてしまった。

ありえない。

こんなのありえない。

吐いていることに対してではない。

顔写真だ。

一人は、真夜ちゃん。

一人は、秋元。

一人は、兎雫丸君。

偶然とは思えない。

そして、一部を思い出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ