一通目 封じの祭壇<世界崩壊の真実>
本作は『ASTRAY ─歩き、未来に残すもの─』の外伝です。
物語の中で語られなかった、
御堂真影が遺した手紙を、一通ずつ記していきます。
これは、世界が崩壊する前に残された記録であり、
千昌を含む次の世代に託された言葉です。
※本編読了後の閲覧を推奨します。
千昌へ
この手紙を見てる時は、世界が崩壊し、御神体の真実を知り、朱雀の弓を取る決意をした頃だろう。
お前の母、朱音はそうなる未来が分かっていた。
だから、私にその運命を変えてほしいと願い、朱雀の弓に最後の願いを込め、御神体の暴走を防いだ。次、朱雀の力を使えば命を落とすと分かっていて、私は止める事が出来なかった。
朱音の最後の願いに応える為、日本に残る四神の伝承の地を周り、調べた。
四神の武器には、必ず起源となる石が存在する。
その石と共鳴する事で、人外の力を起こせる。
どの起源の石でも、四神の武器を介せば使う事ができる。
私は、起源の石を全て揃え、御神体の力を封印しようと考えた。
唯一使えた四神の武器である玄武の双剣で、ありとあらゆる方法を試みた。
だが、封印は叶わなかった。
私は、朱雀の弓以外で暴走を止める方法を、見つけられなかった。
朱雀は使用者を選ぶ。そして使ったものの未来を奪う。
千昌はその事を知ると、必ず朱雀の弓を取り、皆を守る為、使うだろう。
朱音がそうだったように。
私はその未来を望まない。
だから世界が崩壊すると分かっていて、義父に頼み、事実を伏せた。
起きてしまった世界崩壊は、私、御堂真影の意思で起きた事。
千昌が責任を追う必要は無い。
だが、おまえは優しい。
その事で世界を戻す為、朱雀の弓を手にとり、文献の短剣を探すだろう。
その弓がいかに危険であるかを分かっていても。
だから私が調べた資料と、そこに縁のある玄武の双剣の片割れを、ここに残す。
まずは四国の剣山塔に向かいなさい。そこで文献の剣の事が、少し分かるだろう。
その短剣が、千昌を守ってくれる事を切に願う。




