再生不要 オウタの回想2 小学校編
オウタの回想 2 小学校編
正式な手続きを踏むまで、児童養護施設に俺は居た。だけど、そこにどれぐらい居たのか覚えてない。
義母さんに引き取られて、2人で生活する事になった。とても嬉しかったのを覚えている。
絶対に離れたくない!と口には出さない変わりに、繋いだ手を強く。強く握った。
寝る時も、お風呂も、いつも一緒だった。幸せを感じていた。
『ホワイトボックス』の『絵本』も読んでもらったのを覚えている。
内容は、曖昧だけど、登場人物の全員が『ホワイトボックス』を手に入れたと記憶している、思い出してもソレしか思い出せないけど。
小学生になり、小さな世界、社会を知る事になった。
親と一緒にオフロに入るのは男らしくないとか。
1人で寝るのは当たりまえとか・・・。
足が遅い子は女の子に笑われるとか。頭が悪いとバカ、アホ呼ばわり。
身長の低い・・・高い。
ガタイが良い・・・細い。
ルービックキューブを完成出来る。できない。
将棋が打てる、打てない・・・。
色んな部分で格差ができる事を知った。
だから、当然、『イジメ』だってあった。俺が被害者になる事はなかったが、ソレを見ると、とても、腹が立った。
いてもたっても、いられなかった。
体が自然と動いた。だけど、ボコボコに殴られた。
負けた、普通に負けたし悔しかった。
当然、親同士の顔合わせからの、謝罪があった。
子供の頃は何故か、昨日の事を引きずる事は少ない。明日になれば忘れるもの。
『皆』でワイワイ遊んだよ。