再生不要 オウタの回想1 義母さんとの出会い
オウタの回想 義母との出会い?
あぁ、また夢だ。夢だと分かってるのに、どうしようも無い感覚。
あぁ。俺の夢なのに、俺を見ている不思議な夢。
あぁ。なんで、こんな事になっているんだろう?俺が覚えている最初の記憶がコレってのも、なんか嫌なんだよな。
部屋の隅にいる俺は、とても痩せていた。体中に何故かアザがある・・・虐待なんだろうか?よく覚えていない。
ドガァァァアン・・・と爆発音が鳴り玄関が吹き飛んだ・・・。俺の両親と思われる2人が、ゲホゲホと咳込んでいる。
爆発のせいだろうか?耳がキーーーンとして頭が痛かったのを覚えている。
吹き飛んだ玄関から『女性』が入ってくると、比較的無事に見える壁に張り付いて、体を低くする。
こうして夢で見ると、2次災害に備えてるんだろうな、と冷静に考えられる。
この時点で義母さんって45歳なんだ。若く見えるなぁ。今でも十分若く見える。10代って言っても過言じゃあない。マジマジ。
母と父が、なにかを叫びながら、入ってきた『女性』に向かって近寄っていく。
その『女性』が、母と父を一瞥したかと思うと、部屋の隅にいる俺を見た後に、両親に向かって、なにかを喋っていた。
3人がどんな会話をしたのかは覚えていない。すごく、うるさかった事は覚えているのに、会話の内容は思い出せないのが夢を見ている時の不思議だった。
どんな会話をすれば、こうなるんだろうか?今の俺でも全く理解できないが。
その『女性』がナタを持って、両親に向かって振り下ろしたのだ。
何回も・・・何回も・・・。離れた場所にいた、俺の顔をにも血液が付く。それくらい、何回も、勢いよく。
暖かかったのを覚えている。ドロドロしてるようで、サラサラしてる感じ?血の?鉄の独特な匂いを覚えている。
赤い。赤かった。とても。クレヨンの赤と違い、内側にある本能が、危険信号を感じると同時に。闘争本能を掻き立てるような・・・そんな赤。
終わったんだろう。
ナタをテキトーな場所に捨てて。俺の元に近寄ってきた。
胸ポケットからハンカチを出して、血がついてしまった、顔や腕、足を拭ってくれた。
とても、優しかった。とても暖かかった。だから?分からない、意味もなく、涙を流していて、その人の顔を良く見れなかった。
ギュッ・・・と俺を抱きしめてくれた。俺はその時初めて、自分が震えていた事に気づいた。
あぁ、来る。この人を好きになった瞬間の言葉が・・・。
女性「大丈夫。私が、貴方を幸せにしてあげる」




