能力の紹介と大人達
ゴーレムは大人達3人の活躍のおかげで攻撃してくる事は無かった。
だから安全にボートで円の外に出る事に成功し、サキと合流した。
コウタの死体は、眼鏡の女性がサキの所にまで運んでくれていた。
オウタ達がラインの外に出た事を確認した大人達3人は、ゴーレムとの戦闘を切り上げ円の外へと向かった。
作業服の男、スーツの男、キャバクラにいそうな女、の順に円の外に出た時。
どこからか声が聞こえた
RQ「戦闘の終了を確認しました」
RQ「『勝者に栄光を。敗者に成長を』」
RQ「これより治療に入ります」
いつのまにか、コウタの周りに男性の医者1人と複数のナース服を着た女性が取り囲んでいた。
ナース達がコウタを手術台の上にコウタを寝かせ、その周りに治療に使うであろうメスを含めた道具が一通りあるように見える。
医者「これより治療を始めます」
そういって、なにやら作業を始めたようだ。
オウタ「ちょちょ、何やってんだ?コウタは」
オウタ(死んじまったんだぞ・・・)
言いながらコウタの様子を見ようと近づくがRQに止められる。
RQ「死んでしまった人は1時間の治療をした後生き返りますので、皆さんはレースを続けてください」
シゲ「ちょっと待てってコウタに何してんだ」
シゲもコウタの近くに行こうとするが、オウタを阻んでいた場所から、シゲの場所まで瞬間移動でもしたかの様な速さでシゲの行動を阻む。
RQ「死んでしまった場合には1時間の治療をしたのち生き返りますので、レースを続けてください」
RQ「近づく事は許されません、それでも近づこうとする場合は」
RQ「・・・私の全力をもって阻止させていただきます」
RQがそういうと、持っていた旗を砂漠に突き刺す。
周りの砂漠がうごめき始め、作業している場所を守るように四方に壁ができる。
その高さ4メートル程だろうか。
スーツの男「おい、おまえら・・・そのへんでもういいだろ?あいつは1時間後には生き返るんだ」
スーツの男「そんな事より、ゴーレムを倒す為の作戦会議をするぞ」
トキノ(そんな事よりって何よ・・・)
なんにしろ、もうコウタには近づけない、目の前には砂の壁。
円の中心にいるゴーレムはずっとこちらを見ている。
この砂漠から学校に帰る事もできない。
第1ステージのゴーレムを倒すしか、オウタ達にできる事は無かった。
今ここに9人の男女が集まった。
最初に口火を切ったのは、キャバクラに居そうな女だった。
キャバ嬢「まずは自己紹介がてら、手に入れた能力について話をしていきましょう?」
キャバ嬢「でも私の名前も源氏名も言うつもりは無いからぁ、私の事はキャバ嬢って呼んでくれるかしら?」
そこに軽口を叩く男がいた。
作業服の男「風俗嬢じゃなかったのか、残念」
それに対し、軽くあしらう様にキャバ嬢が答える。
キャバ嬢「風俗嬢って呼んでくれても良いわよ?私の能力は『魅了』触った相手を1人、もしくわ1体を支配下におけるみたいね」
キャバ嬢「だからゴーレムも簡単に攻略できる・・・と思ったんだけど~ダメだったわ」
キャバ嬢「私ができたのは、触った部位を無力化してただの砂粒にするくらいね」
キャバ嬢「私が触れる事ができたのは、両腕、両足そのどちらも、無力化および、ただの砂粒にできましたわ」
次に反応したのは、スーツの男。
スーツの男「ふーん『魅了』か見た目どうりだな、俺の事はボマーって呼んでくれ」
ボマー「能力が『爆弾』だからな、想像?妄想?どっちでも良いが、威力も見た目も頭の中で考えたどうりのモノを1つだけ、作る事ができる・・・まぁ見てもらった方が早いな」
そういって、右手の手のひらを上にすると、空間上から1つの爆弾が生成されていく。時間にすれば3秒ほどだろうか?
完成された爆弾が手のひらに落ちる、これで完成なのだろう。
ボマー「今回は手榴弾のような形を作った、だれもが爆弾と聞くと想像できるものかと思ってな」
ボマー「本来ならピンを抜いて投げる、そして爆発するものだが」
ボマーは手榴弾を遠くに投げると、パスッっと砂の上の落ちる。
ボマー「今回は任意で起爆できるように遠隔スイッチを用意した、スイッチオン・・・バーン」
手の中にあったスイッチを押した。手榴弾が、ボンっ!っと威力の低い爆発がおきる。
ボマー「今回は低威力だが、腕、足、胴体の半分を爆破で破壊できる威力は覚えてるから、本番はもっとでかい威力になる・・・まぁこんな感じだ」
作業服の男「じゃあ次は俺だ、俺の事はフックと呼んでくれ」
キャバ嬢「ファック?」
フック「誘ってるのか?風俗嬢、ボマーと同じで、俺は手のひらからワイヤーフックを出す事ができる」
そういって手のひらを下に向けると、ワイヤーフックが出てきて、ブラブラ揺れている。
フック「これは自由に動かす事が可能でこんな事もできる」
手のひらの向きは関係ないのだろう、左手から出したフックがうねうねと動きだし、フックの先がキャバ嬢の方に向きピタッと止まる。
そう思ったら、キャバ嬢の腹の方にワイヤーが伸びる・・・ビュン!
キャバ嬢のお腹にフックが触れ・・・る事はなくお腹の中に入っていった!
キャバ嬢「えっ!?」
フック「今、お前の背骨にフックを引っ掛けた」
キャバ嬢「分かるわぁ、異物がお腹の中にある感じ・・・感じるわぁ」
艶っぽく言うが、すぐに苦しそうにする。
キャバ嬢「うっ・・・」
キャバ嬢がフックの男の方に少しづつ歩きだす。
キャバ嬢「引っ張っているのね・・・フック・・・」
フック「そうだ、こっちにこいよっ!」
そういって力を込めたんだろう、キャバ嬢の足が地面から離れ、フックの男の方に引っ張られる。
そして左手でお腹を支え、右腕で肩を抱くような形になる。
フック「お前が最初に誘って来たんだぜ?」
キャバ嬢「何いってるの?引っ掛けてるのは貴方でしょう?」
フック「・・・」
キャバ嬢「・・・」
サトミ(この2人・・・お似合いですわね)
周りからしたら、どうでも良い雰囲気。だからコノ空気を壊したのは、眼鏡の女だった。
眼鏡の女「説明は終わったの?じゃあ次は私の」
フック「おっと、すまん、もう少し話をしておかないといけないんだ」
そう言いながら抱いていたキャバ嬢を解放する。
眼鏡の女「はぁ」分かりやすく嫌な顔をする。
フック「今はちょっと、キャバ嬢目当てで背骨に引っ掛けたが」
フック「心臓に引っ掛けてというか、さして殺す事が、この能力の芯の部分・・・みたいな映像を見た」
フック「だが、ゴーレムの砂の中?にフックを入れる事ができなかった」
フック「だから、ワイヤーを巻き付けて根本から外すっていう戦法を今回は利用する事になるな・・・これで終わり」
眼鏡の女「じゃあ、次は私ね、私の能力はシールドよ、バリアとかでも同じ意味かもね。だから私の事はシールドって呼んで」
シールド「両足を地面につけている間のみ発動できる能力みたい、大きさは任意みたいね」
そういって、自分の周りにシールドを張ると、透明のアクリルが地面からドーム状にあるように見えた。
シールド「多分だけど、どんな攻撃も防げると思うわよ、ワイヤーも爆弾もね」
シールド「一旦解除して、今ここにいる皆を守る事も可能よ」
解除したのだろう、そして集合している9人全員を守るように大きなドーム状のシールドが展開される。
シールド「残念ながら、完全に防衛向きの能力だからゴーレムをぶっ飛ばす事はできないわ」
シールド「あんた達で頑張ってもらえる?」
そう言って、今回の討伐に参加しない意を示す。
次に自己紹介をするのはオウタ達だったが、大人達の様にスムーズにはいかなかった
全員「・・・」
そういって大人達はオウタ達の方を見ている。
オウタ「そっか、俺達の番か、僕の名前はオウタです、能力はまだ使っていないけど、映像は見えた、たしか・・・こうやって」
そう言いながら拳を地面に叩きつけた。
その時、地面に『穴』があいた。
オウタ「殴った対象に『穴』をあける能力、大きさは・・・俺の拳くらいかな?」
大人達を含め、皆がその穴をのぞき込む。
ボマー「この穴・・・どこまで続いてるんだ?」
オウタ「すいません、わかりません」
どこまで続いてるのか分からないくらい穴は続いているみたいだ。
シールド「その能力ゴーレムに効くの?」
キャバ嬢「試してみないと分からないけれど、私の能力みたいに当てる事ができたとしても、ちょっと穴が空く程度?」
フック「ふーん、意味無さそうだな。まあいい次」
視線がサトミに集まる。
サトミ「わたくしの名前はサトミですわ、でも、わたくしの事は『お嬢』と呼んで」
サトミ「今回役に立たないかもしれませんので先に言いますわ」
サトミ「私の能力は」
そういってサトミは全員から一定の距離をとる。
サトミ「ハリセンボンとか、ハリネズミみたいに皮膚から武器を出す事ですわ」
言った瞬間、体中からありとあらゆる『近接武器が生えて』きた。
サトミ「私の能力も防御よりかもしれませんわ、指先から出た武器が射程で1番長いみたいですわね」
サトミ「皮膚から出た場所から1メートルが限界ですわ・・・」
そう言ってサトミが青ざめる。
シールド「たしかに防御よりかもしれないわね、うっかり、近づいたら刺殺されるわ」
ボマー「だが、ゴーレムには効かないかもしれない、今回の作戦からは外れてもらうか」
オウタ「・・・サトミ?もう良いぞ?解除しろよ」
サトミ「・・・」
オウタ「サトミー?もう良いってー」
サトミ「違いますわ・・・コレ解除できないかもしれませんわ!」
フック「おいおい、1回だしたら解除できない能力って事か?そりゃ笑えるぜ」
くっくっく、笑いを噛み殺している
サトミ「レースクイーン!いるんでしょう!?ちょっと来なさい!」
キャバ嬢「あらあら、RQを呼ぶ程なのね」
RQ「どうかなさいましたか?」
ふっとRQが現れる。
サトミ「コレ・・・服がボロボロになっちゃってますの・・・能力を解除したら・・・その・・・ほとんど裸になってしまいますわ!」
皮膚から武器を出しているので、衣類を貫通してしまっているのだ。
RQ「大丈夫ですよ、ここは『絵本』の中ですので解除しても服は戻っています」
サトミ「信じていいのですわね?」
RQ「もちろんです」
フック「こりゃ見ものだな」
オウタは万が一の為に後ろを向いた。それを見たサトミが。
サトミ「念の為、念の為!さっきのコウタのヤツみたいに私の周りに壁を作ってくださいませ!」
RQ「ふふっ、了解しました」
フック「ざーんねん」
ふふふ、くっくっく、と大人達は笑っていた。
RQの力によって、試着室のような砂の壁が出来て、サトミは能力を解いてみた、服は無事だったみたいだ。
サトミ「ありがとう・・・RQ」
RQ「どういたしまして」
にこっ、と笑い。またすぐにRQは消えた。
サトミ「大丈夫でしたわ」
フック「ざーんねん」
サトミ「・・・うるさいですわねっ」
ボソッっと言った
サトミ「次は、シゲ、貴方の番ですわ」
シゲ「おれっ!?・・・まぁいいけどさ」
シゲ「俺はシゲ、俺の能力は想像した『銃を創り出す』能力」
シゲ「1つしか作れないっぽい・・・俺も能力使ってないからやってみる」
そういって、頭の中で想像した銃が目の前に創り出される。完成した銃が空中から地面に落ちる。
それを拾い上げる。レミントンM700に似ている(スナイパーライフルを思い浮かべてくれれば良い)。
細部まで似ているか?本人を含めて全員が本物なんて見た事はない。
創造には時間にして3秒、ボマーと同じような能力だろう。
ボマー「想像っていうか妄想な」
シゲ「うるせぇ」ボソッ
シゲ「威力も想像どうりのモノが作れるっぽい」
シゲ「だから多分だけどゴーレムも吹き飛ばせると思うぜ」
ボマー「俺と同じ様な能力か、ゴーレム討伐に必要だな」
必要と言われて、ヘヘッ。っとシゲが照れる。
シゲ「じゃあ最後にトキノ、頼む」
トキノは話を振られたがどこか上の空だった、いまだ頭の中はコウタの事で頭がいっぱいで。
トキノ(コウタは死んだんだよね?なのに今は治療中?)
トキノ(1時間たてば生き返る?意味わからないんだけど?)
ボーっとしてるので、シゲが再び声をかける。
シゲ「おい、トキノ?大丈夫か?」
トキノ「あっ・・・うん大丈夫、なに?」
シゲ「話聞いて、なさそうだな、今、皆の能力と合わせて自己紹介してるんだ」
トキノ「・・・そうなんだ、分かった」
トキノ「えっと私はトキノ、私の能力は・・・説明しずらいんだよね」
トキノ「とりあえず、見てもらった方が早いかも」
そう言いながら今いる場所に印をつけるように靴で地面をグリグリして、そのまま線を描くように移動する。
トキノ「私の能力は『時を止める?』事ができて私の体のみを逆再生できるっぽい」
言った直後にトキノは消えた。
全員「え?」
見回す必要はなかった、いつの間にか最初に印をつけた場所に移動していた。
トキノ「こんな感じ・・・これ以上の説明ってどうすればいいのかわかんない」
トキノ「あぁー1回能力を使えばリセットされるから、もっかい歩かないとダメっぽい?くらいかな?」
シゲ「すげぇな!トキノ!」
トキノ「ふふっ、ありがとっシゲ」
シールド「んー使えるのか判断に困る能力ね」
キャバ嬢「まあいいわ、次いきしょう?」
そういって次に誰もが見たのは・・・サキだった
サキ「あ・・・えっと・・・私・・・」
人見知り、ニキビ顔、自分の顔を少しでも隠そうと前髪を伸ばしている事が見た目で分かる。
誰とも喋らなくても良いように過ごそうとしている子だから、大勢の前で喋られないのは明らかだった。
部活仲間だけが唯一、サキはマシに会話できていたのだ。
オウタ「サキは人見知りなんだ・・・」
サキに近づき。
オウタ「サキ、先の円の外に行ってたろ?能力は手に入れたか?」
サキ「オウタ、私・・・能力手に入れてない、逃げるだけで精一杯だったの」
オウタ「まじか、そうか分かった」
能力を手に入れていない、そんな状況で大丈夫だろうか?そう疑問に思いながら、サキの代わりにオウタが発言した。
オウタ「サキは能力を持っていないみたいなんだ、だからこれで全員だ」
キャバ嬢「えー?この状況でほんとに持ってないのかしら?隠してるとか?」
オウタ「隠していない、サキは円の外に行く事で精一杯だったんだ」
シールド「ふーん」
フック「そうか、それでいいのか?」
ボマー「まぁ性格上しかたない事もあるかもな」
と大人達は各々好きに言う。
ボマー「よし、じゃあ作戦会議だ、といっても、今の所、打開策がない。」
ボマー「能力の紹介を聞いて、あのゴーレムを倒す方法を思いついた人いるか?」
シールド「えぇ、簡単だったわよ?」
それは以外な回答だった。
シールドの案は以外にも単純明快でボマーの能力、そしてシールドの能力だけで解決するものだった。
準備としてシールドとボマーがゴーレムの元に向かい。爆弾を仕掛けて戻ってくる。
シールドの案を実現する為に、9人は一か所に集まっていた。
みんな双眼鏡を持って待機する。
シールド「ボマー、この距離でも起爆できる?」
ボマー「あぁ、楽勝」
シールド「それじゃあ能力発動」
9人の周りにシールドが展開される。
ボマーの手に爆弾の起動スイッチが握られていた。
シールド「よし、ボマー起動して」
ボマー「一応確認だが、本当にこの火力で、このシールドが耐えられるんだな?」
シールド「私の能力はシールドさえ張ればどんな力も通さないわ」
ボマー「分かった、それじゃあスイッチを入れるぞ、ぽちっとな」
子供のように言いながらスイッチを押す。
シールドの作戦はこうだった
①核爆弾並みの火力の爆弾を、先に仕掛ける。
②円の外に出て全員でシールドの中に入る。
③爆弾の起動。
この手順で、安全で完璧にゴーレムを倒す事ができる。
爆発の瞬間、シールドの中にいた9人はまず、ピカッっと光を見た。
光が見えたと思った時には目を閉じてしまう眩しさ。
次に爆弾から出たのは熱線だったが、シールドの中は熱さは変わらなかった、もし熱が防御できていなかった場合全員焼け死ぬ結果になっていただろう。
だから、彼らが次に感じたのは・・・。
爆風だった。
実際に爆風を感じた訳ではないが、ゴーレムの形が崩れ、『砂』が彼らのもとに迫って来たのが分かったからだ。
シールドに叩きつけるように砂バチバチと噴きつける。
シールド「みんな、双眼鏡を持ってゴーレムを観察する準備をして・・・結果をちゃんと視るのよ」
その声を聞き、双眼鏡の準備をする。
まだシールドに砂がはっついてゴーレムの様子を見る事は出来ない・・・が。
数秒後、シールドから砂が剥がれるように落ちていく。
全員が双眼鏡を覗いた!
オウタ(ゴーレムはどうなっている!?)
ゴーレムは・・・いない。
シゲ「討伐・・・成功か?」
そういうと異変に気づく。
シゲ「なぁ、おいなんか浮いてくるぞ・・・あれは玉?」
トキノ「もしかして、アレってゴーレムの核?みたいなやつ?」
空中にあった、核が1度地面に落ちると、ふわふわと浮いていく。
フック「核を守る様に地面の砂が浮いてくるぞ」
オウタ「ゴーレムの胴体みたいになっていく・・・これは再生している?」
キャバ嬢「あら、胴体にくっつくように、足・・・腕までもう完全に復活したわね」
シールド「ごめん、私の作戦が失敗に終わったわ」
そう謝ったシールドに対し。
ボマー「いや、そうでもないだろ」
サトミ「ゴーレムの胴体に玉があるって事は分かりましたわ、次はそれを壊す作戦に変えましょう」
ボマー「そうだな、だが今回の作戦にはハリネズミとモグラには外れてもらう」
サトミ「ハリネズミとモグラって誰ですの?」
キャバ嬢「貴方と貴方よ」
そういって、サトミとオウタを指さす
サトミ「え?なんでですの?」
オウタ「僕達だって何かできるハズだ」
ボマー「なんでだって?お前らこの第1ステージの意味が分かってないのか?」
オウタ「意味?」
サトミ「どういう意味ですの?」
シールド「分かってないみたいね」
ボマーは何もわかっていないオウタ達を見て「嘘だろ?」っと驚いている。
ボマー「分かってないなら、それでも良い、とにかく今回の作戦には2人は外れてもらう」
オウタ「説明くらいしてもらえませんか?」
フック「説明はキャンプ場でRQにでもしてもらえ」
ボマー「よし作戦会議だ、集まれ」
オウタとサトミ以外が招集され、シゲとトキノが困惑しながら大人達のもとに向かう。
サキは立ち止ったまま。
オウタとサトミは第1ステージの『意味』ってやつを考え始めるが答えが出ないのだった。
作戦会議が終わったらしい。
シールドが、オウタとサトミの元に来る。
シールド「どう?第1ステージの意味、わかった?」
2人は沈黙で答える。
シールド「ふふっ、まぁ分かんないでしょうね」
シールド「大丈夫よ、見てたらわかるわ」
オウタ「見てたら分かる?」
シールド「私も今回討伐戦には不参加よ、やっぱりシールドの能力じゃ役に立ちそうにないからね」
シールド「そろそろ始まるわよ、手順を説明するから、観戦する事にしましょう?」
シールド「双眼鏡は持ってるわね?準備しておいて」
ーーー
ゴーレム討伐がとうとう始まるようだ。
1人用のボートに乗っているのは、シゲ、ボマー、キャバ嬢。
2人用に、トキノとフック。
円の中に入る直前、4艘は1度止まる。スタートの合図を待つ。
シゲがハンドガンを創る。見た目はグロック17に見える。
空に銃口を向け
バンッ!
それがスタートの合図だった。