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能力を手に入れろ!

自分達が進んでる方向を見ていたコウタが声をあげた


コウタ「おい、でっかい看板があるぞ!」


シゲ「何書いてあるか読みたい、看板の前で1回止まってくれ」


コウタ「了解」


サトミ「他の4人の進行ルートにも看板が見えましたわ、看板は複数ありそうですわね」




看板の前に到着すると。トキノが読み上げる。


トキノ「んーっと?なになにー?」


トキノ「ステージ1 サンドゴーレムの討伐にようこそ!」


トキノ「もう少し先に進むとおっきく書かれた円のラインが見えるよ」


トキノ「ラインの外にいる間、ゴーレムは攻撃してこないから安心してね」


トキノ「参加者の皆には円の中に入って砂に埋まってるビンを探して!それを飲んで能力を手に入れるんだ!」


トキノ「その後は皆で協力して円の中心にいるサンドゴーレムを頑張って倒してね!」




トキノが、ぱしゃっと看板を撮りながら。


トキノ「ビンを探して能力を手に入れる!?」



シゲ「能力ってテンション上がるねぇ!ゴーレムねぇどんな感じなんだろうな」


コウタ「砂のゴーレム・・・ゲームじゃあ剣とか魔法で戦うけどさ、武器の支給じゃなくて能力なんだな」


サトミ「能力も魔法みたいなモノじゃないですの?」



オウタは不安でいっぱいだった、何がおきるか分からない、何に不安になっているのか分からない、でも怖い。



サキ(はぁ、早く帰りたい、さっさと行こうよ・・・どっちにしろ5日は滞在しないとダメなんだっけ?)


サキ(能力・・・私は何かを手に入れられるのかな?)


サキ(どんな能力だろ、触れたものを腐らせるとか?)


サキ(髪を自由に伸ばしたり硬化させてソードにしたり、鎌にしたりできちゃうとか?)


サキ(時を止めて自由に動けるとか、過去に戻れるとかもいいなー)


サキ(めっちゃ早く動けるとか、相手の能力を奪うとか、完璧にコピー出来るとか最高じゃない!?)


サキ(・・・はぁ、バカらし、どうせ・・・私なんか何も出来やしないのに・・・)


サキ(あぁでも・・・砂漠が舞台だし、この砂を変形させて地形を変えるとか)


サキ(妄想が現実になるとか・・・最高だろうなぁ・・・)




自分がどんな能力を手に入れられるのかワクワクしているらしい。


その反面、どうせ自分には何もできやしないとも考えている。


サキはこういった妄想が心身を傷つけている事に気づいていない。



コウタ「よし、みんな、準備できたか?そろそろ行くか?」


トキノ「ゴーゴー!」


シゲ「よっしゃ!行くぞー!」



操縦席のある右側の前からコウタ、シゲ、サキが乗り。


左側の前からサトミ、トキノ、オウタが乗り込んだ。



ボートを進め。6人はとうとう『ホワイトボックス争奪戦』第1ステージへと突入する。




オウタ「ラインが見えたぞっ、でも円って感じには見えないな」


サトミ「双眼鏡で見た感じ、このラインが円だった場合、相当大きい円って事になりますわね」


コウタ「今、ラインの中に入ったぞっ!」




ラインの中に入った時、6人は驚いた。


ただの広い砂漠だったハズなのに、まるでビルの様な高さの、『超巨大、人型の砂の塊』が動き回っていた。


それはまるで、アニメで出てくるロボットの様だった。




サキ「嘘でしょ」


コウタ「おいおい、ゴジラかよ」


シゲ「ウルトラマンかよ・・・ってか、やべーぞ、冗談じゃすまねぇぞ」


オウタ「一旦ボートを止めるんだ!コウタ!」


コウタ「お、おう」



コウタは急ブレーキをかけ。全員が巨大なゴーレムに目を奪われる。



ゴーレムの、目と口らしき部分が真っ黒になっている顔が、ゆっくりと回転しコウタ達が乗っているボートに目を向けた。



コウタ「おいおいおいおい、ヤベーかも」



コウタの思った通り、既にゴーレムの攻撃が始まっていた。


ゴーレムの右腕がコウタ達に方に向かっていた。



それは誰がどう見ても



オウタ「やばいぞ!こっちに向かって殴るつもりだ!はやくだせ!ラインの外に出るんだ!」


コウタ「わかった!」


コウタはアクセルを全力で踏んだ。


だが、6人乗りのボートは大人達が乗る、1人用ボートよりも大きくて重い。


だから当たり前の話だが小回りはきかないのだ。


ハンドルを右にいっぱい回しても、動きはぎこちない事にコウタは気がついた。




サトミ「早く!何してますの!」


コウタ「うるせぇ!くそっ!」


コウタ(まずは前進だ、そして、ゆっくり右に曲がっていく)


コウタ(それが一番早い!)



全員がパニック状態だった。ボートを乗り捨てて走った方が速い事に気づく事なく、ただ焦る。



コウタはハンドルを戻して前進させる。



シゲ「コウタ、何してるんだ!ゴーレムの攻撃にぶち当たるぞ!」


コウタ「わかってんだよ!でもコレが一番早いんだよ!」


コウタの操縦にミスはなかった、前進し少しずつ右に曲がっていく。



だがゴーレムの攻撃は考えていた以上に速かった。



ゴーレムの腕がデカ過ぎて、遠近感が掴みにくく。



少しずつ近づいているのは分かったが、その少しずつが、かなりの速度でパンチが来ている事には気づかなかった。




コウタ(ヤバイ、駄目だ、これはラインの外に出る前にパンチが当たる・・・避けられない!)


コウタは確信していた。


コウタ以外は操縦していない、だからコウタに、すべてを任せる事以外できなかった。




ーーープツンーーー


RQ「記録再生中の皆様、この瞬間の大事な部分についてここでご紹介させてもらいます。


RQ「彼らの瞳に映る文字についてです、とても大事な事なのです」


RQ【コウタの瞳には『不幸』】


RQ【シゲの瞳には『幸』】


RQ【サキの瞳には『不幸』】


RQ【サトミの瞳には『幸』】


RQ【トキノお瞳には『幸』】


RQ【オウタの瞳には『幸』】


RQ「瞳に映る文字は、記録再生中の私達しか見る事はできません、あしからず」


ーーープツンーーー




コウタはラインの外に出る事を諦め、ゴーレムの拳に向かってアクセルを全開に踏む!



トキノ「ちょっと、コウタ?なにしてんの!?」


コウタ「トキノ!みんな!探せ!探すんだ!」


シゲ「何やってんだ!もうゴーレムの腕が近くまで来てるんだぞ!」


オウタ「やばい!もう当たるぞ!」



拳からボートの距離は30メートルはあるが、大きすぎて、目の前にあるように見える。




コウタはハンドルから手を離し、ボートから身を投げるように砂漠へと手を伸ばす。


コウタ「シゲ!トキノを守れ!」




ゴーレムの拳は、本来、操縦席側ではないサトミ、トキノ、オウタの三人側に当たるハズだったが


ハンドルから手を離したせいで、軌道がズレた。よってコウタ、シゲ、サキが乗ってる方に拳が・・・当たる!



バザァァァァァァ!




コウタの発言の瞬間からゴーレムの攻撃が当たるまでの数秒、5人は各々の行動をとっていた。




サトミはボートに掴まっていた。


シゲはトキノを守るために庇う動作を。


オウタはサキを守る為に、ほとんど抱き付く動作を。


コウタは砂漠から、何かを拾っていた。




ーーー大人達の場面ーーー


大人達の方でも進展があった。



ゴーレムの左足に触れた人がいた、キャバクラにいそうな女だった。


その瞬間、大樹の様な左足がザパァァァァァっと、ただの砂粒となり崩れたのだ。


そのおかげで、ゴーレムはバランスを崩し、コウタ達へのボートへの攻撃の方向が少しだけズレた。




キャバ嬢の服を着た女「あら、思った感じと違うわね」




そう独り言を言いながらゴーレムから距離をとる。




さらに作業服の男が、自身の手の平からワイヤーフックが出てきて、ゴーレムの右肩に巻きついた。



作業服の男「腕がデケェんだよ、巻き付けるのにも少し時間がかかるな

作業服の男「だが・・・よし、巻き付けたぞ、このまま腕をひねりハズしてやるぜ



ギューと更に巻き付けて・・・締め上げていく・・・。



作業服の男「分かるぞ、そろそろ外れる!」

作業服の男「よしっ!外れた!」



その言葉の通り、ゴーレムの右腕が、右肩部分から外れ。外れた部分から砂粒となって落下していく。



作業服の男「思っていた様にいかないが、とにかくゴーレムの手足には攻撃できそうだな」


そう言うとゴーレムから距離をとるように前進させた。




作業服の男が右腕を外したおかげで、さらにコウタ達に対しての攻撃の威力が弱まった。



キャバ嬢による左足の破壊。


作業服の男による右腕を外す攻撃。



これらが偶然にも同じタイミングで起きたのは奇跡だろうか?奇跡じゃないとしても、そのおかげでコウタ達の被害も最小限で済んでいた。



ーーー大人達の場面終了ーーー




バザァァァァ!


コウタ達が乗っていたボートにゴーレムの攻撃があたる。



砂は立派な凶器になる事を知っている人もいるだろう。


凶器にもなりえる砂がコウタ達にゴーレムの『拳』という形で襲ったが。


実際コウタが感じたのは『拳』ではない・・・『壁』だ。


『壁』がコウタ自身を殴った・・・その様に感じたのだ・・・。




当然、ボートは横転したし、コウタ以外はボートから投げ出された。



地面に叩きつけられた5人に、さらに砂が降ってくる。



ザァァァァァ。



投げ出された5人は降ってくる砂を少しでも顔にかからないように、じっとしていたが結局、埋まる程の量をかぶってしまう。


そんな量の砂から最初に出てきたのはサトミだった。



サトミ「ぺっ、ぺっ・・・もう!砂まみれですわっ!」


サトミ「ちょっとコウタ!自分だけが操縦してるからって好き勝手やってんじゃないわよ!」


サトミ「コウタ!早く出てきなさい!いったいどう責任とるつもりですの!?」


そう大声で怒鳴りつけながら、制服やスカートについた砂を払う。




サトミ「あぁもう!靴に砂が入って重いったらありゃしませんわ!」


サトミ「コウタ!早くでてきなさい!」


靴を脱ぎ砂を出しながらコウタを探す。



そんな怒鳴り声が聞こえる中、シゲとトキノ、オウタとサキが砂の山から這い出てきた。



シゲ「トキノ大丈夫か?」


トキノ「うん、大丈夫そう・・・シゲ、ありがとう・・・」


トキノはシゲに抱かれるように守られていた、そのゼロ距離トキノは照れていた。




シゲはコウタの「トキノを守れ!」という発言を聞いた瞬間行動を起こせていたのだ、その行動力にシゲ自身も驚いていた。


シゲ(今、確信した・・・俺トキノの事が好きみたいだ、コウタ、気づかせてくれてありがとうな)




トキノ「そうだ、コウタは?大丈夫かな?」


この状況に耐え切れなくなりコウタを探し始めるトキノ。




サキ「オウタ・・・あ、ありがとう」


オウタ「おう、大丈夫そうだな、よかった。っと皆は?」


オウタもシゲと同じくサキを抱きかかえる様に守っていたが、サキが無事だと知ると。すぐに他の皆の様子を探る。




サキ「ねぇ、早く円の外に出よう、ゴーレムが暴れてるけど、ずっとこっち見てるよ」


ゴーレムの方を見ると、真っ黒な目がずっとこっちを見ている。




だが体は、大人達と戦っているのか、腕や足はずっと動かして地面に向かって殴ったり踏んだりしているようだ。


時々、爆発音が鳴り、腕が外れたり、足が崩れたりしているが、すぐに再生しているのが確認できる。



サキ「ねぇ、あいつ無敵なんじゃない?すぐ再生しているようにみえ」



サキの声を遮る大声でサトミが言う。



サトミ「コウタ!・・・コウタ!まさかボートの下敷きになってますの!?」


トキノ「え!?コウタっ!」



トキノとサトミが一番山になっている所に走る。


そこがボートのある場所だと考えたのだ。


それを見たシゲとオウタも走り出す。




4人はすぐに砂を掘り進める。



サキ「・・・え・・・私・・・」


サキ(え、どうしたらいいの?ゴーレムが向こうで戦ってるよ?私達も逃げないと・・・)


サキ(いや、でもコウタがいない、もしかして、まだ埋もれてるの?みんな出る事ができたのに?)


サキ(あぁー、どうしよう、助けようにも、もう遅いかな?私が今行っても邪魔になるだけかな?)



サキは考えていた、ストレスのせいだろうか?無意識にニキビをかいてしまい、潰れ、血が出てしまっていた。



オウタは、ちらりとサキの方を見る。ぽつんと立つサキを見て。


オウタ「サキ!円の外に走ってに出てろ!すぐに行く!」


サキ「・・・」



【サキの瞳が『幸』に変わる】



サキはオウタの言葉を聞くと円の外に向かって走り出した。



サキ(オウタはああ言ってくれたんだから先に行っていいんだよね?)


サキ(ゴーレムの見張りとかした方が良かった?)


サキ(いやいや、コウタを見つける手伝いが先だったかも)


サキ(でも円の外に行けば攻撃はされないって書いてあったからコレで正しいハズ)


サキ(・・・、・・・、・・・)




砂の山は思った以上に高かったが、無事コウタを見つけ出す。



トキノ「あっ!コウタ!?」



手が触れた!


さらに掘り進めて、顔が見えるようになる。



コウタは気絶していて?目を覚まさない。


オウタ「シゲ!ボートを持ち上げるの手伝え!」


シゲ「おう!」


オウタとシゲがまだ砂に埋まっているボートを持ち上げようと指を引っ掛ける。


オウタ「せーの!」




ザッ!と少しは持ち上げられた


その瞬間、サトミとトキノがコウタを引っ張る。




サトミ「グッ・・・まだ引っかかってる感じがするわっ!」


オウタ「もっとだ、もっと上げろ!」


シゲ「上げてるって!」


トキノ「ダメっ!まだ引っ張っても動かない!」




コウタを引っ張っていたサトミがシゲの所に移動する。




サトミ「変わりなさい!」


シゲ「は?結構重いんだぞ?お嬢には無理だ」


サトミ「いいから、力の入れ方が間違えてますのよ!コウタを引っ張りなさい」


シゲ「ちっ、くそっ、分かったよ」




そういって交代する。中腰で上げようとしていたオウタに「しゃがんで、足で上げるのよ!」と指示して、2人は片膝になり。



シゲ「持ち上げろ!」


オウタとサトミは目を合わせ。


オウタ「せーのっ!」



ボートが持ち上がる。その隙にトキノとシゲは引っ張り出す。


ザザーっとコウタと引く事に成功し。



シゲ、トキノ「いけたっ!」


トキノ「コウタ?、コウタっ!起きて!」


顔をぺちぺちと叩いたり、強く体を揺らす。


シゲ「トキノ、待て・・・」



シゲはコウタの様子が変な事に気づき、耳をコウタの胸にあてた。


サトミとオウタはその様子を見て、嫌な予感を覚える。


シゲは顔を上げ。



シゲ「・・・死んでる」

トキノ「・・・え?」

サトミ「・・・」

オウタ「・・・」



何も言葉が出なかった。


静寂が訪れた・・・がそれも、すぐに終わった。




ウオォォォォッォオォォッォォ




っとゴーレムの雄叫びが聞こえた。


その声のおかげで今何をすべきか考える事ができた人物がいた。




サトミ「皆、いい?ちゃんと聞くのよ?オウタもちゃんと聞いて!」


サトミ「今からひっくりかえってるボートを使って、コウタを乗せて、円の外に出ますわよ!いいわねっ!?」


トキノ「・・・」


オウタ「あ、ああ、そうだな、ボートをひっくり返そう」


シゲ「あぁ・・・」


シゲがボートの方へ歩いて行く途中、コウタが『何か』を握っている事に気づいた。




シゲ「なぁ、おい、コウタが何か握ってる」


ボートの上に残っていた砂をどかしているオウタとサトミも動きを止めて、コウタの方へ向かった。




シゲ「ビンだ、ビンを握ってる・・・そういやコウタなんか言ってたな」


そう言いながら握られているモノをハズそうと指を動かすが、死後硬直のせいか外せない。


サトミ「たしか・・・探せって言ってたわね、そしてこのビン、もしかして文字が書いてないかしら?」



ビンに文字が書いてある事を、子供の頃に読んでもらった『絵本』を思い出して言った。



シゲ「あぁもう!指が固くなってて動かせない!」


サトミ「死後硬直かしら?シゲ、ちょっとどいて、文字が書かれているか見たいわ」


シゲ「分かった」




トミノ(ほんとに死んじゃったの?コウタ・・・)


オウタ(コウタ、トキノの盾になる為の操縦・・・さらにビンを手に入れる為の行動を同時に行ったのか・・・凄いヤツだ、でも、でも、死んだら意味ないだろ)



サトミ「やっぱりそうよ!みんなも想像しているように、このビンは看板に書いてあった能力を手に入れる為のモノですわ」



オウタ「お嬢!ボートをひっくり返すぞ!トキノとシゲはビンを探せ、ここは円の中だ、どこかに埋まってるハズだ!」


オウタ(コウタ、あとは任せろ、俺も腹をくくったぞ)




ーーー


シゲ「トキノ、こっちだ、一緒に探すぞ」


トキノは黙ってシゲについて行く。顔が青くなっているトキノに向かってシゲは言った。


シゲ「大丈夫だトキノは、俺が守る」


トキノ「・・・うん」


ーーー




オウタとサトミは砂を急いでどかして、ボートをひっくり返した。


オウタ「お嬢はビンを探せ、俺はコウタをボートに乗っける」


サトミ「オウタ、あれ・・・」


サトミがこっちに向かってきているボートを指さす。


乗っていたのは、よれよれの服を着た眼鏡の女性だった。


オウタ(ここに向かってるという事はゴーレムと戦っているのが大人達3人だという事か)




ーーー



シゲ「トキノ、アレを見ろ二つあるぞ、ビンだ!」


トキノ「・・・」


シゲはトキノの手を掴みビンが2つ埋まっている所にいく、それを掴むとラベルを見ると。『貴方の才能引き出します』と書かれていた。



シゲ「ほらトキノも・・・飲むぞ」


シゲはそういってフタを外して飲む。


それを見たトキノも続いて飲む。二人は観た。自分達の能力の正体を。そして使い方を。



ーーー



眼鏡の女「あんた達、能力は手に入れた?」


オウタ「いえ、まだです」


眼鏡の女「なら早く探して能力を手に入れて」


眼鏡の女「私達4人じゃあのゴーレムは倒せないみたい、作戦会議よ」


オウタ「友達が・・・死んだんだ、まず円の外に運びたい」


眼鏡の女「私が運ぶわ、はやく」


サトミが会話を聞き、すぐに行動を移す。


サトミ「オウタ、運んでもらいますわよ」


オウタ「あー、おっけい、わかった」




オウタとサトミがコウタを持ち上げ、眼鏡の女のボートに連れていく。


1人用のボートはレースに使うような形だったので、コウタを横にする隙間が無い。どうしようか迷っていると。


眼鏡の女「私の膝の上で良いわ」


2人はゆっくりと膝の上に乗せる。かなり、厳しい姿勢になる眼鏡の女。




オウタ「操縦できそうですか?」


眼鏡の女「んーええ、出来そうよ、じゃあ先に円の外に行っているわ」


そう言ってアクセルを踏む。


眼鏡の女「ビンを探して能力を手に入れなさい」


後半はほとんど聞こえなかったが、言いたい事は伝わっていた。




それを2人は見届ける


シゲ「おーい、オウター、おじょー」


そこにシゲとトキノが向かっていた、手にはビンを持っているようだ


トキノ「これ、2人の分持ってきたよ」



そういってトキノはオウタに。シゲはサトミにビンを渡す。



サトミ「ふっ、『貴方の才能引き出します』・・・ねぇ」


ラベルを見てそう言うサトミに対して、オウタは既に飲んでいた。


それを見たサトミも続いて飲んだ。


サトミとオウタは、自分達の能力の正体を・・・観た。頭の中に映像として流れたのだ。




サトミ「コレでゴーレムを倒せるとは思えないわ」


オウタ「そうだな・・・とにかく円の外に向かうぞ、あの人達と作戦会議をしよう」


トキノ「作戦会議?」


シゲ「なんの事だ?」


サトミ「とにかくボートに乗って、円の外に向かうわよ」

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