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サキとシールドの『競争開始』

早朝 4時30分



RQ「おはようございます、サキさん」


昨日と同じくRQに起こしてもらい。


5分で支度すると、リュックを背負い。


スタート地点へと向かっていった。



朝日が眩しい、と思いながらも太陽の方向へと向かう。


今日はもう、日が出ているようだ。


スタート地点のライン手前に着くと、RQに貰った髪留めを指でなぞる。



昨日と違う点は・・・横を見る。綺麗なタンクトップにダボダボのジャージズボン姿の女性、シールドが笑いながら、こっちを見ていた。



シールド「ぶっははは、良いね、良いねぇ~。本気で競争してくれる人ってさ、良いねー」


サキ「遊ぼう、本気で」


お互い手を広げて言った。



シールド「・・・ふふふ、サキ、おはよう」


サキ「・・・おはよう、シールド」



ザッ・・・ザッ・・・っとRQが旗を持って現れる。



スタート地点を過ぎて、向こう側に進む。くるっと回り、太陽の光を背にしてサキ達の方を向く。


RQ「それでは、第3レースを開始します!」


ぶんっ!っと旗を振ると・・・ボートが現れた!



それと同時に、2人は走り出した!


サキの瞳に『不幸』の文字が現れた。



・・・



当然シールドの方が先にボートに辿り着く。


トレーニングもしているから、当たり前といえば当たり前。



サキがトレーニングを始めたのは昨日からだし、ダッシュなんて苦手も苦手。


さらに、リュックの中身が重いってのも原因の1つだろう。



どの観点から見ても、サキに勝ち目はない様に見える。


だけど、サキは楽しそうだった。イキイキしていた。


この2日でニキビも少なくなった事も原因の1つだろうか?鏡を見る習慣も無いハズだが。


今のサキを他の人が見れば、きっと心から楽しくなるんじゃないだろうか?




シールドが、ボートに乗り全力でアクセルを踏む!


続いて、サキがボートに辿り着き、肩で息をしながらも、全力で追いかける。



・・・



サキのボートが止まっていた、既にシールドはこの場にいない。


1度ボートから降りて、看板の元に歩き、今回のルールを確認する。




第3ステージ トランスペアレント アニマルズ


以下のステージ内にいる動物から鍵を入手して、ボートで第三キャンプ場へと向かえ!




動物園や水族館にある様なマップが書いてあるが、動物が書かれている訳ではなく。



現在地から進んだ先に、『砂漠ステージ』、『湖ステージ』、『森ステージ』・・・などなど、ステージ名のみが書かれていた。



サキ「どうしよっかな・・・」


考えようにも、なにを基準にして考えれば良いか分からない。


動物と戦う事は決定していても、どの動物か分からないんだから・・・。



サキ「ん?そうでもないか、森に生息、沼に生息する動物を考えれば良いのか」


サキ「・・・やっば(笑)、なんにも思いつかない!こんな事なら動物系アニメも見るべきだった!」


サキ「恋愛やら、バトルやら、探偵ものばっかり見てたからなー」


探偵ものアニメ見てても、私の推理力は上がらなかったけどさぁ・・・。



サキ「・・・」


やばいやばい、思考停止しちゃってる。



サキ「考え方を変えよう、そうだ、今は競争中だから・・・」


サキ「ここから1番遠くて、出口に、キャンプ入口に1番近い場所にしよう!」



・・・



空気が変わり、光が高木によって遮断される変わりに、木漏れ日が入ってくる。


入る前には、薄暗そうという感想だったけど、緑が濃くなると同時に酸素も濃くなったように感じて気分が良くなる。



アニメだと、ひたすらに緑で綺麗で空気が澄んでいる描写が多いけど、


以外と、空気はキレイというよりも、緑臭さが強く、葉っぱを踏む感覚や微妙な地面のデコボコのせいで歩きにくい。


しっかりと地面を踏む事に意識を向けないとコケそうだ。悠長な気分ではいられない。



敵らしい敵も出ないので、どんどん進んでいくと。丸太のような大きさから、細っこい枝まで


様々な長さ、太さで、乱雑に置かれているのが妙に気になったが、明るく開けた場所を見つけたのでそこを目指す。




Vと書かれている旗を刻印された、直径2メートル程の、アスファルト舗装された場所に着くと、それを中心に、直径20メートルは何もない空間に辿り着く。




サキ「まぶしっ!」


空を見たのだから当然だったけど・・・。


サキ「おかしい・・・なんで、なんで太陽が真上にあるの?」


まだレースは始まったばかりだし、真上にあるハズがない。


サキ「まだ早朝だよね?」


バックから携帯を取り出し時間を確認する。


サキ「まだ6時前だよね」




サキ「まぁいいや、多分だけど此処で何か起きる・・・と思ったんだけどなぁ・・・」


意味深に太陽が真上にあるし、森に似つかわしくないアスファルトの地面があるのに。


サキ「・・・なにも起きそうにないねぇ」



もうちょっと移動してみるか、そう思いアスファルト舗装された円から1歩出ると


ざわ・・・ざわ・・・。と森がざわめき、何かが動いた気がした。



サキ「ッ!?」


木を見た、だけど。


サキ「何もいない・・・ステージ名から考えて動物がいると思ったんだけど」



ガサガサ・・・ガサガサ・・・



サキ「っ!?」


また何かが動いた気がした、だから目をそこに向けたが、何もいない。


サキ「なにか居る、多分だけど・・・いや、居ないとおかしい」



サキ「だから・・・走るっ!」


どこに向かう訳でもなく、円から遠ざかるように走り出す!


すると後ろと左右から、先端が尖った、太い木の枝がサキの方へ向かってくる!



なにかが飛んで来たのは気がついたが、左右から見えるだけで、結構な数だった。数える暇があるくらいなら・・・。



サキ(走り続けるしかない!)



避けるなんて器用な真似は出来なかった、だけど走っていたおかげで、回避する事は出来た!



ザクッ!ザクザク!



地面に何本もの木が突き刺さる!



サキが森へと入る直前、ソレを見た!


サキ「ッ!?」



木をヤリに見立てて作られた、木の枝が・・・『浮いていた』。


サキが森へと入る頃合いを見計らうかのように・・・。待ち伏せの構え。




サキ(あぁ・・・、意識がクリアだ。見えているモノがスローに見える)


サキ(コレはアレだ・・・私が死ぬ事が確定しているって事だ)


サキ(最初の攻撃・・・何本ものヤリは私を森へと移動させる為の攻撃だったんだ)



『浮いていたヤリ』の先端がサキの方に向かっていく。


サキは止まるどころか、減速する事さへできない。


左胸に突き刺さり、心臓へと向かっていく!



サキ(そして本命のヤリ・・・コレで私を)




ザクッ・・・。

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