オウタの2日目のキャンプ
つ、疲れた。
キャンプ場にたどり着いた途端、疲れが急に押し寄せてきた。
なんで、トキノ達はこんなに元気なんだ?
流石に今日はトキノ達の手伝いを申し込む程、体力は余ってない。
あの迷宮のステージは、俺でもこんなに疲れるのに・・・。
もしかして、俺って全然体力ねえのかな?
なんか、へこむって。
はははっ。と乾いた笑いをする。
ずっと、ずっと出口のない道を歩いていた気がする。
いや、ちゃんと地図は持っていたし、そこから外れた通路も辿ってないけどさ。
なんだろう、心のどこかで、出口なんて無いんじゃないか?
次の通路を曲がった所に、また、敵が現れて。倒しても倒しても・・・。
その先には『敵』しかいなくて・・・。
今になって汗が噴き出る。『安心』している。『ここは安全だ』。
ふぅ・・・。
疲れた。
自然と手が伸びた先はスマホだった。
どういう訳か俺しか電話が通じないスマホ。
いや、繋がったのは義母さんとの通話と、サキとのメッセージだけだけど。
警察にも、電話も通じない。プルルルルって音は鳴った後に受話器を取った音が聞こえると、そこからは無言なのが、謎の1つだった。
時刻を確認すると4時を示していた。スマホに書いてある時間が正しいか分からないけど。
スマホを耳に当てるとプルルルっと音が鳴り。
義母さん「なに?どうしたの?何か言い忘れた事でもあった?」
オウタ「もしもし、義母さん?」
義母さん「ええ。そうよ?どうしたの?」
オウタ「ふぅ、めっっっっちゃ疲れたぁぁぁぁ。もう一生出られないかと思った」
義母さん「ふふふ、そう、なるほどね。よく脱出できたわね」
オウタ「あぁ、マジで、よく出れたなって思う。聞いてくれよ義母さん」
義母さん「ええ。聞いてあげる、話してみなさい」
迷宮ピラミッド内で起きた事を順番に話をしていく。
義母さん「なるほどねぇ、そーゆー事ねぇ、たしかに似ているわね、少しだけ」
オウタ「そう言えば、義母さんも似た『ゲーム』をしたんだっけ?それと似てるの?」
義母さん「似てるっていうか、本当は私も、オウタと同じステージをやる事になってたかもしれないわね」
義母さん「そのステージの土台?にしている上辺だけを、母さんはプレイしてたって感じ」
オウタ「んー?よく分かんないな土台?」
義母さんは理解しているのだろうけど、たまに会話スピード早くて、俺が理解できない事がある。今がそうだ。
義母さん「『ホワイトボックス』よ。私も欲しかった。それを手に入れる為には。そのステージがとても重要だったのよ」
義母さん「聞けば聞くほど、『迷宮ピラミッド』は重要な『試練』なのよ」
オウタ「試練?『ホワイトボックス』を手に入れる為の?」
義母さん「そうよ、もう母さんじゃそのステージはクリアできないわね」
オウタ「んー?微妙に話が嚙み合ってないんだよな~」
義母さん「ごめんごめん、良い?オウタ、貴方は母さんが欲しかったその『ホワイトボックス』を手に入れられる状況にいて。
義母さん「その『迷宮ピラミッド』からの脱出は、貴方にとって、『必要不可欠』なステージだったって事よ。そして、貴方は脱出した。
義母さん「素晴らしい事よ。脱出に必要な事は『ホワイトボックス』を『求めている事』なのだから。そうでしょう?『欲しい』思ったんでしょ?オウタ」
オウタ「・・・うん、欲しいと思った」
義母さん「目指しなさい。『ホワイトボックス』を」
オウタ「うん」
義母さん「あと、もう寝なさい。オウタ、貴方疲れてるでしょ」
欲しい。義母さんが欲しがった『ホワイトボックス』を。
義母さんが手に入れられなかった。『ホワイトボックス』を!
義母さんは、何を求めていたんだろう?
何が入っているんだ?『ホワイトボックス』の『中身』!
通話を切り。近くにあったテントの中に入ると横になり、疲れを体の外へと出すように、ふ~~~っと深く息を吐き。
『ホワイトボックス』を求める、希望の笑みを浮かべ。
トキノ達に起こされるまで眠るのであった。




