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302/360

302、白秋祭

 今年も。


 私は白秋祭パレードの担当は1日と2日でした。

 日中は船頭の通常業務をこなし、早めの舟じまい。

 それからパレードの準備へと入ります。

 舟数隻を冲端(おきのはた)と呼ばれる観光名所の出発地点まで移動させ、白秋祭仕様の舟へと準備します。

 行灯、提灯、絨毯、テーブル、電飾等々。灯り舟をつくります。

 そうこうしていると陽が暮れはじめると、お客様達やお店の人達がお弁当やお酒、鍋、食材などを持って来て舟の中に運びます。

 出発間際になると、沖端のまわりは賑わい、舟の中にはお客様、堀の周りには見物のお客さんでごった返します。

 アナウンスが流れ、パレード開始が告げられると、楽器の演奏が始まり、一隻ずつお舟が粛々と出発します。

 私の操船する舟もお客様を乗せ、夜のお堀を進みます。

 まー例年通り、場所によって暗いんですね~。

 人気観光地御花邸のまわりのお堀には、かなりの木々が伸びていまして、これがルート上ににょきにょきとあって危ない、前の舟を見つつも、過信はせずに慎重に行きます。

 一列でゆっくりと進むお舟、道中には、ステージが設けられていて、太鼓や琴、ブラスバンド、楽器、祭りの出し物などが披露されます。

 お客様たちは、食事やお酒を楽しみつつ、暗闇の中に浮かぶ幻想的なステージを眺めます。

 中間地点の日吉神社では恒例のトイレタイム、なにせ2時間以上の舟旅です。酒をかっくらっているお客様です。膀胱がもつはずありません(笑)。なので、大渋滞必死のバッチ。

 私は去年の教訓を胸に、しっかりと舟を係留させると、脱がれた靴(舟は絨毯敷仕様になっており、土足厳禁になっている)を持って、舟からあがって履くよう声かけをします。

でもね~酔っているお客様、聞こえてないんです。これはしょうがない。舟で履く方もいました。注意深く配慮します。

 そうして、舟は次々と終点柳川橋付近に集結します。

 その前にもトイレ、スッキリしていただいたところで、フィナーレの花火が夜空にあがります。

 秋の花火も乙ですな。

 お客様の帰宅後は一斉片付けなのです。

 今年もいろいろありましたが、なんとか無事、あがりました~。



 無事でなにより。

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