227、はじめのおつかい
はじめてって・・・。
はじめのおつかいって覚えていますか?
私は、多分あのときだったなと覚えています。
かなり苦い思い出でやんす。
テレビのように、大冒険とはいかないよね~。
小学校にあがるかあがらない頃、私はちょっと背伸びをして、自ら親に一人で買い物に行きたい(多分)と告げました。
母はたいそう喜んで500円札を私に与えて「じゃ〇〇買って来てね(これが何か思いだせない)」と送り出します。
私は使命感を与えられたことに誇りを感じて、胸を張ってアパートを出ます。
ずんずんいつもの道を歩きます。
途中、文具屋さんがありました。
何故でしょう、背徳感を覚えながらも文具屋さんに入り、品物を眺めます。
ポケットには500えん、子ども心にふとっぱらになっていた私は、金太郎飴みたいなケシゴムとなにか(覚えていない)を買いました。
手元には戻ってきたお金は100えん。
・・・・・・あ。
はたと気づきます。
買えないじゃん。
お母さんから頼まれたの買えない。
こみあげる罪悪感と絶望感そして後悔。
買った袋を持ち上げて見ます。
これ欲しかったけど・・・。
なんで買ってしまったんだろう。
トボトボと家に帰りまして、母に告げると、もの凄く寂しそうな顔をしていたのを覚えています。
人ってこうやって学習していくんだね(汗)。
響きがいい(笑)。




