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202、つづきだよ。車中にて

 すかし屁は。


 御朱印げっとの後、私たちはぷらりと海へ向かいました。

 大牟田から熊本の荒尾を抜けて長洲そして岱明町の海水浴場を目指します。

 ふと奥さんが言いました。

「最近、疲れるよね~」

「どうした?前は、なんでも詰め込み、大好きおばさんだったじゃないか」

 私は意地悪で言い返します。

「・・・うーん、最近ね。思うの」

「ほう」

「ほら以前、私、耳鳴りとかするって言っていたじゃん」

「うん、更年期ってヤツね」

「・・・む、ま、そう。でも最近、前より気にならなくっていう感じなくなってきたのね」

「うん」

「それって、身体が慣れてきて気にならなくなってきたのかなって」

「それは、あるかも」

「でしょ。人間の身体って適応しようとするでしょ。30代、40代って、それぞれ異変を感じながら、慣れてその世代の身体になるのかななんて」

「深いね。でも、俺も30代終わりの頃はやたらと疲れていたもんなあ」

「でしょ」

「うん・・・」

 私はそっと助手席から窓を開け、顔をのぞかせ外の風を浴びます。

「あっ・・・ん?」

 奥さんは顔をしかめます。

「屁したでしょ」

「てへっ」


 素知らぬ顔で(笑)。

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