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168、うひょひょひょ
たまにテンションあがることあるよね~。
うだる真夏日、今日この頃、私は仕事を終え家に帰りつく。
「うひょひょひょ~ただ今~っ!」
無人の部屋に響く声。
「あ~、あちかった~!」
シャツとズボンを脱ぎ、パンイチのおやぢは、台所へ向かう。
「いくぜっ!いくぜっ!いくぜい!背徳の日清塩ラーメン袋」
私ことおやぢは、鍋をとりだし目分量で水を入れ沸かす。
「ヘイヘイヘイ~カモーン、そるとぬーどるっ!」
誰もいないことをいいことにノリノリおやぢは、即興のオリジナルソングを歌う。
「♪すき、しゅき~しお、塩対応メンラー俺イケメンなんちて♪」
少なめの湯に、麺をぶちこみ、同時に粉末スープをかける。
「後かけ、ノンノン、こうした方が、味がしみこむの~」
五分後、ずるずるずる~。
「うんまい、夕食前のらうめんは絶品なり~」
ガチャリ。
おやぢの背中が凍りつく。
「ただいま~」
奥さんの襲来に、おやぢは恐怖する。
「また食べてる~!」
「てへっ」
これがまたうまいんだ。




