132、不気味な初見生物を発見と母が言うもので~後編~
あなたの知らない・・・。
「ちょっと、ちょっと来て」
と母は私を呼びます。
こちとら、姫と遊んでいますのでね。
「あとで」
「もう、お父さん~」
母は父を呼びます。
「うへっ、なんじゃこら、おい、大介!」
「なんね」
セイッ!
ハッハッハッ。
「気持ち悪かヤツのおる」
「なんねこれ?」
と、2人。
私は姫わんわんとのスキンシップを止め、現場に駆けつけます。
そいつは、玄関先の溝にいました。
「ミミズ?」
「お前、頭の方を見てみろ」
「ん、なんか四角いな」
「これ新種のなんやないか」
「いや、怖い」
「よしっ、グーグル先生で調べてみよう」
私は、グーグル検索カメラでパシャリそれを撮ります。
「検索っと・・・コウガイビル」
「ヒルっ!やっちゃって」
母が叫びます。彼女はこの系統は駄目なのです。
「血は吸わない・・・けど毒性はあるかも」
「いや、早く~」
「いやいや、一寸の虫にもな」
と、父がもっともなことを言います。我々基本的に虫を始末するのが苦手なのです。
「家から離れとるけん、大丈夫たい」
「いや~」
「夜、母が寝ている時に、頭からおでこそして口の中に・・・」
「だめ~早く~」
「さっ、昼時だし、メシでも食いにいきますか。俺がおごるよ」
私は話題を変えます。
「おっ、いいね!」
と、父。
「・・・・・・」
何か言いたそうな母に、
「行こう」
「行くぞ」
と、父と息子。
「じゃ、行こう」
と、母・・・うやむやにしたのでありました(笑)。
ほら、コウガイビルがあなたの首筋に・・・きぃやややややあああああ!
生物。




