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第77話 将来有望なヴァンパイアとなってしまいました。

ーーーーーーー

ソフィア・モルモリュケ


職業 探索者

種族 下級ヴァンパイア (変異種)

称号 なし


Lv 27/30

HP 300

MP 144

ATK 140 (145)

DEF 80

INT 100

AGE 104

ーーーーーーー


「変異種…しかも能力が全て二倍とは…。」


「わ、私も驚いたわ…。まさかこんなにも強くなっているなんて…。」


ソフィアも自分の強さに驚きを隠せない。


「俺の血が原因としか思えないが、いったいなぜだ?」


信之は原因を究明しようと思考を巡らせていると…。


「あら、種族って内容について確認できたのね?なるほど、そう言う事…。」


「え?内容を確認できるのか?」


「え!知らなかった…。」


種族について内容を確認できたことに驚く信之達。


「ええ、見れたわよ。原因はわかったのだけれど、内容はあまり言いたくないわね…。」


理由はわからないが言い淀むソフィアは少し気恥ずかしそうだ。


(悪いが気になるから調べさせてもらおう。)


信之は、魔纏の瞳を再度使用してソフィアの種族である、ヴァンパイア (変異種)の内容を確認した。


ーーーーー

(名)

ヴァンパイア (変異種)


(概要)

神話に存在したヴァンパイアへ至ると言われる種族

以下いずれの条件にも合致した場合のみ変異種となる

・上位人の血を一定量飲む

・最上位の相性となる者の血であること

神話に存在したヴァンパイアは、その者と離れることなく生涯を共にしたと語られている

変異種となったヴァンパイアは、あらゆる弱点が無くなり、日光にも影響を受けない

その反面、食事には好き嫌いが非常に多くなるので注意が必要

ーーーーー


「なるほど…確かにこれは…。」


「あなた、私の種族の内容を見れるの!?というかその反応、見たわね!?」


顔を赤く染めて信之を問いつめるソフィア。


「むぅ…怪しい…。」


イリスは頬を膨らませながら二人を疑いの目で見る。


「まあ、なんだ、とりあえずはソフィアさんが無事だった事は良かった。さて、そろそろ入口に戻るか。三人が待っているはずだ。」


「三人…!あの三人は無事なの!?」


信之の話を聞いたソフィアは恥ずかしそうな態度から一転して、三人の事を心配する。


「あぁ、無事だ。俺達が大迷宮の入り口に入った時に三人に会ってな。ソフィアさんの救出を依頼されたんだ。」


「そう、だったの。よかった…みんな生きていたのね。なら、入り口に向かいましょう!」


ソフィアは入り口に行くための階段へ向かおうとしたが止まる。


「どうした?」


突然止まったソフィアに信之は声をかける。


「ごめんなさい、言うのが遅れてしまったわ。助けてくれて本当にありがとう。闇夜のペルソナさん!」


「…ぐはッ。」


「いいさ、ついでのようなものだ。」


信之が返事をする中で、蒼汰はダメージを負う。

勿論外傷ではなく精神的なダメージである。




信之達は大迷宮の入口へと向かうために階段を上っていたが、道中にはモンスターが未だ存在していた。


「あれ?信くん。ゴブリンさんがまだいるよ?」


「そうだな。という事は、この大迷宮はまだ攻略できていないという事か。」


信之達は、アルカードがダンジョンボスだと思っていたのでモンスターが存在していたのは予想外であった。


「なら後で大迷宮のボスを倒しに行くか。」


「おー!」


「…。」


信之のボスを倒すという発言に考え込むソフィア。


「ねえ、ピエロの人…信だったかしら?」


「あ…俺の名前…。」


変装をしているにも関わらず、イリスに何度も名前を呼ばれていたことにようやく気付く信之。


「あら、もしかしてあなたの名前は秘密だったのかしら。」


「秘密というほどではないな。その名前は俺の本名ではないし、それだけでは正体はバレないからな。」


「そうなのね。ならこのまま呼ばせてもらうわ。信、ここのダンジョンボスを倒すのはやめてもらえないかしら?」


ソフィアが考えていたのは、信之達がダンジョンボスに挑むことを止めることだった。


「…ダンジョンボスを倒してしまうと大迷宮でモンスターが湧かなくなる。そうなると国民のレベル上げが出来なくなる、もしくは難しくなるからでしょうか?」


蒼汰はすぐに意図を読んでソフィアに確認を取る。


「聡明ね、そのとおりよ。それにこの国は、モンスターの魔石を高値で買い取っているの。それが探索者の生活費ともなっているわ。大迷宮でモンスターが湧かなくなるのは、いろいろと都合が悪いのよ。」


「なるほど、モンスターも人の生活の糧となっているのか…。わかった。それなら観光程度にしておこう。」


「…た、確かに信達の実力ならこの大迷宮を観光気分で闊歩できるかもしれないけれど、探索者としてトップレベルと言われている私達としてはなんだか複雑な気持ちになるわね…。」


ソフィアは、自分達のパーティが井の中の蛙であったことを痛感しながら階段を上り、信之達と入口へと戻った。



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