美味しい海鮮丼とたこ焼き準備!
「うおお、何このホタテ。めっちゃプリップリで最高だよ!」
とりあえずお供えしたお椀とわさび醤油、それから白ビールの瓶を一旦まとめて収納してから席についた俺は、改めて海鮮丼を取り出していただきますをしてから、まずは半月型に切った分厚いホタテをわさび醤油に軽く付けてから食べてみた。
次の瞬間、あまりの美味しさに大感激してそう叫んでいたよ。
「あ、じ、み! あ、じ、み! あ〜〜〜〜〜っじみ! ジャカジャカジャン!」
大きなお椀を両手で持ったシャムエル様が、俺のお椀の横で大興奮状態で定番味見ダンスの歌を歌いながら高速ステップを踏んでいる。
当然、カリディアがすっ飛んできて、その隣でシャムエル様のダンスを完コピして踊り始めた。
「お見事〜〜〜! うん、具材の下にあるご飯を先に取るのはちょっと無理そうだな。こっちからよそるからちょっと待ってくれよな」
シャムエル様から普通一人前サイズのお椀を受け取った俺は、自分の山盛り海鮮丼を見て小さく吹き出し、改めてサクラに炊き立てご飯の入ったおひつを取り出してもらい、シャムエル様にどれくらい食べるか希望を聞いてからしっかりとご飯をお椀によそった。
「具材は一通り食べるよな?」
「もちろん、全種類希望しま〜〜す!」
醤油用の小皿を手に、まだ大興奮状態でステップを踏んでいるシャムエル様を見て笑った俺は、山盛りになった具材も一通りご飯の上にガッツリと盛り付けてやった。
「これがわさび醤油だよ。どうする? かけちゃっていいか?」
「一通りそのまま食べてみたいから、かけるのはそのあとでお願いします!」
キラッキラに目を輝かせながらそう言われて、同じ事を考えていた俺は堪える間も無く吹き出したよ。
「だな。まずは一通り味見しないとな」
にんまりと笑ってシャムエル様と手を叩き合った俺は、分厚く切った赤イカもどきに軽くわさび醤油を付けてから、そのまま口に入れた。
「ううん、この分厚いイカは、ねっとりとした歯応えがまた良いねえ。それに甘くて美味しい! じゃあ次はこっちのイカそうめん風のやつをいただこう」
細く切った小さめのイカは、これまた甘くて歯応えも抜群だ。
「このタコは、若干大きいくらいで俺の知るタコと同じだよ。うん、そのまんまタコだな」
削ぎ切りにしたタコを食べてそう呟く。良くも悪くもプリプリな茹でたタコは、わさび醤油の味しかしない。
だけどこれなら、小さく切って使えば間違いなくたこ焼きの具になるよ。よしよし。これはあとでやろう。
次に食べた生の雑魚海老のあまりの美味しさにも悶絶し、もうそのあとは夢中になって海鮮丼を食べたよ。
途中、言っていた通りにシャムエル様に頼まれてわさび醤油を丼にまわしかけてやった。
俺も後半は同じようにしてわさび醤油を回しかけ、熱々ご飯と一緒に美味しく海鮮丼をいただいたのだった。
うん、冗談抜きでこれは美味しいのでガッツリ量産しておこう。
「はあ、ごちそうさまでした。美味しかったです!」
ご飯粒一つ残さず綺麗に平らげたシャムエル様は、今はご機嫌で尻尾のお手入れ中だ。
「はあ、確かに美味しかったな。これはお寿司や巻物と並んで、定番で作り置きしておくよ」
食後の緑茶を入れながら、俺も満足のため息を吐きつつそう言って笑う。
「是非お願いします! ねえ、今思ったんだけど、これって色んな具材が入った海鮮丼もいいけど、例えば山盛りのエビ丼とか、全部イカ丼とか、全部トロ丼とか、全部サーモン丼とか、そういうのがあっても良いんじゃあない?」
「おう、もちろんそういうのも作るぞ。それなら俺も食べたい」
にんまりと笑った俺の答えに、大喜びのシャムエル様だったよ。
って事で、食事を終えた俺は、まずはスライム達に手伝ってもらって海鮮丼を量産した。
それが終われば、シャムエル様リクエストの種類別丼もガッツリ量産しておく。
こっちはやや小さめのお椀で作ったから、俺でも二種類くらい、あいつらなら三〜四種類くらいは余裕で食えそうだよ。
「あとは何をするの?」
出来上がった各種丼はサクラに収納してもらって、お刺身の在庫もスライム達に頼んで追加してもらったところで、興味津々のシャムエル様に聞かれた。
「ふふふ、今からこれを作るぞ」
そう言って取り出したのは、さっき道具屋筋で購入したたこ焼き器と大きなコンロだ。
「ああ、あの甘いお菓子を作るんだね!」
目を輝かせるシャムエル様の言葉に、笑った俺は首を振ってさっきの茹でたタコを取り出した。
「残念でした〜〜! 今から作るのは、俺の元いた世界ではたこ焼きって呼ばれていた粉もんの代表メニューだよ」
「ふえ? 粉もんって何?」
可愛らしく首を傾げるシャムエル様の尻尾をこっそり突っつきつつ、俺は小麦粉を取り出して見せた。
「小麦粉メインで作る料理の総称だよ。お好み焼き、覚えているだろう? あれとか、焼きそばとか、このたこ焼きなんがかそう呼ばれているな。さてとじゃあ作っていくか」
一番大きなボウルを取り出しつつ、俺は、以前一度だけ定食屋で作ったたこ焼きのレシピを必死になって思い出していたのだった。
あと、タコ以外の具材って何を入れていたっけ?




