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もふもふとむくむくと異世界漂流生活  作者: しまねこ


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2085/2104

全員の帰還と豚骨鍋パーティーだ!

「ただいま。戻ったぞ〜〜〜」

「腹減ったよ〜〜〜」

「戻ったぞ〜〜〜」

 ガッツリ仕込みが終わったところで一旦リビングに戻った俺は、巨大化してもらったウサギトリオにくっついてのんびりと寛いでいた。

 危うく寝落ちしかけたところで賑やかな足音がして慌てて起きると、タイミングよく扉が開いてハスフェル達が従魔達を引き連れて、リビングに入ってきたところだった。



「「「「「「「「ご主人ただいま戻りました〜〜〜!」」」」」」」」



 従魔達全員の嬉しそうな声とともに、何故か全員揃って巨大化してこっちに向かって走って飛びついてきたのだ。

「待て待て! だからそんな一気に来るなって! ステイ〜〜〜!」

 もふもふの塊に押し倒されながらそう叫んだ俺だったけど、残念ながらステイが効くのはマックスだけだ。

 しかも、一瞬ステイの叫び声に止まったマックスだったが、他の子達が遠慮なく飛びつくのを見て、半歩遅れて飛びついてきたよ。

 結局、俺はなす術なくもふもふの海に沈み、笑ったハスフェルに助けてもらってようやく息が出来たのだった。

 ううん、従魔達の愛情が、相変わらず重いぞ。激重だぞ。

「相変わらず大人気だな」

「あはは、人気者は辛いねえ」

 笑ったハスフェルに呆れたようにそう言われて、子猫みたいに襟首を掴まれた状態でぶら下がったままだった俺は、とりあえす笑って誤魔化してみたのだった。



「それで、仕上がったんだろう?」

 ようやく下ろしてもらったところで、目を輝かせたハスフェルにそう聞かれてドヤ顔になる俺。

「ふ、ふ、ふ。もう最高のスープが出来たよ。しかもこれ、マジでどんな肉とも相性抜群なんだ。じゃあ少し早いけど、もう食事にするか?」

「「「よろしくお願いします!」」」

 満面の笑みの三人の叫びに、起き上がった俺は振り返ってもう一回ドヤ顔になったのだった。



「じゃあ、出すぞ! まずは豚骨スープに間違いなく合う、絶対美味い候補一番の岩豚バージョン!」

「「「おお〜〜!」」」

 これまた揃って満面の笑みで声を上げた三人が、揃って拍手をする。

「そしてこちらがハイランドチキンとグラスランドチキンバージョン! でもってこれが各種つみれと水鳥バージョン! 最後がグラスランドブラウンボアの猪鍋バージョンだ!」

 次々と取り出す土鍋を見て、その度に大喜びで拍手をする三人。

 うん、これくらい喜んでくれたら作り甲斐があるってもんだよ。

「以上! あとは好きにどうぞ! 追加のスープはこれで、具材の追加はこれな」

 取り出したコンロの上にセットした各鍋の横に、大きな寸胴鍋に入れた鍋用豚骨スープとそれぞれの具材の肉と野菜各種を山盛りにした大皿を並べておく。いつもよりは少なめだが、まあこの人数だからこれくらいあれば大丈夫だろう。多分。

「以上! あとは好きに食え!」

 取り分け用の携帯鍋を取り出した俺を見て、笑った三人も手持ちの携帯鍋を取り出す。

「「「では、いただきます!」」」

 これまた綺麗に揃ったいただきますの言葉の後に、三人はそれぞれ好きな鍋に突進していった。

 ちなみに全員が真っ先に岩豚の鍋に突進したので、大笑いしながらおしくらまんじゅう状態でそれぞれ自分の分を確保したのだった。もちろん、俺も岩豚争奪戦に参加したよ。

 これを見越して、一番大きな土鍋いっぱいにガッツリ岩豚を仕込んでおいたから、全員に無事に行き渡って密かに安堵したのだった。



「じゃあ、一通り準備したところで、まずはお供えだな」

 メインの岩豚バージョンを携帯鍋に取り、他の鍋は手持ちの大きめのお椀に取り分けた俺は、スライム達が用意してくれたいつもの簡易祭壇に、一通り全部並べた。

「あ、絶対これは必要だよな」

 並べたところでそう呟き、手持ちの冷えた白ビールと黒ビールを取り出して一緒に並べる。

「お待たせしました。頑張って準備した豚骨スープの鍋各種だよ。冷えたビールに絶対に合うと思いますので、一緒にどうぞ」

 手を合わせて目を閉じ、いつものようにそう話しかける。

 現れた収めの手が何度も俺の頭を撫でた後、嬉々として各種鍋を撫でさすってから持ち上げていき、冷えたビールもしっかりと撫でてから持ち上げる。

 それから、コンロに並んだ土鍋と追加のスープ、それから追加の具材までそれぞれしっかりと撫でてから持ち上げる振りをして、最後にOKマークを作ってから消えていった。

「あれ、手だけだったのに、はしゃいでいるのがめっちゃ分かったな。まあ、お口にあったみたいでよかったよ」

 手を振って消えていく収めの手を見送りながら、俺はもう遠慮なく大笑いしていたのだった。



 ちなみに、新作豚骨鍋各種は三人から大絶賛をいただき、用意していた追加のスープとそれぞれの鍋の具材だけでなく、最後の締めのラーメンまで見事なまでに駆逐されて、もう笑うしかない俺だったよ。

 お前ら喜んで食ってくれるのはいいんだけど、その量は人としてどうかと思うぞ。

 シャムエル様、やっぱりこの世界の食事量、基礎設定が間違っていると思うので訂正した方がいいと思いますよ〜〜!



挿絵(By みてみん)

2025年11月14日、アース・スターノベル様より発売となります「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」十二巻の表紙です。


もちろん今回も、れんた様が最高に可愛い表紙と挿絵を描いてくださいました!

前巻に引き続き、冬のバイゼンで楽しく大騒ぎです。

どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

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