表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1945/2072

今日の予定と出かける準備

「はあ、ようやく雨が止んだぞ〜〜〜!」

 その朝、ようやく晴れた青空を見上げた俺の叫びに、朝食を終えた皆からも笑いと共に晴れを喜ぶ拍手が起こった。

 ハスフェル達によると、延々と続いた長雨はここでようやくの終了らしく、このあとは、しばらく良いお天気が続くらしい。

 雨の間は、一応訓練場にしている部屋で定期的な運動はしていたもののずっと別荘に引きこもっていたので、俺達もそうだけど、さすがの従魔達にもかなりのストレスだったみたいだ。

 何しろ、普段は仲の良い従魔達の間でも喧嘩なのか戯れているのか、俺でも判断が付かないくらいに激しい追いかけっこやバトルが時折展開されていたからな。

 まあ、猫族軍団も犬族軍団も、それから全員の鳥達が集まったふわもこ軍団も、一応戦っている時は皆小さいままだったから、それほど本気ってわけではなかったんだと信じたい!

 いや、だけどもの凄い形相で歯を剥き出しにして声を上げながら戦う子達や、抜けた羽根が舞い飛ぶ勢いで絡まり合うみたいにして戦っている鳥達を見ると、さすがに本気で心配した事が何度もあったんだよな。

 思わず何度か水晶樹の枝を出しかけたのは内緒だ。

 あ、そういえば新しく魔獣使いになった人達にも、水晶樹を渡しておくべきだよな。

 これは後でハスフェル達に相談しておこう。



 手持ちの従魔達用のお弁当も、ベリーによるとかなり減ってしまったらしく、一度だけベリー達がお弁当調達の為に雨の中を狩りに出かけてくれたほどだった。

 郊外へ出たら、まずは従魔達の食糧調達が最優先だよな。

 ちなみに長雨の間、俺はほぼ毎日ひたすらに料理をしていた。

 おかげで、当分の間は何もしなくていいくらいにそれぞれに大量の料理の仕込みが完成したよ。

 他の皆は、飲み会の時以外は、リビングに集まって延々と各自が持ち寄ったゲームをして遊んでいた。

 もちろん俺も時々参加させてもらっていたけど、どれもなかなか楽しかったので、今度俺も街へ行ったら幾つかおすすめのゲームを買ってみようと思っている。



「じゃあ、まずはギルドへ行って残りの肉を引き取ってこないとな。手持ちの肉が完全に駆逐されちゃったからさ」

 笑った俺の言葉に、それは絶対に駄目だから今すぐ行こう! ってアーケル君の叫びが聞こえて、その場は大爆笑になった。

 一応、雨の合間の晴れ間が見えた日に、俺はマックスに乗って街へ行き、処理の済んだ肉を一度引き取って来ていたんだよ。

 ギルドの担当者の皆さんもその辺りは心得てくれていて、ハイランドチキンとグラスランドチキンや岩豚をはじめ、各種ジビエをそれぞれ一頭分ずつ、まずは先に処理しておいてくれたのだ。

 もちろん、熟成期間の必要な肉は無理だけどさ。

 でも、そのおかげで一通りの肉を引き取れたので、仕込み料理もバッチリ完璧に用意出来たんだよな。



「ええと、一応晴れはしたけど、まだしばらくは遠出はしない方がいいんだよな?」

 あれだけの長雨の後だから、前にも聞いたように地面はまだ水浸しだろうし、川の水も郊外では本当にあふれているかもしれない。

 部分的になら、濡れた地面もスライム達に処置してもらう事は可能だけど、さすがに全ての場所を処置する事なんて万能なスライム達であっても無理だからね。

 そう考えてハスフェル達を振り返ると、顔を見合わせた二人は揃って真顔で頷いた。

「まあ、まだ数日程度は大人しくしておくべきだな。じゃあ、まずはマッドフィッシュ釣りかな?」

 にんまりと笑った二人の提案にほぼ全員の口から釣り対決の再戦を希望され、相談の結果、まずは前回と同じルートで釣り対決の再戦となったのだった。

 俺的には、魚の在庫が増えるのは大歓迎だからもちろん喜んで参加させてもらうよ。



 って事で、まずは全員揃って街へ向かい、冒険者ギルドで一旦解散して各自の買い物や用事を済ませた。

 俺は、まずはスタッフさん達から処理の終わった各種ジビエが入った収納袋をまとめて引き取らせてもらい、その後はハスフェル達と一緒に街へ出て、彼らのおすすめのゲームショップ巡りをさせてもらった。

 一応、定番のカードゲームをいくつかと、それから双六タイプのような大人数で遊べるゲームを幾つかまとめて購入させてもらった。

 ハスフェル達が持っていないものもあったらしいので、また機会があれば皆で遊んでみてもいいかも。

 その後はのんびりと店をまわり、良さそうなものがあれば手持ちの在庫を確認しながらいくつか追加の食材を買い込んだりもした。

 でも、長雨の影響らしく店に並ぶ野菜や果物の在庫はいつもよりもかなり少なかったので、買い込む際には、迷惑にならないようにいつもよりもかなり控えめの量になったよ。

 一通りの店を回った後は、のんびりと冒険者ギルドへ戻ったのだった。



 冒険者ギルドの前で、ちょうどやってきたランドルさんと合流した。

 今回は、ランドルさんはずっとバッカスさんのお店に泊まっていたので、会うの自体久しぶりだ。

「ああ! 剣が出来上がってる〜〜〜!」

 ランドルさんが装備している剣が、以前のと違っているのに気付いて思わず俺はそう叫んだ。

「ええ、ようやく仕上がりましたよ。どうぞ見てやってください。素晴らしい一振りになりましたから」

 満面の笑みのランドルさんの言葉に俺達も笑顔で頷き合う。そのまま一緒にギルドの中へ入ると、もう全員集合していた。

「ああ! 剣が出来上がってる〜〜!」

 ランドルさんを見たアーケル君がさっきの俺と全く同じ叫びを上げ、全員の視線がランドルさんに集まる。

「エルさん、ちょっとだけ別室をお借りしてもいいですか!」

 これは絶対にお披露目会をすべきだ。

 そう判断した俺は、急いでカウンターにいたエルさんにお願いして広い会議室を借りた。

 ってことでそのまま従魔達も一緒に全員で会議室に移動して、まずは出掛ける前にランドルさんの剣のお披露目会をする事となったのだった。



挿絵(By みてみん)

2025年3月14日、アース・スターノベル様より発売となりました「もふもふとむくむくと異世界漂流生活」第十巻の表紙です。

ついにもふむくも二桁の大台に突入です!

改めまして、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m


今回も引き続き、れんた様が表紙と挿絵を最高に素敵に可愛らしく描いてくださいました。

連載開始当初からの目的地であったバイゼンに、ようやくの到着です!

到着早々色々と騒ぎが起こります。

そして貴重な女性キャラも登場しますよ!

その貴重な女性キャラを描いた今回の口絵も大爆笑させていただきましたので、どうぞお楽しみに!





挿絵(By みてみん)

「もふもふとむくむくと異世界漂流生活〜おいしいごはん、かみさま、かぞく付き〜」

コミックアース・スター様にて、コミックス第四巻が2025年3月12日に発売となりました!

もちろん今回も作画はエイタツ様。


ハスフェルに続きギイも、それからフランマもコミックスに登場です!

いつもながら最高に可愛いもふもふむくむく達と、美味しい食事!

そして、地下洞窟と恐竜達とテイム!

盛り沢山なもふむくコミックス第四巻を、どうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ