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ダンジョン内部の様子と冬装備の事

 翌日から、リナさん一家とランドルさん達も加わり、改めて地下坑道内の詳しいマッピングを始めた。

 だけど従魔達が張り切って先行してくれたおかげで、三日程で内部のマッピングは完璧に出来上がったよ。

 その結果分かった事だけど、ここは以前入った地下迷宮とは違い、明確な階層が無いダンジョンだったよ。

 一応それなりに高低差はあるので、何となく一階層、二階層、三階層って感じに分けてマップは整理されている。

 一番広いのが当然一階層で、例の水晶樹の群生地がある広場を除いても、あんな感じの大きな広場が全部で十六箇所もあった。

 その中でジェムモンスターが発生していたのは、入り口からかなり奥側の八箇所。

 何が出たかと言うと、予想通りのトライロバイト色々。

 はい、ここも恐竜の出現決定です……。

 何でも、坑道にはジェムモンスターは基本的に入って来ないらしく、ごく稀にはぐれと呼ばれる迷子になったジェムモンスターが出る程度なんだって。いや、それはそれでマジで怖いです。

 だけどそれも、出現箇所の広場からある程度離れるとジェムが崩壊して消えてしまうらしく、地脈に戻ってまた元の位置でジェムモンスターとして出現するんだってさ。

 まあ、その辺りの仕組みは俺にはさっぱりなので、とりあえずジェムモンスターが出現するのは広場だけだと思っておけば良いみたいだ。

 それが安心材料であるかどうかはまた別の話だけどね……。



 各階層には安全地帯であるグリーンスポットがあるんだけど、元の鉱山の地図で確認したところ、グリーンスポットになっていたのは何処も元は食堂や鉱夫達の休憩所のあった場所で、行ってみると扉があって閉められるようになっていたし、中には机が残されていたり戸棚があったりして思わず大爆笑になったよ。

 ちなみに、グリーンスポットとは言ってもここでは植物は全く生えていない。

 元が食堂や休憩所だから硬い床も平らだしそれなりに綺麗だ。唯一生えていたのは例の地下迷宮でも見た光る苔。天井一面に張り付いたその苔の光は、地下迷宮の黄色っぽい色とは違って、ややオレンジがかっていてとても目に優しい。これは真っ暗な地下の癒しスポットになっていたよ。

 グリーンスポットには綺麗な水が湧いているので、いざとなったら泊まる事も出来そうだ。



 そして今、会議室って命名した、お城にある広い部屋に集まった俺達の目の前の机の上には、先行した従魔達が集めてくれた様々な恐竜のジェムが並べられている。

「ううん、これはすごいですねえ。まさかここまでのダンジョンに育っていたとは」

 ランドルさんが、並んだジェムと素材を見て呆れたようなため息を吐く。リナさん一家も揃って苦笑い状態だ。

 何しろ机の上は、超貴重な恐竜のジェムと素材の品評会みたいになっているんだからさ。

 トリケラトプスやステゴザウルスをはじめ、様々な草食恐竜だけでなく、ヴェロキラプトルやディノニクスにメガロサウルス、アロサウルスにタルボサウルスって言われたらもう笑いしか出ない。それ全部肉食恐竜じゃん。

 そしてまさかの絶対王者のティラノサウルスのジェムまであったんだから、まあこの反応は当然だよな。

「ううん、しかも絶対王者のジェムがここにあるって事は、従魔達だけで倒したって事だよなあ」

 感心したような俺の言葉に、セーブルとティグが揃ってドヤ顔になる。

 なるほど、絶対王者はお前らの担当か。まあ、それなら納得だよ。

「ううん、しかしトライロバイトしか出なかった一階層より下へ行くなら、俺は出来れば装備が全部整ってからの方が良いなあ」

 肉食恐竜とガチでやりあう度胸は俺には無い。ちなみに、トリケラトプスやステゴザウルスともタイマン張れる気がしないよ。

「まあ、急ぐ必要はないんだから、それでもいいんじゃあないか? それにたまには郊外へも従魔達を狩りの為にも連れて行ってやらないと駄目だしな」

 笑ったギイの言葉に、俺も苦笑いしながら頷いたよ。



 何でも、以前言ってた鉱山の奥地にいる岩豚ってのがそろそろいい感じに脂が乗っているらしい。なので、セーブルやヤミー達が行く気満々になってくれてるんだよ。

 とは言え、従魔達だけで街から狩りに行かせるわけにはいかないから、俺達も途中までは一緒に行かないといけない。

 なので郊外へ出るなら俺達もそれなりの冬装備にしないと、いくらマックスの上に乗ってるって言っても冗談抜きでいつもの服にマントだけでは寒すぎて凍えてしまうよ。

 一応、雪用の靴を買った時に、冬装備の服も一通りは購入済みだ。

 だけど、とにかく防寒が主目的なので中側が毛皮でモコモコの分厚いズボンとか、ズボンの中に履く冬用の分厚いウール製のアンダーウエアなどなど。確かに暖かいのは良いんだけど、全体的に着心地はあまり良くはない。どれもそれなりに分厚いから、体の動きがかなり制限されるレベルなんだよなあ。

 なので、今は普段着ている厚手のシャツを重ね着して防寒着がわりにしたりしている。まあ室内なら、これでもなんとか大丈夫だよ。

 着ていると体温で暖かくなる某ヒートテックとかが欲しいと本気で思ったけど、これは間違ってないよな。

 あれとか、フリースとかって軽くて本当に暖かかったよなあ。まあこっちの世界にはそんな物は無いから仕方がないんだけどね。

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