表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

謎が身近におちていましたが?


スピーカーからチャイムのメロディーが流れた。

「じゃな、親友、鍵は宜しく!退部先輩、お先ぃ〜」

練習を終えると、着替えも片付けもしないで中男が、ぬるりと消えた。

「また逃げられたぁ〜!苦手、中男先輩捕まえろよ!」

「だから、あれは刑法上、違反には成りませんから、無理ですって、何回言った?」

「だから、何だよそれぇ〜」

苦手の言葉に、親友が肩を落とした。

「親友ばっかり、負担になるから、僕らも交代で鍵当番をしよう」

一名が言った。

「良いな。月曜日は親友と苦手、火曜日は親友と公男、水曜日は中男と親友、木曜日は親友と不断、金曜日は親友と一名だ。親友が来れない時は俺が入る。もし土日に有るなら雁にだな、縄を付けてでも中男にやらせる。中男以外はあくまでも手伝いだぞ、責任者は部長の中男、副部長の親友だ。部長の中男があれだから結局親友には負担が残るな。すまんな」

ジャージ姿の退部がそう言って、5人を見回した。

「今日の鍵当番は僕とだね」

一名が親友に言った。

「よろしく」

ニパッと親友が笑った。

「部室を開けなければ鍵当番無しだからな。開けたら、使わなくても鍵は確かめて帰るんだ、体育館の鍵はうちだけが体育館使う時か、うちが最後に出る時だけだな。部室、体育館どっちの鍵も、職員室か守衛さんに返せ。これは昨日までのも親友がやってたからわかるだろうけどな」

「何でも聞けや」

親友は、腰に手を当て胸を張った。

「でだ、話は代わるが、先週注文した、ユニホームと装備の一式、来週月曜日に届くから、引き落としが出来るようにな」

退部が、もう一度5人を見回し言った。

『はい』

後輩の返事に無言で頷く退部は、いつの間にか着替え終わって、制服姿に成っていた。

「じゃ、また月曜日にな」

『お疲れ様でした』

階段を降りながらひらひら手を振る退部に、後輩が声を揃えた。

「退部先輩、話を始めた時はジャージだったよな?」

公男が呟く。

「あれは、謎だよ」

苦手も首をひねった。

しばらくして、5人は片付けと着替えを終えた。

「To Release The Soundproofed Virtual Wall」

苦手が、力ある言葉を放つと、体育館のホールやステージを使っていた、生徒のざわめきが聞こえ始めた。

「なあ、何か食って帰るかぁ?」

部室の鍵をチリチリさせながら、階段を降りながら、親友が皆に声をかけた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ