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かなしくなるほど美しい一夜

青空みあげて

 泣いてる子供


 雲にたずねた

 雲はなにもこたえない


 鳥にたずねた

 鳥はただただ鳴くばかり


 子供にたずねた

 子供はこたえを知っている


 知っているけどこたえない

 それが自然なことだから


 本当の心を 言葉にしてくれたのは あの人だけだった

 だからホントはいつだっていっしょにいたかった

 私はただの子供で自分が何を持っていて

 何を持っていないのかさえわからなかった

 よあそびもおしえてもらったけれど

 そしたらますます子供になった

 まるでドラキュラ伯爵みたい

 いろんな人をとりこにしてよろこんでるのねって

 君だけは違うといってくれても

 ほんきになんかしないよ

 ほんのちょっとうれしいだけ

 「太陽のお姫さま

  おむかえにまいりましたぞ」

 っておちゃらけてお姫さまだっこで

 さらっていってくれた時はさすがに

 捧げてもいいっておもったけど

 ふたりしていたことといえば

 お酒の飲ませあいだった


 ひとすじのかげりもない 笑顔をみせてあげられて?

 かなしくなるほど美しい一夜


 あくる日 もういなかった

 なんでもとっても綺麗な女の人と

 いっしょに旅立ったとか

 

 いけすかない女だったっていうじゃない

 きっと同性にきらわれるタイプね

 私といっしょの方がぜったいしあわせだよ

 バカね

 でもね

 いつでも帰ってきていいよ

 ひとりでも ふたりでも

 そしたら お酒を飲むのだけは

 つきあったげる

 あなたに教えてもらった

 その時もまた夜が白んでも

 空の名前を忘れても



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