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ひとつ星のように

私がただのひとりの女だとわからせるのに

なぜ こんなに言葉が必要なの


ようやく現実と闘うことになったあなたは

私の信者? ていうの?

なんかにならなくてホントウによかった


私の言葉が あなたのか細い胸の水面を波立たせたというなら

おなじような切ないおもいをした過去があったからじゃないかな

それほど深刻じゃあなかったけれど


おそらく

人を信じるなんて

しなくていいくらい

あまあい切なさだったのかもしれない

だからあなたが ちょっと怖かった

そんなに無垢に信じちゃダメだよって

どれほどの 知るかぎりのトラップをしかけたけれど

まるで効果なしでね


信心じゃないんだ女性同士でも恋心だと

信じ込ませるのに

もちあわせている数少ないテクニックを駆使した

少しは好ましいところもあったので

嫌嫌ばかりじゃなかったけどさ


仰ぎ見たとき

あなたは何を求めた?

なにひとつままにならない自分から

逃げようとしなかった?

星は必ずあるものなのに

その真実より みえない事実に負けてなかった?

それほどのおもいをしたのなら

私などを信じることは おやめなさい

そんな心もう意味がないって


あなたはどうして

自分に星がみえないか

わかっていないと思う


それはあなたにとって星はみるものじゃない

星はなるものだから

かつての あなたの 教祖様が 最後のよげんをしてあげるね?


キットアナタハ強ク輝ク星ニナル


だからもう行きなさい

真実と偽りと情愛と憎しみと成功と妬みに

満ち溢れた アスファルトに横たわった世界へ 闘う為に


 あなたは刃向かえ

 私は今も躓いたまま

 痛みは知らない

 悲しみも知らない

 そういい張って

 もう諦めても良いだろう、ね?

 でもだから あなたは いつまでも 変わることなく……


星はいつまでも星でいて

ずっと ずっと おぼえているから

あなたがいつかは 流れたあとも

きっと 死ぬまで おぼえているから










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