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猫耳軍師の桂花

それは一刀が華琳達と出会ってから二週間が経過した時のことだった。


一刀「華琳ったら『これから出撃するから食料の報告書を受け取りに行きなさい』だって、まぁショーの方休みだし、引き受けた俺も俺なんだけど… 」


だが歩いてすぐに一刀はある問題に気づいてしまった。


それは…


一刀「俺、食料の監督官が誰なのか知らないんだった!? 」


そう、華琳からその事を聞き忘れた一刀


今さら監督官が誰だなんて華琳に聞けば無駄な時間と言われてお仕置きされる確率がある。


一刀「まぁ、いけばそれらしい人がいるかもだし、わかるかもしれないな 」


そういうことに頼る一刀


だがいざ着いてみると


バァンッ!!


一刀「うわっ!?思ったより人が大勢いる!? 」


現場は一刀の予想を越えていたのだった。


一刀「一人一人聞くと時間がかかって華琳の機嫌を損ねるかもしれない。こうなったら運に任せて… 」


スッ!


一刀「誰に聞こうかな天の神様の言う通り… 」


スッ!スッ!スッ!


安直だが神任せで聞いてみる人を決める一刀


そして選ばれた人物は…


ビシッ!


一刀「あの子か 」


一刀が選んだのは猫耳フードを被った小柄な女の子であった。


見るからに監督官の雰囲気とは違うと思いながらも運に任せ


一刀「ちょっとすいません 」


聞いてみる一刀であったが


?「・・・ 」


女の子は一刀の言葉を聞くどころかこっちの方を向いてもくれない


一刀「聞こえてないのかな?ちょっとすいません(少し大声)!! 」


キィンッ!!


今度は少し大きめな声で話す一刀であったが


?「・・・ 」


女の子はこれでも聞いてくれない


一刀「よし、それならば… 」


スッ!


一刀は大きなメガホンを取り出した。


実はこのメガホン。ただのメガホンではなく、特定の向けられた人のみに聞こえるマジックアイテム『シャウトメガホン』である。欠点は声の調節ができない


そして


スゥッ!!


一刀「ちょっとすいませんーっ!!(かなり大声) 」


キィーーンッ!!


メガホンを使い、今度はかなりの大声で叫ぶ一刀


この大声はメガホンを向けられている猫耳フードの女の子にしか聞こえない


すると


?「さっきからうっさいわね!!そんな大きな声で叫ばなくても聞こえてるわよ!! 」


ようやく猫耳フードの女の子が反応してくれた。


一刀「聞こえてるなら返事してくれたらいいのに 」


?「は?何で私が男なんかに返事をしなくちゃいけないのよ! 」


少々無茶苦茶である。


一刀「まぁいいや、君は監督官の人? 」


?「そうだけど私に何か用なの?つまらない用件だったら宦官(かんがん)送りにするからね 」


意外と一刀の運は強かったらしい


ちなみに宦官とはチ〇コを切られた者を意味する。


一刀「華琳からの命で食料の報告書を受け取りに来たんだけど 」


一刀がそう言うと


?「ちょっと待ちなさいよ!?どうしてあんたが曹操様の真名を言ってるのよ!? 」


一刀「何でって?そりゃ真名を呼ぶことを許可されたからさ 」


?「嘘!?優秀な私ですら真名を呼ぶことを許可されてないのに!?こいつなんかに許可するだなんて!? 」


相当なショックを受けたようだ。


一刀「まぁとにかく、これが報告書だな、確かに受け取ったよ 」


パシッ!!


一刀は女の子がショックを受けている間に報告書をもらう一刀であった。


そして


一刀「待たせたな華琳 」


一刀が華琳の元に向かうと


華琳「遅かったじゃない一刀、報告書は受け取ったの? 」


一刀「あぁ確かに 」


スッ!


女の子から受け取った(?)報告書を華琳に渡す一刀


華琳「どれどれ… 」


報告書を受け取った華琳が早速見てみると


華琳「んっ! 」


報告書を読み、顔があきらかに『おかしい』と思うような表情をする華琳


そして


華琳「秋蘭、ここの監督官は誰なの? 」


秋蘭「ハッ!数週間前に必ず役に立ちますと申していた新人です 」


華琳「そう。ならすぐに監督官をここに連れてきなさい! 」


秋蘭「ハッ! 」


華琳からの命を受け、この場を離れる秋蘭


春蘭「なぁ北郷、何で華琳様はあんなに怒っているのだ?貴様は報告書を見たのだろう 」


一刀「確かに見たけど、この世界の字はまだ勉強中だから詳しいことはわからないさ 」


それから少しして


秋蘭「華琳様、監督官を連れてきました 」


秋蘭が監督官である猫耳フードの女の子を連れてきた。


華琳「ありがとう。そこの監督官!名を名乗りなさい! 」


華琳が監督官の女の子に名を言うよう言うと


荀イク「荀イク文若(じゅんいく・ぶんじゃく)と申します。曹操様、私に何かご用でしょうか? 」


※ちなみにイクが片仮名なのは作者のケータイでは検索できない漢字だからです。


華琳に名を名乗る女の子


すると


華琳「この数値は何なのかしら?予定の半分しか食料がないのだけれど! 」


実は華琳が読んだ荀イクが書いた報告書、食料が予定の半分の数量しか書かれてないのだ。


それは華琳も怒るはずである。


そして華琳の問いに対して荀イクは


荀イク「答えは簡単です曹操様、まず始めに食料の量を少なくすることにより進行が早まります。次に曹操軍の戦力からして戦いは数日で済むと考えた結果、量を半分にしました 」


確かに荀イクの言葉は当たっているかもしれない


それを聞いた華琳は


華琳「成程、荀イクはなかなかの頭脳の持ち主のようね食料監督官にしておくには勿体ないわ 」


スッ!


華琳は荀イクによると


華琳「荀イク、あなたを筆頭軍師に任命するわ。私の元で働きなさい 」


荀イク「わ…私が曹操様の元で軍師を!?光栄でございます! 」


華琳「私の元に来るのだから華琳でいいわよ 」


桂花「わかりました華琳様!でしたら私も真名の桂花(けいふぁ)を預けます! 」


こうして華琳の軍に新しく軍師・荀イクこと桂花が入ったのだが


華琳「そうそう。ここにいる私の部下達にも真名を預けなさい 」


桂花「はい!かしこまり… 」


だがここで桂花は気づいた。


この場にいるのは春蘭、秋蘭


そして一刀がいたことを!!


桂花「げっ!? 」


一刀「げっ!?って何だよ!! 」


桂花「何であんたまでいるのよ!! 」


男嫌いな桂花は一刀に真名を預けるのを拒否ろうと思うが華琳から命じられたため仕方なく預けるのだった。


桂花「ちょっと、私の真名を呼んだら殺すからね 」


一刀「何でだよ!! 」


一刀のマジックアイテム


・シャウトメガホン


メガホンが向けられた人のみに大声が聞こえるアイテム。欠点は声の調節ができないためボリューム調節が難しい

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