華琳との出会い
三話目にしてようやくメインヒロイン本格登場です
謎の世界に飛ばされ、一刀は三人組の賊と遭遇する。
最初は大人しくしていた一刀であったが、賊達が一刀が大事にしていたペンダントに触れた瞬間、一刀は豹変し、賊達に襲いかかるが呪印であるペンタゴンが発動してしまい、苦しんだ一刀は窮地に陥ってしまう。
そんな一刀を救ったのは水色の髪で白い服を着た女と眼鏡をかけた真面目そうな感じの女と頭に妙な人形を乗せた小柄な女の子であった。
小柄な女の子「おやおや、どうやら頭痛のようですねぇ、稟ちゃん、頭痛薬とか持ってましたっけ? 」
眼鏡女「残念ながら持っていませんね 」
一刀「(誰なんだこの人達は!?) 」
ペンタゴンによる頭痛に苦しみながらも一刀はその事を気にしていた。
するとそこへ
白い服の女「ふぅ、やれやれ 」
賊達を追っていた白い服を着た女が戻ってきた。
小柄な女の子「星ちゃん、どうでしたか? 」
星(白い服の女)「すまぬ、逃げられてしまった 」
眼鏡女「あなたが逃げられてしまうだなんて珍しいですね星 」
星「同じ足数なら負けはせぬのだが、待機させていたのか奴らは馬に乗ってしまってな 」
小柄な女の子「成程〜、それならいくら星ちゃんでも逃げられてしまうわけですね 」
星「まったくだ風 」
どうやら名前らしきものを言っていると察した一刀は
一刀「その、助けてくれてありがとう風… 」
小柄な女の子に対してそう言った瞬間!
三人『! 』
シュバァッ!!
一刀「おわっ!? 」
星「お主、命が惜しくはないようだな! 」
いきなり星が一刀目掛けて槍を繰り出した。
一刀「な…何するんだよ一体!? 」
星「とぼけるな!!風の真名を許可なく言って命が惜しくはないようだな!! 」
どういうこと?
と、?を浮かべる一刀であったが
風と眼鏡をかけた女を見てみると
眼鏡女「な…何と卑劣な!? 」
風「し…知らないお兄さんに真名を呼ばれるだなんて!? 」
一刀「は? 」
一刀は未だに訳がわからなかった。
すると
星「ハァッ!! 」
ブォンッ!!
一刀「うおっ!? 」
星が再び一刀目掛けて攻撃を繰り出してきた。
星「どうやら貴様を助ける必要がなかったようだな 」
ブォンッブォンッ!!
一刀目掛けて槍を繰り出す星だが
一刀「よっ!ほっ! 」
サッサッサッ!
一刀は星の攻撃をまるで見えているかのようにかわしていた。
星「(信じられん!?我が槍をかわすものがいるだなんて!?) 」
星すらも目の前で起きていることが信じられなかった。
そして
スッ!
一刀「そいやっ! 」
ブォンッ!!
一刀が背中に背負っている鎖が巻かれた剣を振るった瞬間!
ガキィンッ!!
星「なっ!? 」
星の槍は弾かれ、星は丸腰になってしまった。
眼鏡女「星!? 」
風「星ちゃん!? 」
星「くっ!? 」
このままでは一刀の一撃を食らってしまう
星がそう覚悟したその時!
バッ!
一刀「ごめんなさい!! 」
三人『えっ!? 』
一刀はその場で土下座した。
一刀「俺が何をしたかは未だにわからないけどとりあえず俺が悪いようだからごめんなさい!! 」
三人に対して謝る一刀
これにはさすがの三人も
星「ま…まぁ謝罪してくれるのならな 」
眼鏡女「どうやら本当に知らないようですし 」
風「風も許してあげるのですよ 」
一刀を許すのだった。
そしてその後、三人は一刀に真名というものの説明を行うのだった。
真名、それは神聖的な名前であり、本人の許可なく言えば首を切り落とされても文句は言えない
一刀「成程ね、それじゃあ真名ってのが言えないのならどう呼んだらいいの? 」
一刀が聞いてみると
風「そうですね〜。私は程立とお呼びください 」
眼鏡女「今は戯志才と名乗っています 」
程立ちゃんはともかく、今は戯志才と名乗っているだなんて明らかに偽名だろうと感じる一刀であった。
そして最後に星という人物の呼び方を聞こうとしたその時
星「むっ!大勢の馬の足音が聞こえる。これはもしや陳留の刺史殿が来たのかもしれぬな 」
一刀「陳留?しし? 」
聞いたことのない言葉に?を浮かべる一刀
戯志才「刺史殿が来たとなると、ここでもたもたしているわけにはいかないですね 」
風「ではではお兄さん、さよならなのです 」
サッ!
三人は一刀を置いて去ろうとする
一刀「ちょ…ちょっと待って!?俺も一緒に… 」
ついていこうとする一刀であったが
?「そこの者、止まりなさい! 」
ビビンッ!!
誰かの叫び声が聞こえ、動いてはいけないと思い、その場で止まる一刀であった。
一刀「(今度は誰が出てくるってんだ!?) 」
もはや誰が来ようとも驚くつもりはない一刀
そんな一刀の前に現れたのは
ザッザッザッ!!
まず同じ鎧を着た多くの兵士達が現れ
ザッ!
その次に現れたのは中華風な服を着た黒髪ロングの女と同じく中華風な服を着た水色の髪をした女が現れ
最後に
バァンッ!!
金髪ツインテールの女の子が現れたのだった。
一刀「(この人達、何者?) 」
今日で何回思ったのかわからない疑問を再び思う一刀
すると
黒髪ロング「やい貴様!早く出せ!! 」
一刀「は? 」
黒髪ロングの女がいきなり一刀に対して出せといってきた。
一刀「出せって、一体何を? 」
黒髪ロング「とぼける気か!!貴様が持っているのだろう!! 」
ぐいっ!!
一刀「うおっ!? 」
黒髪ロングの女は一刀の胸ぐらを引っ張った。
水色の髪の女「姉者、いろいろと飛ばしすぎだ。それではよくわからぬだろう 」
黒髪ロングの女に向かって姉者と呼ぶ水色の髪をした女
どうやら姉妹らしい
黒髪ロング「しかし秋蘭!こいつが盗んだに違いない!! 」
秋蘭というのは恐らく真名であろう
秋蘭「姉者、そいつの顔をよく見てみろ。目撃情報とは全然違う顔ではないか 」
黒髪ロング「なにっ!? 」
じーっ…
秋蘭という女に言われ、姉者である黒髪ロングの女は一刀の顔を見つめると
黒髪ロング「ほ…本当だ!?全く違う!?それに確か盗んだ賊は三人組のはずだ!? 」
今頃気付いたのか…
黒髪ロング「さては貴様!四人目の賊だな!!仲間はどこへ行った!! 」
何でそうなるの!?
このまま無限ループかと思ったら
金髪ツインテール「春蘭、その男を離してやりなさい 」
黒髪ロングの女である春蘭に命じたのは金髪ツインテールの女の子であった。
春蘭「華琳様!?しかし… 」
一刀が賊だと信じる春蘭は離したくなかったが
華琳「私に逆らう気? 」
ジロリッ!
春蘭「うっ!? 」
ドサッ!!
金髪ツインテールの女の子、華琳の睨みにより春蘭は一刀を手放した。
一刀「ゲホゲホホッ!? 」
さっきまで胸ぐらを引っ張られていたためか息が苦しい一刀
そんな一刀へ
華琳「ちょっとあなた、二三聞きたいことがあるから場所を変えましょうか 」
一刀「あ…あぁ 」
一刀に質問をするため、荒野から移動する一行であった。
そしてこれが後に
戦いを楽しませる男と
寂しがりやの覇王と呼ばれる女の子の最初の出会いであった。