孫策との対峙
大陸の各地にて黄巾党が暴れまくるなか
陳留にて黄巾党が発見され、春蘭と季衣が向かうも黄巾党の罠に嵌まり、罠に気づいた一刀が急いで向かうも間に合わず、春蘭達は呉の領地へと無断で入ってしまい孫策と対峙するのだった。
孫策「あんた達、軍を率いてやって来たってことは、侵略しに来たと見ていいのかしらね 」
季衣「春蘭様… 」
春蘭「ぐぬぬっ…!? 」
本当は黄巾党を追いかけていたらいつの間にか呉に入ってしまっただけなのだが信じてもらえるかどうかわからない
このままでは呉と戦争になってしまうと思われたその時!
一刀「いやぁ、見つけましたよ陳留軍の皆さん 」
バンッ!!
ステージ衣装を着た一刀がこの場に現れた。
孫策「そこのもの!一体何か用なの! 」
孫策が現れた一刀に対して聞くと
一刀「いやぁすみません。自分はちょっと旅先で奇術をやっているものなのですがこの辺には賊が出るとかで偶然出会った陳留軍の方々に護衛を頼んでいたんですよ。ですよねっ! 」
スッ!
一刀は春蘭達の方を見るが
春蘭「は?お前はさっきから何を言ってるんだ? 」
KY(空気が読めない)な春蘭は状況を理解してくれなかった。
春蘭「何をさっきから他人のように話して… 」
これ以上、春蘭が話して関係がバレないために
バンッ!!
春蘭「むぐっ!? 」
一刀は春蘭の口を塞いだ。
そして一刀は季衣に
一刀「(季衣、春蘭の口を押さえててくれ!) 」
咄嗟にそう伝えると
季衣「(わかったよ兄ちゃん) 」
パッ!
春蘭「むぐぐっ!? 」
春蘭と違って少しは空気が読める季衣は一刀の指示通りに春蘭の口を塞ぐのだった。
一刀「それでは、私達はこの辺で… 」
スッ…
そして一刀達はそのまま去ろうとするが
孫策「ちょっと待ちなさい! 」
孫策に止められてしまった。
すると
孫策「あなた奇術とかいうことができるらしいじゃない。どんなものなのか知りたいし、退屈してたからちょっと見せてよ 」
奇術を見せてくれと言う孫策
もし一刀が言ったのがはったりならばすぐにバレていたのだろうが
一刀「かしこまりました 」
一刀が奇術を使えることは嘘ではなかった。
そして
一刀「レディース&ジェントルメン! 」
孫策「は?れでぃーす?あんど?じぇんとるめん? 」
いつもショーでやっているようなテンションで開始する一刀
一刀「今日は手持ちの道具が少ないため簡単なのをやりましょう 」
スッ!
一刀は懐からトランプを取り出すと
一刀「孫策さん、この札の中から一枚選んでください 」
孫策「え…えぇ 」
スッ!
一刀に言われ、トランプを一枚引く孫策
一刀「引いた札をちゃんと覚えていてくださいね 」
孫策「わかったわ 」
スッ!
孫策が選んだトランプを山札に戻す一刀
ちなみに選んだトランプはダイヤのクイーンである。
そして
一刀「シャッフルタイム!! 」
ジャララーッ!!
物凄い早さでトランプをシャッフルしまくる一刀
季衣「(兄ちゃんすごい!?) 」
孫策「(何なの一体!?) 」
そのシャッフルは見るものを驚かせた。
そして
バッ!
一刀「孫策さん、あなたが選んだのは… 」
スッ…
一刀「この札ですね! 」
バァンッ!!
孫策「うそっ!? 」
一刀は見事、孫策が選んだダイヤのクイーンを引き当てたのだが
種明かしすると誰でもできる簡単なトリックである。
実はこのトランプ。最初から短い方の片側に見た目がわからないほどだが少し長めに作られている。
選ばれたトランプを逆位置に戻すことによっていくらシャッフルしても選ばれたトランプがわかるようになっているのだ。
一刀「それでは私達はこの辺で、シーユーアゲイン(また逢いましょう)! 」
サッ!
これ以上何かと言われる前に撤退していく一刀達
だが一刀は自分でも知らないうちに小さなミスをおかしていた。
孫策「ねぇあなた、気づいてた? 」
呉軍兵士「何がでございますか? 」
孫策「さっきの奇術の男、会ったこともない私を孫策だと言い当てたのよ 」
確かに一刀が現れた時に孫策は名前を言っていない
そして孫策の名を知るのは一般人には不可能である。
孫策「となるとあの男も陳留軍の一員って訳ね。まぁ私を楽しませてくれたし、今日のところは多めに見てあげるわ 」
スッ!
そう言うと孫策は軍を率いてこの場から去るのだった。
一方
春蘭「北郷ーっ!!よくもいきなり私の口を塞いでくれたな!びっくりするではないかーっ!! 」
一刀「あのまま話してたら大変なことになっていただろ!? 」
春蘭「問答無用!大人しく斬られろ!! 」
一刀は春蘭に追いかけまわされたという




