黄巾党、始動!!
新章突入!
一刀がこの世界に来てから早くも一ヶ月近い月日が経過していた。
だが大陸ではある問題が発生していたのである。
それは…
桂花「報告です華琳様、また近くの村で頭に黄色の頭巾を巻いた集団が暴れているそうです 」
華琳「またなの、もう頭にくるわ 」
最近近くの村にて頭に黄色の頭巾を巻いた集団が現れるという事件が多発していた。
それはさすがの華琳も頭にくるほどである。
奴らの一人を捕らえて尋問するも、捕らわれた捕虜は決して口を割らず、あげくの果てにそのまま自害するという正体不明の謎の集団であった。
もちろんこれは大陸の各地で発生しており、別に陳留だけで起こっているわけではない
そして陳留の首脳陣で軍議を開いていると
一刀「頭に黄色の頭巾を巻いた集団、名付けるなら黄巾党ってとこだな 」
一刀が何やら言うと
華琳「一刀、あなた奴らについて何か知ってるの? 」
一刀「俺の知ってる歴史に似たような集団がいるだけだよ 」
華琳「成程、とりあえず奴らの名前はそれにしときましょう 」
未来を教えることは華琳に禁じられているため詳しく話さない一刀
とはいっても、一刀も黄巾党については名前くらいしか知らないのだが
そして続けて軍議を開いていると
バタンッ!!
兵士「曹操様、緊急の報告がございます!! 」
一人の兵士が慌てた感じで飛び込んできた。
春蘭「貴様ぁっ!!一般兵が軍議の場に飛び込んでくるとは何事かぁ!! 」
ぐいっ!!
兵士「く…苦しいです!? 」
だが彼はいきなり入ってきたため、春蘭に首を絞められてしまった。
一刀「落ち着け春蘭!? 」
秋蘭「そうだぞ姉者、それ以上絞めたらそいつが死んでしまう!? 」
春蘭「おっと!そうであったな 」
パッ!
兵士「ゲホホッ!? 」
一刀と秋蘭のおかげで何とか命が助かった名も無き兵士Aであった。
華琳「それで、そんなに慌てて何か用なの? 」
兵士「ハッ!ご報告申し上げます! 」
そして兵士は告げる。
兵士「黄色の頭巾を巻いた集団が見えたとのことです! 」
バァンッ!!
再び黄巾党が現れたのだ。
春蘭「おのれ!懲りもせずに再び現れたな!華琳様、出撃命令をお出しください。私が奴らをまとめて始末してあげます! 」
季衣「春蘭様、ボクも一緒に行きます! 」
春蘭が出陣の名乗りをあげ、季衣も共についていくと言うと
華琳「わかったわ。春蘭、副将に季衣を連れて奴らを討伐しに行きなさい! 」
春蘭「ハッ! 」
華琳は春蘭に出撃命令を出したのだった。
だがこれがきっかけとなって、後に大変なことが起きるということをこの時点では誰も知らなかった。
そして
春蘭「うぉーっ!!貴様ら、待たんかーっ!! 」
ドドドォーッ!!
うぉーっ!!
春蘭を筆頭にした陳留軍は瞬く間に黄巾党を追いかけていった。
一刀「相変わらず春蘭の迫力はすごいな!?だけど奴ら全員駆逐しちゃわないか心配になってくるぜ 」
華琳「副官に季衣がついているとはいえ、二人とも似た者同士だから心配ね 」
双眼鏡で春蘭の様子を見ていた一刀は春蘭よりも生き残らせておく捕虜の心配をするのであった。
すると
一刀「あれっ?確かあの方向は… 」
華琳「どうしたの一刀? 」
双眼鏡で見ていた一刀は何やらおかしいことに気づくと
一刀「まずい!?華琳、ちょっと春蘭を止めてくるぜ!! 」
ぽいっ!
スッ!
双眼鏡を投げ捨て、ブーストローラーに履き替えた一刀は
ぐいっ!!
ブルルゥンッ!!
華琳「ちょっと一刀!? 」
華琳が止めるのも聞かずに春蘭を追いかけるのだった。
華琳「まったく、帰ったら一刀にはお仕置きが必要なようね。一体何を見たっていうのよ… 」
スッ!
華琳は一刀が投げ捨てた双眼鏡を使って春蘭が向かっている方向を見てみると
華琳「!?。成程、お仕置きは無しにしてあげるからなるべく間に合いなさいよ一刀 」
一刀が向かっていった理由を察する華琳であった。
一方
春蘭「敵はただ逃げるだけの集団だ!我らが本気で襲いかかれば怖いものはない! 」
うぉーっ!!
春蘭達から逃げる黄巾党を追いかける春蘭達
だが、黄巾党はただ逃げているわけではなかった。
黄巾党兵士「隊長、もうそろそろですね 」
黄巾党部隊長「あぁ、お前ら、打ち合わせ通りにやるぜ! 」
ダダッ!!
春蘭「おっ!奴ら急に速度を上げてきたな。我々から逃げ切れるとでも思っているのか!こうなったら地の果てまででも追いかけてやる!! 」
ダダッ!!
速度を上げた黄巾党に対して自分達も速度を上げる春蘭達
だが
季衣「春蘭様、奴らの姿が消えました! 」
春蘭「何だと!? 」
突然先程まで追いかけていた黄巾党の姿が消えたのだった。
春蘭「馬鹿な!北郷のように奇術とやらを使ったわけではあるまいし、奴らはどこへ消えたんだ? 」
春蘭が消えた黄巾党を探していると
?「そこの者達、武器を捨てなさい!! 」
突然誰かの声が響き渡った!
春蘭「そこの者達だと!我らを陳留軍と知って聞いているのか! 」
春蘭が声をかけてきた者に向かって叫ぶと
?「陳留?あぁ、あの曹操とかいうものが治めている国だったわね。だけどもここじゃ曹操の名前を出したところで意味はないわよ 」
春蘭「何だとぉっ!! 」
?「だってここは… 」
孫策「この孫策が治める呉の領地なんだもの 」
バァンッ!!
春蘭「ご…呉だとぉ!? 」
そう。ここは呉が治める領地である
黄巾党達はただ逃げていたわけではなく、春蘭達を引き付けて孫策と鉢合わせようとしたのだった。
ブルルゥンッ!!
一刀「桂花から散々『ここから先は孫策が治めている領地よ。いい、あんたが指一本でも領地に入ったら華琳様に迷惑がかかるんだから注意なさい!! 』と言われていたからな、間に合ってくれよ!? 」
暁にて投稿中の小説も徐々に更新していきます




