第五十話 戦神の太刀〜我は強敵を求む〜
今回は文字数少ないです、すいません!
「くそ……バーサーカーの仇め!」
闇の剣を構えて、相手を見据える。顔は笑っているのに殺気を消すことはない。なんて奴……
「先に仕掛けてきたあいつが悪い」
そういいながらこちらへ近づいてくる。もちろん、大剣ガリオンを抜いたままだ。
「ふん、戦いに悪いも何もありゃしないわよ。強い奴だけが勝つ、それが戦いってものでしょう?」
「へぇ〜、よくわかってんじゃねえか。なら、さっきのバーサーカーとやらは俺より弱かった。それでいいんだろう?」
「…………っ、否定はできないわ。だけどね、私の使い魔を殺した罪は重いわ!」
闇の剣に魔力を込める。正直なところ、戦うのは限界だが人間相手なら勝てる。その自信があった。バーサーカーには悪いが、油断をしていたとしか言えない。なにせ、今目の前にいるテイルという男は魔力が普通の人並みにしかないからだ。
「やれやれ、逆恨みかよ。感心しないぜ、そういうの。まあ、俺も言えた義理じゃないがな」
そういって、腰を低く落とし大剣ガリオンを地面すれすれにつけて構える。息を深く吐き、そして吸う。
「…………どういう意味よ」
テイルが構えるのを見て、ミルテリスも闇の剣を顔の所まで持っていき水平に構える。
ミルテリスの問いに、テイルはにやっと笑った。
「俺が今からやるのも逆恨みのようなものだからな!」
「ふん!人間風情が、精霊である私に勝てると思わないことね!」
両雄の刃が激突した。