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第四話 休息

 暖炉の中で、熱された小枝がはじけ飛ぶ。レイオスはその光景をじっと見つめていた。


 『レイオス、娘の具合は大丈夫か?』


 森から帰ってきたレムエムが、自分専用のソファーに座りながら話しかけてきた。初めの頃は、なんだかんだ言っていたが、やはり根が良いせいか、ラピスの事を心配しているらしい。


 「腕を折っているだけだから、たいした問題じゃないだろう。明日になれば、俺がかけた回復魔法でくっついているはずだからな」


 そう言うと、レムエムは安心したのかあくびをした。無理もない。今まで、焼けてしまった森を直すために、あちこち走り回っていたのだ。それに、怪物との戦いでかなりの魔力を消耗している。


 『スー、スー。む、だめだ!そ、そこだけは』


 気が付くと、レムエムは寝てしまっていた。相当、疲れていたのだろう。本来、精霊は疲れというものを知らないのだが、魔力を大量に失うと疲れたような現象がおきるといわれている。それと、最後の言葉がとても気になるが、聞くのはよしておこう。

 

 「俺も寝るかな」


 暖炉の火を弱め、天井にかけてあったランプの火を消し、戸がちゃんと閉まっているかどうか確かめ、レムエムに毛布をかけてから自分の部屋に向かう。


 「しかし、あの怪物はなんだったんだ?モンスターにしては魔力を使うし、体は黒いし。あ、黒いは関係ないか」


 まさか、人が作った物とか?・・・・・ありえんな。今の技術で作れるモンスターはたかが知れている。せいぜい、水と土で構成されているモンスター、ツゲイルが限界だろうな。

ちなみに、ツゲイルとはモンスターの中でも最下級に位置するモンスターである。外見は、土の色をしていて一見硬そうに見えるが、実際は柔らかくて、ただ逃げ惑うばかりの雑魚である。


 色々考えているうちに、自分の部屋に着いた。服を着替えて、ベットの中にもぐりこむ。


 「モンスターを初めて(つく)りだしたのは、今から何百年も前、古代ガロリア王国の魔術師、ガロイカが初めてなんだよな」


 古代ガロリア王国とは、今から約1200年前に栄えたといわれる魔術王国である。その頃、ガロリアでは今では禁術とされている命の研究をしていたと本には記されている。命の研究とは、主に、何もない無から命を生みだす方法・生きている人を使って、魔術を行う方法・人とモンスターを組み合わせて新しい人種を生み出そうとする方法などが行われていた。その中でも、王の側近魔術師ガロイカは、人とモンスターを組み合わせる作業の中で面白いものを発見したといわれている。その面白いものとは・・・・・・・・なんだったっけ?


 「やばい、ど忘れしてしまった。・・・・・・・ま、いっか。」


 さすがに、眠くなってきたのか、頭が働かなくなってきた。


 「ま、いまさらそんなこと気にしても仕方ないか。寝よう」


 そう言って、レイオスは眠りについた。


更新、遅れてすいませんでした。今度の第五話からはレイオスとレムエムによる魔法・魔術講座を出したいと思うのでもしよければ見てください。

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