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第四王女と右腕

「素晴らしいカタナだ!」

「そうでしょうそうでしょう!自慢の刀なんですよ!」

「まーた盛り上がってる。」


リンドウとミカは互いの刀を自慢し合っていた。その後ろでギルドマスターが泣いていたのはスルーしておこう。


「にしてもあれっすね。第一王子ろくな事しないっすねぇ…」


第一王子の悪評ばかり人望がないのも頷けるくらい無能、べジテーシャン国の未来はないな。と思っているとルビーが駆け寄ってくる。可愛い娘が自分の為にコーヒーをいれてくれたのだとか。


「ルビーありがとう。」

「はい!」

「もう慣れたか?」

「はい!ウルフ様のおかげです!」

「そうか。父と呼んでいいんだぞ。」

「お、お父様ですか?」

「娘が可愛い。」

「大将の娘ねぇ…」

「ご主人様の娘様ですか!これはめでたい!」

「カタナでも作ろうか?」

「気持ちだけ受け取っておく。」

「お父様。」

「ん?なんだ?」

「言ってみたかっただけです。えへへ…」

「んぐっ…」

「大将気絶しかけないでください。」

「おっとすまん。エルはどうした。」

「そろそろ帰ってくるっす。」

「ただいま戻りました。」

「おっかえり~どうだった?」

「情報によりますと。」

「…なーるほどねぇ。大将朗報っす。」

「なんだ。」

「この国の姫さん来たらしいっす。」

「ほぅ…」

「どうします?」

「やめておけ面倒だ。」

「そーっすね。エルくんごめんなー態々頼んじゃってはいお礼のお駄賃。」

「仕事ですから。」

「真面目だねぇ。」

「お姫様というのは?」

「カミーリア・プラーント王女、このべジテーシャン国第四王女様。」

「偉い方が何故?」

「さぁなぁお偉いさんの考えてることはよく分からん。」

「第一王子よりはマシじゃないか?」

「それもそうっすね~。」

「リンドウさんの持っている刀素晴らしいです!」

「照れちまうな。」

「話変わってる。」

「まあ俺たちには関係の無い話だからな。」

「は、はぁ…」


絶対関係持つよこの人達のことだからとため息をつくエルであった。その予感は的中した。屋敷の前に子供がいた。ここら辺では見かけないドレスを着た女の子が。


「なにか御用でしょうか?」

「お邪魔していいかしら?」

「構いません。ですが散らかしたりしないようお願いします。」

「わかったわ。」


そうして屋敷の中に入らせる何故敬語を使ったのかと言うと相手は第四王女カミーリア・プラーントだからだ。事前にセブン伯爵から手紙が来たので間違いない。ご丁寧に絵まで同封していた。


「なにこれ見たことない…」

「これらは全て(ファンタジアにいる)職人から買い取ったものです。」

「素晴らしい芸術作品だわ…」

「お気に召しましたか?」

「ええ、ええ!素晴らしいわ!」

「ではおひとつお土産に。」

「……いいの?」

「ええ、コレクションにしている訳ではないので。」

「このネックレスいくらしたのかしら?」

「そうですね…大金貨一枚…」

「嘘…この綺麗にカットされたイエローダイヤモンドが?国宝ものよこれ…」

「メイド長。」

「かしこまりました。」


本物のイエローダイヤモンドのネックレスを地下にある宝物庫から持ってきた。


「これが本物のイエローダイヤモンドでございます。」

「え、嘘これ偽物?!」

「本物そっくりでしょう?」

「え、えぇ…驚いたわ。」

「このイエローダイヤモンド貰ってくれませんか?」

「……え。」

「お近付きの印として。」

「よ、よよよよ喜んで。」


動揺するのも無理もないこのイエローダイヤモンドはこの世界何処を探してもない品物なのだから。箱に入ったイエローダイヤモンドのネックレスを大事そうに抱え帰っていく。


「ジョン。」

「了解っす。」


第四王女カミーリアをこっそり護衛するジョンは暗殺者とばったりあってしまう。


「おっ。敵か。」

「何者だ貴様。」

「死ぬんだから知らなくていい。」


魔法で銃を作り出し暗殺者の頭を撃ち抜いた。一瞬の出来事だ。裏路地だったので目撃者はいないだろうなぁと思いつつ護衛を続けたのだった。無事セブン伯爵の屋敷へとたどり着いたことを確認してジョンは豪邸に戻ったのだ。


「戻りやした~。」

「ご苦労。」

「はー疲れたー。」

「ジョンさん嘘は行けません。」

「護衛は疲れるのよ?」

「ジョンさんは強いのですから。」

「人の話聞いてる?いくら強くても疲れる時は疲れるの。」

「そういうものですか。」

「そーそー気配消しながら護衛よ?疲れるっしょ。」

「なるほど。」

「バトルジャンキーだって疲れるよ?」

「マジですか。」

「大マジ。」

「そろそろナナを呼ぶか。」

「ナナさんですか?!」

「姐さん呼ぶってマジっすか!俺死ぬ!!」

「優秀な右腕だからな。ナナ出てこい。」


影から現れたのは黒髪で眼鏡をかけた美しい女性であった。彼女の名はナナ、ウルフの右腕である。


「ナナただいま参上しました。」

「ナナ。この世界でもよろしく頼む。」

「はっ…かしこまりました。」

「大将の信者1号じゃないっすかやーだー。」

「ナナさんお久しぶりです!」

「あら~久しぶりね~、でジョン貴方…またやらかしてないでしょうね。」

「この間賭け事してました。」

「うぉぉぉい!!」

「あらあら…イケない子ねぇ…」

「関節技は勘弁してぇぇぇぇ!!」

「賑やかになったな。」

「そうですね!」

「ジョンさん…〆られてますけど?!」

「いつもの事。」

「いつもやらかしているんですか?!」

「主にギャンブルで。」

「なにをしたらそうなるんですかジョンさん…」

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