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サムライと侍

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「ドワーフのリンドウっていう刀鍛冶がいるらしいっす。」

「リンドウというドワーフが?」

「そーっす。」


ウルフとジョンは夜お酒を飲みながら互いの情報を交換していた。後はこの世界では魔石が必要だという情報も。


「そのドワーフうちで雇わないか?」

「Sランクですぜ?雇えますかね。」

「会ってみないと分からんな。」


そう話しているとメイド長がノックして入ってきた。なにかあったのかとジョンと顔を合わせる。ジョンは何となく察したのか納得した顔をしていた。


「失礼します、リンドウというドワーフが旦那様に会わせて欲しいと…」

「分かった会おう。」

「いいんすか?」

「その代わりジョンも同席させる。」

「……まあいいっすけど。」


客間に入るとそこにいたのはSランクドワーフ、リンドウであった。見た目を言おう…ちょんまげの髪型をしていた。これだけではない戦国武将みたいな鎧を着ていた。


「お主がここの主でござるか。」

「……ああ。」

「癖強っ。」

「お主に聞きたいことがあるでござる!」

「なんだ。」

「その…カタナに興味はござらんか。」

「……あー。結構だ。」

「……そうか…」

「なんで大将に刀を?」

「同士を増やしたくて…」

「なんでそうなった。」

「まあ…俺の同僚に同じやついたな。」

「ああ。ミカか。」

「大将。ミカを呼ぶのは勘弁してくれませんか?」

「すまん呼んだ。」

「えぇぇぇぇ!!!」

「ミカただいま参上しました主様!」


美しい着物と黒髪ポニテをした美人NPCミカだ。彼女は侍という職業を持つ特殊なNPCなのだ。義理堅い性格で…


「むっ、ジョン殿また女子(おなご)を口説きましたな?!」

「待てぇぇぇぇ!!話せば分かる!!」

「切腹!」

「ひぇぇぇぇぇ!!!」

「なんでござるか?!この濃い人物は?!」


人のこと言えるかこのSランクと言う目で見るウルフ。ミカはSランクであるリンドウに目を向ける。


「おやそちらの方は…」

「拙者リンドウと申す。」

「なるほど侍ですか!お手合わせ願いしましょう!」

「いやここで戦うなバトルジャンキー!!」

「むむっでは…何処で?」

「冒険者ギルドにある庭を借りてくるから大人しくしてろよ!!」

「むむっ。分かりました。」


そうして冒険者ギルドで決闘を行うことにウルフは一望出来る場所でルビーと共にいた。


「さてこの世界のSランク…どのような実力者か見させてもらうぞ。」

「ウルフ様このお菓子美味しいです!」

「ルビー後で歯を磨くんだぞ。」

「はい!」


~~~~~~~~~


「両者構え!」

「うむ!」

「…」


一方その頃ジョンは賭け事をしていたおいこらとツッコミたくなったウルフであったが周りがいるので口出し出来なかった。(命掛けてないから大丈夫らしいが?)


「はーい!どっち勝つか賭け事はこっちだぞ!」

「俺はリンドウに賭ける!」

「俺も!」

「あっ俺はあのミカって子で。」

「おっなんでかな?」

「ジョンさんの同僚なんですよね?なら…()()()()()()()じゃないですか?」

「はいー!しゅーりょー!替えっこなし!」

「ジョン!まさかとは思うが!」

「え?同僚にかけましたけど?」

「ずりぃ!!」


周りが騒ぐ中始まる1VS1の戦いが切って下ろされる。


「始め!!」

「ぬぉぉぉ!!」

「……奥義…()()()()!」


一瞬の出来事であったあのSランクであるリンドウが一瞬にして倒されたのだ。唖然とする周り。


「よっしゃー!」

「ああやっぱり。」

「アルクくんやるじゃねぇか!」

「ジョンさんが強いからですよ!」

「そうか?大将程じゃねぇぜ俺は。」

「嘘でしょ?!」

「という訳で俺とアルクくんのだいしょーり!いえーい!」

「くそー!!」

「ジョン狡いぞこら!」

「なはは!!大儲けだぜ!!」


ジョンがバカ騒ぎしているとミカがやってきて手刀を入れる。申し訳なさそうに頭を下げるミカ。


「すみません私のバカ同僚が…」

「いやいやいつもの事だ。」

「これだけバカ騒ぎするの久しぶりだからなー。」

「とはいえ賭け事はいけませんのでこれは回収します。」

「俺の金!!」

「返して行きますので並んでください~。」

「ミカてめぇぇぇぇぇ!!」


ギャーギャー騒ぐ中リンドウは一人ポツンと座り込んでいた。何処かすっきりとした顔でだ。


「リンドウ大丈夫か?」

「ギルドマスター俺はすっきりした。もう演じなくていいんだな。」

「リンドウ…!」

「ギルドマスター俺は引退して鍛冶師に戻ることにする。」

「リンドウそうだな老いた我々では…」

「泣くなギルドマスター…俺はすっきりしたんだ。」

「リンドウ良かったな!」

「ちょっといいかな?」

「ん?おお、お前さん!」

「それは素の口調か?」

「そうだ俺の元の口調だ。」

「なるほど…鍛冶師に戻ると言ったな。」

「ん?そうだが。」

「俺が全面的に支援させて貰おう。」

「…いいのか?」

「その代わりと言ってはなんだが色んな商品を作ってもらうぞ。」

「鍛冶師に戻った俺に任せておけ!」

「リンドウ…良かった良かった…」

「だから泣くなってギルドマスター!」

「泣くわ!今までお前は無理にサムライとして演じ続けていてそのせいで周りから孤立したというのに!全ては!あのドラゴン討伐が原因!あれが原因でリンドウお前は!」

「あれは王子が…」

「第一王子がなんだ全く!全てリンドウのせいにして!許せん!」


語るわ語る、ドラゴン討伐したのは良かったものの被害は拡大して死者が出ていてすべての責任をリンドウのせいにしたことがきっかけで侍を無理に演じていたということ。なんでもドワーフのサムライが大暴れしたと第一王子が町中に言いふらしたことが原因で孤立化したとのこと。


「面倒だなその第一王子。」

「全くだ。」


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