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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

忘れなほらー

きのこ

作者: 忘れな草

 これは俺たち山岳部は日帰りできる県内の山に山登りに行った話だ。

記野古岳(きのこだけ)聞いたことがない山だな」

「部長よくそんな山知っていますね」

「フンス。俺の英知を称えたまえ」

「地図を見て適当にチョイスしただけでしょ」

俺たち山岳部は部員4人の中学の弱小部活だった。 1年生の頃どこかサボれる部活はないかと思い設立したのでした。 だが、サボりすぎて本当に山に登ってこいと先生に怒られて近場の山を登ることにしたのでした。 俺ミツヒデ、ソウタ、キヨミ、イオリの幼なじみ4人でつるんで山岳部にしたのでした。 どうせ近くに山がないし帰宅部とかわらない(部活強制入部しなければならないと校則あり)という理由で作られた部活だった。


 道を歩き駅から30分ほど歩いてようやく山の入り口についたのだった。

「ここの山上るの?」

「標高970mだからたいしたことないと思うよ」

そう、俺たちは山をなめていたのであった。

 登頂後、小さなハイキングコースでつまらないと思いハイキングコースを外れて傾斜でソウタが転倒転落してしまったのだ。 傾斜がきつくない道を探して傾斜の下に転落した聡太を探すと……。 ソウタは辺り一面に黄色いキノコが群生しているところに木によりかかっていたのだった。

「ソウタ無事か?」

「ああ、なんとかな。 足くじいちゃったよ」

「ソウタ君。くじいた以外けがはない?」

「しかし、見事にキノコがたくさんあるわね」 

「キヨミはこのキノコ知っているの?」

「知らないわよ」

「じゃあ、知らないキノコは触らない方いいわよ」

「イオリは心配性ね」

 4人はソウタの足の状態が落ち着くのを確認してなんとか下山して帰路についたのであった。


 翌日の学校で、ソウタとキヨミが欠席したのであった。

「なれないことして体調崩したのかなあ?」

「ソウタ君は足大丈夫だったのかな?」

その日はそこまで心配しないで学校に通っていたのだが、二人は3日続けて欠席したのであった。

「ミツヒデ君、 今日二人のお見舞いに行こう」

「そうだな。 イオリの方は体調おかしくないよな?」

「ええ。 ミツヒデ君も大丈夫よね」

「ああ。 それなら学校から近いソウタの方から行こうか」

 学校が終わり放課後になってからミツヒデとイオリはソウタの家にお見舞いに行ったのだった。 だが、インターフォンを鳴らしても反応がなかった。

「おかしいわね。家の明かりはついているのに」

 何度かインターフォンを鳴らすが反応がなかったので「お邪魔します」といってドアを開けると何にも抵抗がなくドアが開いたのだが……家の中は黄色いキノコだらけだったのだ。

「なにこれ……」

「来るな!」と弱々しいソウタの声が聞こえたのでそちらを振り向くと体中キノコまみれのソウタの姿があった。

「ひっ」

その姿を見た俺は悲鳴をあげかけたイオリの手を取りドアから出ようとしたが、ドアもキノコがびっしりしていて開けることができなくなっていたのだった。

動けなくなってから周りを見るとソウタの家族らしきキノコの塊と、俺とイオリからもキノコが生え始めたのを見たのが最後の記憶だった。

うーむ。

人から生えるキノコも恐ろしいのかな?

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― 新着の感想 ―
[一言] マジコわ。 こんなきのこありそうな気もするけど……。 きのこ病に感染?みたいな?
[良い点] きのこは美味しくて可愛くて(?)好きですが、これは…恐ろしいですね(;´Д`) でも、そんなきのこがほんとうにありそうな気がしますね~… そのきのこには会いたくないですな~…(;´Д`…
[良い点] ……こわ。これ、キノコだから怖いんすよね。他の野菜や果物なら怖くないっすもんね。よくよく考えたら、キノコって、菌類なんつって、なかなか不気味な食べ物っすね。
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