ベッド・The・タイム!
やる気ないのに何故か書いてた。本当に謎。
「うわぁ……疲れた……」
俺はベッドに体を預けるようにダイブした。
男の時は「ギィシィギィィィシィ!?!?」というもうベッドが壊れるんじゃないかとハラハラするくらいの凄い音を上げていたが、やはりこの女の子の体はベッドの音が「ギシィ……」と普通の軋んだ音が出た。
あ、この音テレビで聞いたことがある、って奴だ。
俺がベッドの音で喜んでいると、
「コンコン、おに……じゃないや、佳奈ちゃん〜」
む、この声は一葉か。
俺が起きてるって思ったら多分朝方まで起こして俺の体とイチャイチャする気だな。
今日は疲れたし、寝たフリでもさせてもらおうかな。
落ち着いたら百合本でもゆっくり読んで……
「…………」
「佳奈ちゃん、ねてるの〜?」
「…………」
そうだよ寝てるんだよ。
だから一葉も帰っておやす……
「ベェギィ、あ、佳奈ちゃん〜〜!」
「うわぁぁぁえぇ???!!!」
「やっぱり起きてるじゃん!!ねぇ、一緒に寝よ?寝るよね?私窓側ね!!」
「チョッットマテェ!?」
俺部屋の鍵内側から閉めてたよね?
この部屋は内側からしか鍵が解けない筈なんだけど……
有り得ない音がしたよね?したよね?したよ。
見ろ一葉、ドアノブがとてもさっきの部屋を絶対守るマーンとして活躍してたのが、今は見事に床に落っこちているね……
ありがとう、ドアノブ君、君のことは忘れないよ……
「じゃ、無いんだよ!?」
「うわぁ、急に大きな声出さないでよ??」
と、一葉は耳に手を付けブーブーときまりが悪そうな顔をしている。
「いや、そんなブーブーと言うな、むしろ言いたいのはこっちの方なんだぞ。」
「え、どうして?」
一葉はキョトンッ、とした顔でこっちを見てきた。
視線は正確には胸辺りを見てるんだけど。
「いや、まず部屋に入ることが……」
「姉妹だし、別に良くない?」
「兄妹だろ?」
「姉妹だよ?」
「だから、きょうだ……」
「姉妹だよ?」
ニコッととても怖い笑顔で見てくる一葉さん。
背筋が震える。
「姉妹は一緒の布団で寝るのが普通なんだよ?」
「そんなのは百合本の中の設定じゃあないか。」
百合本にはそんな設定は幾らでもある。が……
「リアルはそんなことないんじゃないか?」
「え、そんなことないよ?みんな姉妹同士で寝てるんだって。」
「そ、そうなのか……」
リアルも百合本みたいな展開あったのか……
というか普通の事だったのか……
「だから一緒に寝よ?ね?」
「あ、はぁ……」
もう俺のベッドで睡眠体制を整えてるため、今更部屋から出すって訳にも行かなかった。
まあ可愛い妹だから、強く言えないのもあるけど。
「ハァハァハァ、カナチャンカワイイヨォ」
「やっぱり出てけ。」
前言撤回。
ぜっっっんぜん可愛くないはこの妹!!!!
▲▽▲▽▲
「……ふぅ」
私、金川美子は、今日の事をレポートでまとめていた。
「とりあえず、女体化させることには成功……っと。」
私自身、あんなに綺麗に女体化できるとは思ってもみなかった。
まだモルモットでもやった事なかったのに。
でも成功しちゃうなんて、やっぱり私って天才なのかも〜♪
「美子さーん」
「うわぁ!?」
後ろから急にハグが飛んできた。
「もぉ〜!驚かせないでくださいよ!」
「ぁ、ごめんごめん、つい子供ぽくて可愛くって、ね?」
「ね?、じゃないですよぉ〜!」
ハグしてきたのは文仁くんのお母さんの晶さんだ。
この人すごく寛容なんだよね。
見ず知らずの私泊めてくれてるし。
殆ど何も聞いてこないし。
本当に良い人だな、ってつくづく思ってるこの頃。
「とりあえず、私は寝るけど、美子は?」
「私はもう少ししたいことがあるので……」
「そか。んじゃ、おやすみ。」
「おやすみなさい。」
晶さんはそのまま寝室に向かっていった。
「ん〜〜っと、私もレポートまとめてそろそろ寝なくちゃ……っと。」
そして私はまた無言でパソコンに向かい続け、文仁くんのレポートを書き始めた。
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