入学式でヤバイ才能発揮しちゃった
ライルの属性に変化が…?!ライルは、新しいものを覚えてしまったらしい。
007
今日は、入学式前日。文字の読みと、魔法の最終確認をして一日を過ごすぞ!
まずは、火魔法でもうっとくか。とう!
「ようし!成功!火が遊んでるw」
次は、あんまやったことない闇魔法はどうかな?でも闇魔法ってどんなのがあるっけ?目の前を真っ暗にする魔法?あ、黒かったらなんでも良いかな?よしゃ、これで良いや。
光よ、消えろっ!
「うおぉ、なんも見えねー。」
あ、やべ。言葉使いが悪い。こんな、小学生いねーだろ。もっと気を付けないと。
「ライルー?なんか、真っ暗になっちゃって、どこも見えないんだけど。何かやったの?」
「そんなに魔力通してないんだけど、真っ暗になっちゃった!」
「良いから、光魔法使いなさい!」
「はーい!」
光魔法かぁ。光よ、消えろっ!って言ったから、使えなかったりして。
光の源よ!現れろ!!こんな感じで良いか。
「まぶしい。太陽が戻ってきたみたいで良かった。」
すると、母さんが庭に出てきた。
「全属性使えるからって、自慢しちゃダメだからね?」
「うん!わかってるよ。あ、そうだ!ちょっと待ってて!」
この3ヶ月の文字の上達を、母さんに見てもらいたいから。そう思って、部屋までかけていった。
入学式当日。
「おはようございます。えー。魔法科学校の校長です。今日も先生絶好調!」
「え!?」
まずい。ここは声を出してはいけなかったか。それにしても、入学式って、野原でやるもんだっけ?先生のギャグのせいで元々寒かったのにもっと寒くなってる気がする。
「ごほんっ。まずは、新入生の、属性チェックをします。前の方に出てきてください。」
こちらですよー。って、教師らしき女性がいる。ん?どっかで見たことがあるような…!あ。あの、属性判定屋の店長じゃん!学校の教師もやってんのかな?
「次は、ライル君ー。」
「あ、どうもこんにちは。よろしくお願いします。」
「やぁ。大きくなったね。前に調べたけど、もう一回調べとこうか。」
そこで、店長の懐から現れたのは、店で見た水晶と同じもの。俺は、また手をかざす。
「あれ?おかしいな。」
「何がですか?」
「属性が、減ってる。」
は?属性が減った?なんじゃそら。増えたり減ったりするもんだっけ?
「属性が、火、風、闇、光。あと、無属性。これだけになってる。」
「減っちゃったんですか?」
「普通こんなことないのにな。神様のいたずらかな?まぁ、5つでも多い方だから。大丈夫!」
神様のいたずら。神… あ。あのくそ女神のせいか!!せっかく、全属性使えると思ってたのに‼確かに練習したときに、水と土だけうまくいかなかった気がする。
おい、女神!!お前はどこまで俺の権利を奪い取るつもりだ‼転生だって、俺の意思じゃないだろ!この、このぉ!!覚えてろ!両親の期待をこれから奪うことになるんだぞ!俺だけならまだしも、力を貸してくれた、両親までも!!お前の住んでるとこに行って、絶対復讐してやるからなぁ!!
「ライル君っ!!」
「は!どうし──!」
気付いたときには、俺は、沢山の教師たちに囲まれていた。全員、警戒体制で構えている。生徒たちは、怯えた表情で、俺を見ていた。
「ライル君。あなた、自分が何をしたか覚えている?」
いいえ。の意味を込め、首を横にふる。覚えているわけない。ただ、忌々しい女神に復讐をしてやると思っていただけだ。
「闇属性の魔法と、何らかのあなたの思いが混ざって子供には出来ない、はずの、黒の魔法陣を作っていたわ。ライル君、あなた、本当に子供なの?」
黒の魔法陣?いきなり出てきた、意味の分からない単語に困惑する。俺が、魔法陣を作った?それで、意味がわからなくなった教師たちは、俺を囲んでるのか。
「その黒の魔法陣って、何が出来るんですか?」
「知らないでやってたの?」
「はい!」
なんだ、なんだと、警戒体制を緩める、教師たち。他の生徒たちも、ホッとしたような、でも、好奇心で、今にも俺の方に飛んできそうな目をしている奴もいた。これはヤバイ。入学式当日で、超目立ってしまった。そして、新しいこと。魔法陣の作り方も覚えた。属性魔法と自らの思いで、作り出せる。何ができるかは、父さんに聞いておくとしよう。
次回、新しいクラス
とりあえずここで、第1章完結です。まだまだ続きますよ~!