表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/49

属性判明!!

ついにやって来た‼俺の属性!

004


家からの長ーい道のりを得て、属性判定屋とやらにやってきた。その店は、魔女が住んでいそうな、半ボロボロで、つたがそこらじゅうから垂れ下がっていた。

ライルは、目線を落とす。家のボロボロな様にテンションが下がったのだ。


早く、属性が知りたい。そう思っているのは三人とも同じはず。なのはいいのだが、道のりで疲れすぎた。坂道は多い、草や木が生い茂っていて通るのに困難な道ばかり。2歳の俺には厳しすぎだろう?体力的にも精神的にもボロボロなんだが…

だっこしてもらえばいい。って?「あともうちょっとよ。」って言われておしまいさ。楽しいピクニック気分だったのに…どこもそう甘くはないってことか… 転生してきてまで、それを知らしめられるとは。はぁ。

「さ!ライル。ここに手をかざしてごらん。」

そう言われて指されたのは、紫色のクッションにおかれた、重そうな水晶。いかにもな感じだな。魔女が持っていそうな怪しい雰囲気を醸し出すそれは、俺の心を動かした。好奇心が勝った。

ライルは気付いたときには、もう手をかざしていた。



10分後…



「ライル君。だったかしら。属性、分かったよ。」

そういって声をかけてくれたのは、この店の店長らしき女性だ。

「2歳にしては、すごく良い子だったわ。普通の子なら、なになに?!俺の属性なに!っていって暴れるのに。」

は、はは。ガキだな。が、まぁそれはどうでも良いとして。

「お父さんお母さん、この子の属性なんだと思いますっ?」

彼女は被っていたフードがとれるくらいのスピードで立ちあがり、両親に話しかけた。

「そんなに凄いのか?!」

「私と同じ、水属性かしら?」

やっぱり母さんは水属性なんだ。それにしても、店長らしき彼女のあの反応は良いものととらえて良いのかな?

「聞いて驚いてくださいね。息子さんは、全属性が使えちゃいます!それに、凄い魔力の持ち主ですよ‼」

ぜ、全属性が使える!?最高じゃないか!水、火、風、土、光、闇この主な6種類を全部使えるのか!もちろん無属性も使えると思う。凄いこった。

「「!!」」

でも、両親は、あまり良い反応をしてくれなかった。ただ、驚いて声がでない。という様子でもない。完全に何かを恐れる顔をしていた。

そのあと、最悪な空気を我慢していられなくなった俺は、無理矢理笑い、「帰ろう!」と両親を誘った。両親は、お金を払い、「お邪魔しました。また来ますね」と作り笑顔で店を去った。


「や、やっとついた~!」

「お疲れ様。もう寝る?ご飯まで寝てきても良いよ。」

と母さんは言った。

「そうだな。ライル。パパと寝るか。久しぶりだな。」

どこかぎこちない笑顔で父さんは言った。

今日あったことについて、しばらくはなにも話さないことにしよう。また、こんな雰囲気になったら嫌だから。そう誓った。

次回、005 新しい友達。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ