第1話 ステータス
小説を書くのはまだまだ初心者で、文章も拙い部分が多々ありますが、温かい目で読んでもらえると幸いです。
グチャ、何かゼリー状のものを潰したような音で目を覚ます。
尻の部分に何か柔らかいものがある。
そう思い尻の下に目を向けると……
そこにいるのは潰されているスライム。
スライムは最弱な魔物ではあるが、それでも一応は魔物。
その魔物が尻の下に居ると認識し、急いで立ち上がろうとした瞬間…足を滑らせヒップアタック。
ヒップアタックは見事にクリティカルヒットし、スライムの核を破壊する。
【経験値を1獲得しました】
ベチャという音と同時に機械的な音が頭の中に響く。
(は?なんの音?どっから聞こえてきたんだ?)
ヒップアタックをしたスライムのことなど忘れ、音源を探すため集中しているとまた頭の中に声が響いた。
【鑑定眼を取得しました】
【アイテムボックスを取得しました】
【称号「選ばれし者」を取得しました】
それと同時に文字も頭の中に浮かんだ。
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フェルト 男 年齢:15 種族:ヒューマン
職業:農民Lv1/30
Lv 3
HP20/20
MP9/9
筋力 8
耐久 8
敏捷 7
魔力 3
パッシブスキル
【根性Lv1】
魔法スキル
【水属性魔法Lv1】
ノーマルスキル
【格闘術Lv1】【剣術Lv1】【槍術Lv1】
【言語理解Lv5】
ユニークスキル
【鑑定眼Lv‐‐】【アイテムボックスLv‐‐】
称号
【選ばれし者】
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これは…ステータスだよな?
でもステータスはマジックアイテムを使って見れるもので、自然にはステータスなんて見える筈がない…どういうわけだ?
鑑定用のマジックアイテムを俺が持ってることはないし。
まずこんな現象が起こることすら予想してなかったんだ、わかる訳ないよな。
それよりさっきステータス欄に見えたこの称号って――――
《【選ばれし者】獲得経験値が5倍になり、スキルLv上昇量、スキル取得率、称号取得率が上がります》
うぉ!?びっくりした!
今回も先程と同様に同じ声が響いてきた。
さっきはもしかしたら気のせいで幻聴でも聞いたのだろうと思ったが、どうも俺は耳より頭の方が逝ってるらしい。
でも取得経験値5倍ってとんでもない称号だな…
つまり1の経験値を獲得したら5の経験値になると
あまりにすごい称号につい笑みがこぼれる
おっと、いかんいかんこれ以外にも聞かなくてはならないものがあるんだ
職業にLvあるなんて一度も聞いたことないんだが?
《職業は現在就いているもののLvを上限値まで上げることで上位職に就くことが出来ます。その際、選択肢に出る職業はステータスや現在の職によって選ばれます。一度就いてしまった職業は上位職に変更するとき以外変えられないのでご注意ください。》
なるほど、Lvを上げることによって上位職に就くことができると、そして一度就いた職は簡単には変えれないか…それなら職業は慎重に選ぶ必要性がありそうだ。間違えて訳の変わらない職業に就いた日には目も当てられないからな。
そんなことを考えながら一番気になっていたことを聞いてみた。
「お前いったい何者だ?」
そう、このことが最も気になっていたことだ。先程から称号やら職業で予想以外の回答が返ってきたことにより聞きそびれていたがことが何より聞きたかった。
《…》
は?聞こえなかったのか?
「おい!もう一度聞くぞ、お前はいったい何者だ?」
《………》
「………………」
………じゃねーよ!こいつ絶対わざと黙ってるだろ!
嫌がらせか?嫌がらせだよな!俺に何の恨みがあるんだよ!
だからといって俺からは何も出来ないし、仕方がないめっちゃ気になるけど質問を変えてやるか。
「鑑定眼はどんな効果があるんだ?」
《鑑定眼は人や魔物などのステータスやものの価値を視認出来るようになる能力です。隠蔽などされない限りLvが高い相手でもステータスの閲覧は可能になります。》
こいつ今平然と答えやがったぞ、平然と!でも今のことで多少はわかった。こいつはことも在ろうかステータス以外では黙るってことがな!
なんでそんなよくわからない理由で何で黙っているのか疑問なところだが、これ以上考えても泥沼にはまるような気がしたので考えるのをやめた。
今のやり取りで少し疲れたので、気分転換に体を動かそうと周りを見渡すと
「ん?ん?いったいここどこ?」
そこは通路のような場所で、壁から光が発せられていた。通路の広さは横と高さともに5メートルほどになっておりそれなりに広い。光を発している壁は洞窟と違いレンガのようなもので作られていた。
俺の記憶が正しければダンジョンのはずだが…なんで俺がダンジョンにいるんだ?もしかしてこの歳でボケちまったか?それとも錯覚?
まぁ分からんことをずっと気にしててもストレスの原因になるだけだしちょっと探索してみますか。
出口を探して探索していると槍を持ったゴブリンがいた。
ゴブリン……それは人型の魔物である。
特徴としては子どもくらいのサイズで、肌はゴツゴツとした緑色、そして繁殖力が高いことが挙げられる。
そんなゴブリンが本来群れるはずなのに今は1匹でいる。しかもこっちの存在は気づかれていない。理由はわからないがこれはLvを上げるチャンスなんじゃないのか?そう思ったが一応鑑定眼で見ておくか
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種族:ゴブリン
Lv 4
HP21/21
MP6/6
筋力 7
耐久 8
敏捷 5
魔力 2
ランク F
ノーマルスキル
【槍術Lv1】【繁殖Lv3】
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ステータスを見た感じ特に目に付くようなスキル等はなく、特殊個体でもない。寧ろ思ったより弱くて拍子抜けしたぐらいだ。でも油断はしない、奇襲で首を狙って1撃で仕留めてやる!
ゴブリンがこちら側に背を向けるのを待ちながら腰に掛けてある解体用のナイフを握り。
今だ!ゴブリンの背後からナイフで斬りかかった。
(チッ、浅かったか。)
解体用のナイフで切れ味が悪かったためか、首を抉り切れずに殺し損ねた。
「グギャ!?」
ゴブリンがいきなり攻撃されたことで、怒りと驚きを合わせたような声を出す。
(それが命取りなんだよっ!!)
怯んでいるうえ超近距離まで間合いを詰められたゴブリンは主力武器が槍だということもあり、再び首を狙われたが防ぎきれずに切り裂かれる。
【経験値を30獲得しました】
【レベルアップしました】
読んで頂きありがとうございました!
本文ではあまり触れないと思うので、主人公の特徴を書いておきます。
身長は175センチ程で、体格は中肉中背。髪は黒色のショートです。